オットーマン
イスラム帝国の聖戦
#222 日本語訳ルール
2004 年7月20日 作成

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目次    
[1.0] はじめに  
[2.0] ゲームの大まかな解説
[3.0] 入っているもの
[4.0] 準備
[5.0] ゲームの流れ
[6.0] コントロール
[7.0] 移動
[8.0] スタックと戦力
[9.0] 戦闘フェーズ
[10.0] 都市と「攻城戦」
[11.0] 強行軍フェーズ
[12.0] 食糧フェーズ
[13.0] 補充フェーズ
[14.0] ランダム・イベントフェーズ
 
  RANDOM EVENT TABLE
[15.0] リーダー
[16.0]
[17.0] 傭兵
[18.0] 特別な領域
[19.0] 「Stratagem」チット
[20.0] AGENT
 
  AGENT OPERATION TABLE
[21.0] 勝利条件
[22.0] オプションルール
[26.0] シナリオ
 
  1: オットーマン帝国の興隆
 
  2: スレイマン大帝
 
  3: トルコの発展
 
  4: 新しい帝国
  特別補充ルール
[27.0] 戦闘結果表
 
  COMBAT RESULT TABLE
 
27.2 「Stratagem」チットの説明
   
   

[1.0] はじめに
付録ゲーム「Ottomans」は、15〜16世紀のオットーマン帝国の興隆を描いたシュミレーションです。
小国から始まったオットーマン帝国は、中近東で電撃的な勝利を収め、ビザンチン帝国を滅ぼし、ウイーンを二度攻撃しました。その後、オットーマン帝国は、第一次世界大戦が終わるまで存続しました。
このゲームのデザインでは、同盟関係がしばしば変化した当時の無秩序な状況を強調しています。
 

 

[2.0] ゲームの大まかな解説

付属のゲームカウンターは、赤、黄色、緑、青の4色に分類されており、それぞれがTurks(トルコ・オットーマン帝国)、Caliphate(一般的な意味でのイスラム教国)、Holy League (神聖ヨーロッパ)、Orthodox(その他のキリスト教国)、の国家連合をあらわしています。
それぞれの国家連合は、無数の国家から成立しています。たとえば、Turks(赤)は、39個のカウンターから成り、Ottomans、Emirate、Rumeria、Krimなどの国家が含まれています。
4つの国家連合は、お互いに敵対関係にあります。一方、同じ国家連合の中で、それぞれの国家は「比較的」協調的な関係にあります。

「Ottomans」は、2人〜4人用のゲームです。
プレイヤーは、国家をひとつ選んでゲームを始めます。各ゲームターンの最初に「Stratagem(戦略)」チットを受け取ります。このチットは、政治状況と軍事的パワーを表すものです。
次に、ユニットを移動し戦闘を行いながら、国家連合を形成します。ゲームの過程で、敵対する国家を支配下に置くこともあります。このような結果、敵対する国家連合に協力したり、自分の支配下にある二国を戦わせることもあり、政治地図は複雑になります。
ターンの終わりに、支配している領土に応じて、戦闘で失われたユニットが復活します。

ゲームの目的は、最強の帝国を作ることです。ゲームの終わりに、どの国家連合が勝利したかが判定されます。勝利は勝利ポイントによって判定され、勝利ポイントは地理的目標の達成度と軍隊の強度に応じて計算されます。このゲームシステムによって、プレイヤー間の裏切り、中傷、二重取引き、協力、合意などが重要になります。

 

[3.0] 入っているもの
3.1 Map
15〜16世紀の中近東を中心としたマップ。
 

3.11 領土
マップは領土(Region)に分割されています。領土の機能は次の通りです。
(1) ユニットは、領土の中に置かれます。
(2) ユニットの移動は領土から隣接する領土に行われます。
(3) それぞれの領土に記された数字は補給値です。
(4) 領土は四色に色分けされ、それぞれ、Turks、Holy League、Orthodox、Caliphateの国家連合色に対応しています。(3.24)

3.12海
海のエリアは、いずれの国家連合にも属しません。

3.13 都市
都市は、領土における独立したエリアです。円で囲まれた都市は「重要都市」で、勝利条件において重要です。錨のマークのついた都市は港です。
都市
重要都市

3.14 特別な領土
イタリア半島中部のPapal States、シシリー島とイタリア半島南部、ロシア側のMuscovy、北アフリカのTripoliは、四角で囲まれたテキストで表示された国以外は入ることができません。

例: イタリア半島南部には、Spanishユニット以外入ることができない。

3.2 ゲームカウンター
ゲームカウンターは、部隊ユニット、「stratagem(戦略)」チット、表示用マーカーの三種類があります。
部隊ユニット   
「stratagem(戦略)」チット   
表示用マーカー   

3.21 部隊ユニット
部隊ユニットは、次の三種類があります。
地上ユニット
船舶ユニット
リーダーユニット

3.22 ユニットの裏と表

ゲームを始めるときはユニットは表側にします。ユニットの裏側は、次のような意味があります。
1 シナリオ1、3、4で使われるリーダーです。
2 シナリオ2で使われるリーダーです。
- 補充ユニットとして使われるリーダーです。
MERC 傭兵です。
西暦 年号が書かれているユニットはその年にゲームに登場します。

3.23 地上ユニットの説明
Gendarmes:
プロフェッショナル騎兵。TurksのSpahisを含む。
Fedual Array:
重騎兵。
Irregulars:
非正規兵。歩兵と騎兵の混合部隊。
Professional Infantry:
きわめて錬度の高い歩兵と砲兵。
Militia:
歩兵を主とする現地の武装勢力。
Wagenburg:
移動式の要塞。
Siege Train:
攻城従者。砲兵、工兵などの技術兵を含む。


3.24 ユニットの色

領土と同じように四色の連合色に分類されています。
Truks      
Caliphate      
Orthodox      
Holy League      


3.25 ユニットの名前

それぞれのユニットには固有の名前が、ストライプの上に印刷されています。地上ユニットの場合、それは国家(領土)の名前と同じです。たとえば、以下の左のユニットは、Turks(赤)に属するOttoman国のユニットです。「リーダー」ユニットには、リーダーの名前が表に印刷されています。


3.26 「Stratagem」チット

「Stratagem」チットは、ゲームの進行中、プレイヤーが無作為に取るチットです。裏面には「AGENT」「ADMINISTARATION」など、そのチットの機能が印刷されています。
「CONTROL」と「MERCENARY」は、特別な「Stratagem」チットです。それぞれ、領土と傭兵のコントロールに用います。
表側
裏側


3.27 表示用マーカー

表示用マーカーが不足した時は、複製を作ってください。「COLONY」マーカーは、その領土を植民地化した時に使用するマーカーで、それぞれの国家色があります。


3.3 用語解説

「コントロール」とは、プレイヤーがその領土(国家)を支配しているという意味です。領土をコントロールするには、その領土名の 「CONTROL」Stragatemを使用しなければなりません。
「Stratagemプール」とは、未使用のStratagemの山です。プレイヤーが無作為に、ルールで定められた個数の「Stratagem」チットをその山から取ります。

 

[4.0] 準備

シナリオを選択します。次に、Turks、Caliphate、Holy League、Orthodoxの四つの国家連合の中から、誰がどれをプレイするか決めます。

4.1 セットアップ

(1) 基本的に、すべてのユニットがマップ上に配置されます。ただし、次の例外があります。
(1a) 「傭兵」ユニット(裏面に「MERC」と印刷されている)は、最初はマップに配置しません。「傭兵」ユニットは、「Stratagem」チット、もしくはシナリオの指定によって投入されます。
(1b) 年号が裏に書かれたユニットは、シナリオの指定に従って配置してください。
(1b) シナリオによって除外されたユニットは、最初はマップに配置しません。補充ルールによってマップに登場します。
(1d) すべての「リーダー」ユニットの配置は、シナリオの指定に従ってください。
(2) サイコロを全員が振り、一番数の多いプレイヤーから順番に、自分が決めた国家連合の中から、「中核となる国家」を決めます。「中核となる国家」とは、どんな状況になっても最後までコントロールする国です。「中核となる国家」の「CONTROL」Stratagemは、Stratagemプールから除外しておきます。
(3) 次に、残りの「Stratagem」チットの中から、各プレイヤーは無作為に、次に定めた数の「Stratagem」チットを取ります。2人でプレイする時は各プレイヤーが8つ、3人の時は6つ、4人の時は4つです。その中には国家名の印刷された「CONTROL」Stratagemだけでなく、「MERCENARY」Stratagem、「ALLIANCE」「AGENT」「MINITARY ADVANCE」などが無作為に混じっています。受け取った「Stratagem」チットは、表面(「Stratagem」と印刷された側)を上にしてテーブルに置き、他のプレイヤーに何を引いたか見えないようにしておきます。
(4) セットアップはこれで終わりです。その他はシナリオの指示に従ってください。

4.2 ユニットの配置
それぞれのプレイヤーは、自分がコントロールしている部隊ユニットを、それぞれの国家の領土内に配置します。船舶ユニットは、そのユニットが属する国家の領土の港(錨のマークのついた都市)、もしくは、その領土に隣接する海のエリアに置きます。
(訳注: ゲーム開始時にコントロールしている部隊ユニットとは、自分が決めた「中核となる国家」と同じ名前が印刷された部隊ユニットで、地上ユニットと船舶ユニットを含みます。)

4.3 残りのユニット
残りのユニット(どのプレイヤーもコントロールしていないユニット)は、ユニットに印刷された国家名と同じ名前の領土に配置します。その時、次のルールに従います。
(1) 「地上部隊」ユニットは、都市があればそこに置く。ユニットを置ける都市が二つ以上ある場合は、できるだけ戦力が等しくなるようそれぞれの都市に置く。
(2) 船舶ユニットは、そのユニットとおなじ国家の領土の港か、隣接する海のエリアに置く。
(3) どこに配置すべきかプレイヤー間で意見が分かれるときは、ダイスを振り、適当に決める。

4.4ゲーム開始
シナリオに従ってゲームを開始します。最終ターンで勝利ポイントを計算します。最後までプレイする時間がない時は何ターンで終了し勝利ポイントを計算するか事前に決めておきます。

 

[5.0] ゲームの流れ

5.1 ゲームターン
(1) イニシアチブ・フェーズ
「イニシアチブ・プレイヤー」を決めます。それぞれのゲームターンの始まりにおいて、最もたくさんの「重要都市」にユニットを置いているプレイヤーが、そのターンにおける「イニシアチブ・プレイヤー」になります。(訳注: ほとんどのシナリオでは、第1ターンの「イニシアチブ・プレイヤー」はTurks(赤)に指定されています。)
もっとも多くの「重要都市」を支配しているプレイヤーが二人以上いる場合は、ダイスをそれぞれが振って、最も大きい目の出たプレイヤーを「イニシアチブ・プレイヤー」にします。プレイの順番は、「イニシアチブ・プレイヤー」から時計回りで二番目、三番目のプレイヤーとなります。
プレイの順番は、そのターンが終了するまで変わりません。たとえば、ターンの中盤で占拠している都市の数が変わり、別のプレイヤーが最も多くの「重要都市」を支配するようになっても、それによってターンの途中から「イニシアチブ・プレイヤー」が変わることはありません。
(2) 「イニシアチブ・プレイヤー」のターン
以下、「イニシアチブ・プレイヤー」を第一プレイヤー(番がまわってきているプレイヤー)とします。
(2a) Stratagemフェーズ
  第一プレイヤーは、決められた数の「Stratagem」チットをStratagemプールから無作為に(何が裏面に書かれているか見ずに)取ります。取ることのできる数は、第一プレイヤーがコントロールしている「リーダー」ユニットの中のいずれかのCommand Valueと同じ数です。もし、占領している「重要都市」がある場合は、その都市の数をチットを取る数に加えます。占領とは、その都市に自分がコントロールするユニットしかなく、なおかつそれらのユニットが単一の連合色である場合です。さらに、二人でプレイしている時は3個、三人の時は2個、四人の時は1個のチットを追加で取ります。
オプションルールを採用している場合: 「PILLAGE(略奪)」マーカーが置かれている領土の「重要都市」はこのカウントに入れない。
(2b) 移動フェーズ
  第一プレイヤーはすべて、もしくは望むだけのユニットを、移動力の範囲内で移動させます。
(2c) 戦闘フェーズ
  すべての移動が終わってからMAY ATTACKです。
オプションルールを採用している場合: 「略奪」と「植民地化」はこのフェーズで行います。
(2d) 強行軍フェーズ
  「リーダー」ユニットを伴っているユニットは、追加で移動と戦闘が行えます。
(2e) ランダム・イベント・フェーズ
  第一プレイヤーはダイスを2回振り、マップの「Randam Events Table」を参照します。2人でプレイしている場合は、これを二度行います。二度行う場合、最初のランダムイベントの結果は、二度目のランダムイベントの結果を適用する前に適用します。ゲームの最終ターンではこのフェーズは行いません。
(3) 第二プレイヤーのターン
「イニシアチブ・プレイヤー」のターンと同じことを二番目のプレイヤーが行います。
(4) 第三プレイヤーのターン
「イニシアチブ・プレイヤー」のターンと同じことを三番目のプレイヤーが行います。
(5) 第四プレイヤーのターン
「イニシアチブ・プレイヤー」のターンと同じことを四番目のプレイヤーが行います。
(6) インター・フェーズ
(6a) 食糧フェーズ
各プレイヤーは、それぞれの領土の補給値を参照し、それを上回る自軍ユニットを除去します。「MINITARY ADVANCE」Stratagemを使えば、除去をまぬがれることができます。
(6b) 補充フェーズ
戦闘によって除去されたユニットをマップに復活させます。シナリオの指定でユニットが投入される場合もあります。最終ターンでは、このフェーズは行いません。
(6c) ゲームターン表示フェーズ
ゲームターンを表示するマーカーをひとつ先に進めます。

 

[6.0] コントロール
このゲームでは、プレイヤーはゲームを進めるに従って、複数の国家(「CONTROL」Stratagem)を所有して行きます。それらの国家は同一の連合色である場合と、敵対する連合色である場合があり、政治判断を複雑化します。
「CONTROL」Stratagem

6.1 国家のコントロール
「Stratagem(戦略)」チットの中には、裏面に「CONTROL」と印刷され、国家名が記されたものがあります。この「CONTROL」Stratagemを使うことで(他のプレイヤーに宣言して裏面を上にすることで)、プレイヤーはその国家をコントロールします。
国家の支配はプレイヤーが「COTROL」Stratagemを失うまで続きます。その国家の領土が他のプレイヤーに占領されていても、その国家の「CONTROL」Stratagemを持つ限り、その国家はプレイヤーのコントロール下にあります。
例: Orthodoxプレイヤー(緑)はByzantine(緑)の「CONTROL」Stratagemを持っていて、裏面(国家名の印刷された側)を上にしている。Turksプレイヤー(赤)がByzantine(緑)の領土に進入し、その領土にあったすべてのByzantineの部隊ユニットを戦闘によって除去しても、OrthodoxプレイヤーはByzantineのコントロールを失うわけではない(亡命政府か抵抗運動があると考えればよい)。TurksプレイヤーがByzantineをコントロールするには、Byzantineの「CONTROL」Stratagemを奪う必要がある。

6.11コントロールの発動
プレイヤーは、Stratagemプールの中から無作為に取った「Stratagem」チットを、取った直後に使う必要はありません。これは、そのチットが「CONTROL」Stratagemであっても同じです。使う必要が出るまで、表面(「Stratatem」と印刷された側)を上にしておけばよいのです。
取得した「CONTROL」Stratagemは、それを使う時まで、表面(「Stratagem」と印刷された側)を上にしてテーブルに並べておきます。プレイヤーは取得した「CONTROL」Stratagemを、使いたい時にいつでも使うことができます。ただし、未使用の「Stratagem」(表面を上にしたチット)は、使用中のチット(裏面を上にした状態)より失われやすいのです。(19.4)
ひとたび裏面(国名印刷された側)を上にした「CONTROL」Stratagemは、6.2に記した場合以外で失われることはありません。裏面を上にした「CONTROL」Stratagemは、他のプレイヤーも見えるようにテーブルの上に並べてください。

6.2 コントロールの失効
6.21 国家のコントロールは次の場合に失われます。
1) Random Eventによってその領土に反乱(Revolt)が起きた場合
2) 「AGENT」Stratagemなど「Stratagem」チットを他のプレイヤーが使用することによって。
3) 自分で自分がコントロールする国家を攻撃した場合 (6.5)

6.22 コントロールが失われると次の事態となります。
(1) コントロールが失われるのと同時に他のプレイヤーがコントロールを得た場合、そのプレイヤーは直ちに、その国家のユニットを好きなだけ、その国家の領土に、他のユニットとは分けて置きます。もちろん、置けるユニットの数はその領土のスタック制限内です。
(2) コントロールが失われ、他のどのプレイヤーも直ちにそのコントロールを得ていない場合、コントロールを失ったプレイヤーは、その国家のユニットすべてをマップから除去します。次に、その国家の領土内に、その国家のユニットを、他のユニットとは分けて置きます。もちろん、置けるユニットの数はその領土のスタック制限内です。
(3) コントロールが失われた国家のユニットが都市にある場合で、なかおつ他のプレイヤーがコントロールするユニットがその都市にない場合、それらのユニットは都市に残ることができます。もし、その都市に他のプレイヤーがコントロールするユニットが存在する場合、コントロールが失われたユニットは、その都市に置くことはできません。その都市のある領土に置かなければなりません。

6.3 Combined Actions
同じ連合色のユニットは、同一のプレイヤーがコントロールしているなら、スタックして移動することが可能です。戦闘も共同で行うことができます。連合色が異なるユニットは、同一のプレイヤーがコントロールしていてもいなくても、共同して移動や戦闘ができません。(但し、「Stratagem」チットによる例外があります。27.2)
例: あるプレイヤーは、Austrian(青)とHungarian(青)とByzantine(緑)をコントロールしている。Austrian(青)とHungarian(青)は同じ連合色なので、連携して移動や戦闘ができる。一方、Austrian(青)はByzantine(緑)とは連合色が異なるので、同じプレイヤーがコントロールしていても、スタック移動や共同の戦闘はできない。

6.4 同じ色であっても
プレイヤーは、コントロールしていないユニットを動かしたり戦闘させたりすることはできません。仮にそのユニットの色が、自分の連合色であったとしても、です。
また、他のプレイヤーがコントロールしているユニットとは、たとえ連合色が自軍と同じであっても、スタックしたり動かしたりすることはできません。
例: Holy League連合(青)プレイヤーは、Orthodox連合(緑)プレイヤーがコントロールしているHungarian(青)のユニットを動かすことはできない。

6.5 コントロールの変更
連合色が異なるユニット同士であれば、両方を同じプレイヤーがコントロールしていても、相互に攻撃できます。ただし、その場合、攻撃された側のユニットのコントロールは直ちに他のプレイヤーに委譲されます。三人以上でプレイしている場合は、手番プレイヤー(攻撃をしているプレイヤー)以外のプレイヤーがダイスを振り、一番大きい目が出た者にコントロールは委譲されます。
例: Holy League(青)のプレイヤーは、Byzantines(緑)とSeljuks(赤)をコントロールしている。この場合、Byzantines(緑)のユニットでSeljuks(赤)のユニットを攻撃することができる。

オプションルール: オプションルールでは、「植民地化」と「略奪」を利用して攻撃することで、攻撃したユニットのコントロールを失うことがありません。これは焦土作戦として、この時代に行われました。


6.6 非交戦国への攻撃
非交戦国(どのプレイヤーにもコントロールされていない)のユニットを攻撃する場合(ここで言う攻撃とは通常の戦闘だけでなく、オプションルールの「略奪」と「植民地化」を含む)、その非交戦国のコントロールは、直ちに他のいずれかのプレイヤーのものとなります。「Stratagem」チットの中から、攻撃されている非交戦国の「CONTROL」Stratagemを取り出し、他のプレイヤーが所有します。(訳者注: 「他のプレイヤー」が複数いる場合はダイスの目によって誰かひとりを選ぶようです。)
6.61非交戦国の領土に、プレイヤーのユニットが進入する場合、同じ連合色であれば自由に通過できます。連合色が異なる場合、進入したユニットの移動はその領土内でブロックされます。

6.7 コントロールの喪失
各プレイヤーは、ゲームの中で何度でも国家のコントロールを得たり、失ったりします。失われた国家の「CONTROL」Stratagemは、未使用のStratagemプールの中に戻します。
注意:後述の「ランダム・イベント」においてその国家が「OUT」となった場合でも、その国家に属するマップ上のユニットは除去されません。

6.8 領土のコントロール
国家の領土を占領することと、その国家をコントロールすることは全く別です。占領とは、他のプレイヤーがコントロールするユニットが、その領土に置かれていない状態です。また、領土を占領しても、もし他のプレイヤーがその国家の「CONTROL」Stratagemを持っているなら、その領土から補充を得ることはできません。

 

[7.0] 移動

地上ユニットは、印刷されている移動力の範囲内で領土から領土へ移動できます。移動した先の領土に、そのユニットと異なる国家色のユニットが存在する場合は、そこで移動を止めなければなりません。船舶ユニットの海上移動については16.0に説明があります。

7.1 原則
移動フェーズにおいて、プレイヤーは自分がコントロールしているユニットのすべて移動できます。移動はユニットもしくはスタックごとに行い、ひとつのユニットもしくはスタックの移動が完全に終わってから、次のユニットないしスタックの移動を行います。移動力はすべて使っても、一部しか使わなくともOKです。消費される移動力はどの領土においても1です。移動は隣接している領土に対して行います。

7.2 移動後に戦闘
戦闘はすべてのユニットの移動が終わってから行います。

7.3 スタック
スタックして移動する場合、それらのユニットは移動フェーズが始まる時点で同じ領土にいなければなりません。スタックして移動する場合、そこで用いられる移動力はスタックされているユニットの中の一番移動力が小さいユニットのものになります。移動の途中でスタックを分解し、特定のユニットをスタックから分離してもかまいません。しかし、移動の途中で、スタックされていない他のユニットをスタックにくわえることはできません。

7.4 制限
強行軍(11.0)でない限り、一度の移動フェーズでユニットは一度しか移動ができません。移動の終わりで移動力が残っていても、それを次の移動フェーズのために蓄積したり、他のユニットに移動力を委譲したりすることはできません。

7.5 リーダー
リーダーの効果については15.0を参照してください。リーダーのユニットが同伴されていなくても、部隊ユニットは移動ができます。

7.6 地形
地形による移動力の変更はありません。
7.61 都市と港
10.0をご覧ください。
7.62 海と港
地上ユニットは、領土、都市、港(錨のマークのついた都市)に入ることができますが、海のエリアには海上輸送(16.3)を利用しない限り入ることはできません。船舶ユニット(錨のマークのついたユニット)は、海のエリアと港に入ることができます。
7.63 海峡
マップのBYZANTIUMとOTTOMANSを結ぶBosporus海にはHellespont海峡があります。BYZANTIUMからOTTOMANSへ、あるいはその逆の移動を地上ユニットが行う場合、海上輸送(16.3)を使わずに、移動力1を消費することで、一方から一方へ移動ができます。但し、Bosporus海に、異なる連合色の船舶ユニットが存在する場合はこの移動はできません。Bosporus海に味方の連合色の船舶ユニットが同時に存在しても、この移動はできません。

訳注: Hellespont海峡はマップには記載がないが、黒海とエーゲ海を結ぶ狭い海峡である。BYZANTIUMからOTTOMANSへ、あるいはその逆の移動をする場合、1移動力で、あたかもBYZANTIUMとOTTOMANSが陸上で隣接しているかのように移動できる、と思われる。

Hellespont海峡

Hellespont海峡を南から北に見た写真。ヨーロッパ大陸が左側であり、アジア大陸が右側である。Hellespont海峡は、エーゲ海と黒海を結ぶ水道であり、今日ではトルコが両岸の領土権を持っている。
紀元前480年、ペルシアの Xerxes王は、この海峡に橋をかけてギリシアに侵攻した。

 

7.7 移動の妨害
進入した領土に、そのユニットと異なる連合色のユニットが存在する場合、移動はそこでブロックされ、止まらなければなりません。移動をブロックされたユニットがその領土から脱出するには、次の自分の移動フェーズまで待つ必要があります。すなわち、自分の移動フェーズの開始時において、自軍ユニットが、それと異なる連合色のユニットと同じ領土にいる場合、その自軍ユニットは、その領土から通常の移動力で隣接する領土に移動することができ、後は通常通り移動を続けることができます。もし、移動した先の領土に、そのユニットと異なる連合色のユニットが存在する場合、移動はそこで停止しなければなりません。
注意:連合色の異なるユニットは、相互に敵対関係にあります。そのユニットがどのプレイヤーにもコントロールされていない非交戦国(6.6)のユニットであっも、自分がコントロールしているユニットであっても、連合色が異なるユニットがいる領土に侵入した時点で、移動はブロックされます。
一方において、同じ連合色であれば、そのユニットが他のプレイヤーにコントロールされていても、あるいは、どのプレイヤーにもコントロールされていない非交戦国であっても、移動をブロックすることもありません。

7.71 都市のユニット
都市に置かれたユニットは、その都市が存在する領土に何ら影響を及ぼしません。すなわち、都市に連合色の異なるユニットが存在していても、その領土に連合色の異なるユニットが存在しないなら、手番プレイヤーは自由にその領土を、通常の移動力を消費することで通過できるのです。
都市にユニットを入れる場合、異なる連合色のユニットがその都市に既に置かれている時、あるいは、他のプレイヤーがコントロールするユニットがその都市に置かれている時、あるいは、非交戦国のユニットが置かれている場合、ユニットはその都市に入ることができません。(8.1)

 

[8.0] スタックと戦力

ユニットをスタックすることは、このゲームではあまり意味がありません。同一の領土に置かれた自軍ユニットは、共同して作戦しているとみなされるからです。同一の領土に、「敵対する国家連合」のユニットや、他のプレイヤーがコントロールするユニットを混在して置くことができ、いなかるペナルティも発生しません。

8.1 制限
(1) 都市に置くことができるのは、同一の連合色のユニットだけです。(7.71)
(2) 自分がコントロールしていないユニットが、既に都市に置かれている場合、そのプレイヤーは都市にユニットを進めることはできません。自分がコントロールしていない、とは、他のプレイヤーがコントロールしているユニット、非交戦国のユニットの両方を指します。この場合、「攻城戦」(10.1)で都市を陥落させなければなりません。
(3) 「船舶ユニット」が地上ユニットの海上移動を行う場合(16.3)、「船舶ユニット」と地上ユニットは同じ連合色でなけばならず、なおかつ、同じプレイヤーがコントロールしていなければなりません。

8.2 スタック
移動を同時に行うユニットは、ひとかたまりの戦力としてみなします。都市とその都市が存在する領土の両方に自軍がコントロールするユニットが存在する場合、それぞれは別個の戦力とみなします。

8.3 分割
ユニットの戦闘力は分割できません。同じ領土内にいるユニットの一部分を別の戦闘に振り分けることもできません。

 

[9.0] 戦闘フェーズ

戦闘は、戦闘フェーズで行います。戦闘は、攻撃側と防御側が同じ領土にいる場合に可能です。但し、「強行軍」と「攻城戦」(10.0)は少し異なります。
戦闘はMAY ATTACKです。戦闘は、国家色の異なるユニットに対して行われます。国家色の異なるユニットは、他のプレイヤーがコントロールしている場合と、自分がコントロールしている場合とがあります。攻撃側と同じ連合色のユニットに対しては、そのユニットが他のプレイヤーによってコントローされている場合であっても攻撃できません。
デザインノート: 自分がコントロールしているユニット同士を戦わせることは奇妙に思えるかもしれないが、勝利条件(21.0)を達成するためには必要である。それぞれの戦闘は遠大な戦略の中で考えられる。従って、非情なゲームである。

9.1 手順
(1) 攻撃側の戦闘力を合計する。リーダー(15.0)、「Stratagem」チット(19.0)、攻城従者(10.5) で攻撃力は倍加する。
(2) 防御側の戦闘力を合計する。リーダー(15.0)、「Stratagem」チット(19.0)、攻城戦(10.0) で防衛力は倍加する。
(3) 攻撃側の戦闘力を防御側で割って比率を出す。小数点以下は切り捨てる。
(4) 戦闘結果表(27.0)を見る。
(5) ダイスをひとつ振る。
(6) 戦闘結果を適用する。

9.12 戦闘結果例
例: 15戦闘力で4防御力のユニットを攻撃する場合、戦闘比は3.75:1であり、小数点以下を切り捨てるから3:1となる。ダイスで2が出たなら、戦闘結果は「BB」である。

9.13 攻撃側の戦闘力が防御側を下回る場合、つまり戦闘比が1:1以下である時、0.5:1、もしくは0.25:1の戦力比が用いられます。たとえば防御側を100として攻撃側が50以上99以下である時は0.5:1、攻撃側が49以下である時は0.25:1を用います。

9.2 敵対するユニット
本ゲームにおいて、「敵対」の概念とは連合色の色が異なることです。仮に同一プレイヤーが二つの異なる連合色のユニットを同時にコントロールしていても、それらのユニットは敵対関係にあります。反対に、連合色が同じであれば、別々のプレイヤーにコントロールされていても、敵対関係にはならず戦闘は生じません。
9.22 四つの連合色は常に敵対しています。
9.23 攻撃は、異なる連合色のユニットに対してのみ可能です。
9.24 戦闘に際して連携できる(戦力を合計できる)のは、同じプレイヤーにコントロールされている同じ色のユニット同士のみです。同一のプレイヤーがコントロールしていても連合色が異なるなら、連携して攻撃できません。
例: Austrians(青)とBohemians(青)は、戦力を合計することができる。Austrians(青)とByzantines(緑)は合計できない。

9.25 色が異なれば、相手が自分のコントロールにあるユニットであっても攻撃できます。

9.3 攻撃と防御
9.31 攻撃ができるのは同じ領土にいる、敵対する連合色のユニットだけです。隣の領土にいる敵を攻撃することはできません。
9.32 同じ領土の中に、敵対する国家色のユニットが複数存在する場合、そのひとつを選んで攻撃しても、複数選んで攻撃してもOKです。ただし、攻撃する場合は、それぞれの国家色グループごとに、ひとかたまりの相手として扱わなければなりません。もし、攻撃対象のユニットの中に自分がコントロールする国家のユニットがある場合でも、そのユニットを攻撃から除外することはできません。
例: Hungaryの領土にOttomans(赤)の自軍ユニットが置かれ、他にOrthodox(緑)とHoly League(青)のユニットがある場合、Orthodoxだけを攻撃することも、OrthodoxとHoly League両方を攻撃することもできる。

9.321攻撃された側は、すべての戦闘力を合計します。
例: 前述の例で、OrthodoxとHoly League両方が同時に攻撃された場合は、OrthodoxとHoly Leagueの戦力を合計する。「リーダー」ユニットが防御側にいる場合は、そのリーダーと同じ国家連合の防御ユニットだけ、防御力アップの特典が得られる。たとえば、OrthodoxにCommand Value 2の「リーダー」ユニットがいる場合、Orthodoxのユニットの防御力だけが二倍になり、Holy Legueの防御力は二倍にならない。

9.31 攻撃はMAY ATTACKです。自分がコントロールしているユニットしか攻撃に使えません。
9.32 攻撃は、攻撃フェーズの他に、強行軍フェーズ(11.0)でも行えます。
9.33 攻撃は1ターンに一度しかできません。但し、強行軍フェーズ(11.0)を使う場合はこの限りではありません。一方、防御側は何度でも攻撃を受けることがあります。
9.34 攻撃側は、ユニットの攻撃力を分割して、他の攻撃に使用することはできません。
9.35 防御側は、特定のユニットを攻撃対象から除外することはできません。(但し、22.0のオプションルールを使用する場合は例外です。)
9.36 戦闘結果が出て、その結果を適用してから、次の戦闘を行います。 (複数の戦闘が発生した場合)

9.4 有利な戦闘
次の場合、戦闘力はアップします。
(1) 「リーダー」ユニットが存在する場合、戦闘力の合計に、「リーダー」ユニットに印刷されたCommand Valueを掛けたものが修正後の戦闘力になります。この特典は、防御と攻撃の双方において有効です。
(2) 都市での戦闘の場合、防御側の戦闘力が三倍になります。
(3) 攻撃側に「攻城従者」(砲兵、工兵などのユニット)がある場合、攻撃側の戦闘力は二倍になります。
(4) 「MINITARY ADVANCE」の「Stratagem」チットを使う場合、戦闘力は二倍になります。このチットは、防御と攻撃の双方において有効です。

9.41 プレイヤーが一回の戦闘で使える「リーダー」と「攻城従者」による特典は、それぞれ一枚までです。同じ領土に複数の「リーダー」や「攻城従者」がいても、一回の戦闘でそれぞれ一枚しか使うことができません。「MINITARY ADVANCE」のStratagemも一回の戦闘で一枚までです。
9.42 「リーダー」、「攻城従者」、Stratagemにる効果は累積します。しかし累積は六倍までです。
例: 攻撃側にCommand Valueが2の「リーダー」と「攻城従者」のユニットがある場合、攻撃力は四倍になる。もし「MINITARY ADVANCE」の「Stratagem」チットを使えば、計算上の攻撃力は八倍になるが、9.42のルールにより六倍で計算される。

 

[10.0] 都市と「攻城戦」

都市は、領土とは別個の独立したエリアです。都市への攻撃は、特別に「攻城戦」と呼ばれ、通常の戦闘と若干異なる手順に従います。

10.1 移動
都市に入るには1移動力を消費します。都市から出る時も1移動力を消費します。都市のある領土に、「敵対する国家連合」のユニットや相手プレイヤーがコントロールするユニットが存在しても(現実的に包囲されていても)、都市への出入りを妨げるものではありません。(ただし都市に入れるかどうかは、スタック制限などのルールがあります。8.0)

10.2 都市と領土
都市と、その都市のある領土の両方に「敵対する国家連合」のユニットが存在する場合、その両方を同時に攻撃することはできません。都市と領土は、別個のエリアだからです。仮に、都市にいる「敵対する国家連合」の色と、領土にいる「敵対する国家連合」の色が同じであり、手番プレイヤーから見て同一の敵であっても、その両方を同時に攻撃することはできません。
Designer Q & A: HUNGARY(青)の領土に、Hungary(青)のユニットがあり、Buda(都市)にもHungary(青)のユニットがある。この状態で、Truks(赤)の地上ユニットがHUNGARY(青)の領土に入った。次の戦闘フェーズにおいて、Truks(赤)の地上ユニットは、HUNGARY(青)の領土にいるHungary(青)のユニットを無視して、Buda(都市)のHungary(青)のユニットに攻城戦を仕掛けることができる。これは1ターン10年というゲームスケールから考えて妥当である。

10.3 都市への攻撃
「攻城戦」を行うことのできるユニットは、その都市が存在する領土に置かれたユニットです。
10.31 都市で防御しているユニットの戦闘力は三倍になります。(9.4)
10.32 戦闘結果で「DD」となった場合は、自動的に「BB」となります。
10.33 戦闘の結果、都市を防御しているユニットがいなくなった場合、攻撃側は攻撃に参加したすべてのユニット、あるいは一部のユニットを都市に入れることができます。(あるいは、まったく入れなくてもかまいません。)これは、戦闘結果が出た後、直ちに行わなければなりません。

10.4 都市からの攻撃
都市にいるユニットは、その都市のある領土にいる、敵対するユニットを攻撃できません。攻撃する場合は都市から出る必要があります。

10.5 攻城従者
攻撃側に「攻城従者」(砲兵、工兵などのユニット)がひとつ以上存在する場合、攻撃側の戦闘力は二倍になります。この場合でも、戦闘結果で「DD」となった場合は、自動的に「BB」となります。

 

[11.0] 強行軍フェーズ

強行軍フェーズにおいて、「リーダー」ユニットを同伴した地上ユニットは、このフェーズで再度、移動と戦闘を行うことができます。「船舶」リーダーユニットを乗せた船舶ユニットも同様です。

11.1 手順
同じ領土に、同じ連合色の「リーダー」ユニットと地上ユニットがいることが条件です。
11.11 プレイヤーは、強行軍を行う「リーダー」ユニットを指定します。強行軍で移動する地上ユニットは、「リーダー」ユニットと同じ連合色でなければなりません。強行軍を開始するに当たって、同じ連合色のユニットは、すべてをスタックとして移動してもかまいませんし、同じ連合色の中の一部のユニットだけが強行軍に加わり、残りのユニットはその場に止まってもかまいません。 強行軍でユニットが移動する場合、「リーダー」ユニットも同時に移動しなければなりません。この移動グループに、他の「リーダー」ユニットが混じっていてもかまいませんが、それらの「リーダー」ユニットはこの強行軍フェーズにおいて強行軍を発動することはできません。

11.2 複数の敵
強行軍フェーズにおいて強行軍を行うグループ(スタック)が複数存在する場合、最初のスタックにおける強行軍の移動と戦闘が完了するまでは、二番目のスタックの強行軍を行ってはいけません。一般ルールでは、移動フェーズにおいてすべてのユニットの移動が完了した後で戦闘を行いますが、強行軍においては移動と戦闘を連続して処理します。 また、強行軍における戦闘は、他の、その強行軍に参加していないユニットと連携して行うことは出来ません。強行軍の戦闘は、その強行軍に参加しているユニットだけで戦われます。

11.3 船舶
船舶ユニットは、「船舶リーダー」ユニット(「リーダー」ユニットの中で錨のマークのついたもの)によって強行軍を行うことができます。ただし、強行軍フェーズがはじまる前に、船舶ユニットに、「船舶リーダー」ユニットが乗船していることが条件です。強行軍フェーズにおいて、船舶ユニットは、海上輸送(16.3)に従い、地上ユニットを乗船させたり、降船させたりすることができます。

11.4制限
「リーダー」ユニットが行うことのできる強行軍は1ターンに一回だけです。部隊ユニットもまた、1ターンに1回しか強行軍を行えません。

 

[12.0] 食糧フェーズ

理論的には、それぞれの領土で活動できる軍隊の数に制限はありません。しかしながら、その土地の補給力を上回る軍隊が展開している場合、食糧フェーズにおいて、過分なユニットは除去されます。

12.1 補給力
それぞれの領土の補給力は、マップの領土名の下に記されています。

12.2 ユニットの数
補給力はユニットの数です。「3」の場合、三つのユニットまで補給可能です。補給力は、各プレイヤーごとに個別に支給されます。敵対するユニットが同じ領土にあっても、補給値には影響を及ぼしません。

例: 補給力3の領土にTurksプレイヤーとOrthodoxプレイヤーのユニットが存在する場合、TurksもOrthodoxもそれぞれ3の補給力を得ることができる。

12.3 リーダーと食糧
12.31 「リーダー」ユニットは、同じ領土内にある、同じ連合色のユニット・グループに対しCommand Valueと同じだけの補給力を提供します。

例: Turksのユニットが4つ、補給力2の領土に置かれている場合、もしTurksと同じ色のCommand Valueが1の「リーダー」ユニットがその領土に存在すれば、その領土における、Turksに対する補給力は3になる。従って、この食糧フェーズにおいて、Turksのユニットの4つのうち1つは除去される。

12.32 「リーダー」ユニットは補給を必要としません。すなわち、ひとつの領土にたくさんの「リーダー」ユニットがいても、それらの「リーダー」ユニットが消費する補給値はゼロです。

12.4 都市の食糧
都市にもまた別個の補給力が与えられます。「リーダー」ユニットが都市にある場合も12.31の通りプラスの補給力を与えます。

例: 補給力が3の国家において、領土の補給力は3であり、その領土にある都市の補給力も3である。すなわち、各プレイヤーは、領土に3つまで地上ユニットを置き、同時に都市に3つの地上ユニットを置くことができる。都市に同じ連合色の「リーダー」ユニットがいる場合、この「リーダー」のCommand Valueが1であるなら、都市の補給力は4になる。

12.5非交戦国のユニット
非交戦国のユニット(どのプレイヤーもコントロールしていないユニット) は、「イニシアチブ・プレイヤー」(5.1)がチェックを行います。これらの非交戦国のユニットは、計算の便宜上、各領土、各都市ごとにひとつの国家連合として扱います。

 

[13.0] 補充フェーズ

復活フェーズでは、シナリオによって指定されているユニット、ならびに既に除去されたユニットをその領土に戻します。ユニットに書かれた国名と同じ名前の領土にユニットは復活します。戻すことのできるユニットは例外なくマップに戻さなければなりません。

13.1 補充の対象
「リーダー」と「傭兵」ユニット以外が補充の対象です。但し、いずれかのプレイヤーが「傭兵」Stratagemを使用する場合はこの限りでありません。また、いったん除去された「リーダー」ユニットはゲームの終わりまで復活しません。

13.2 ユニットの復活
次のいずれかの条件を満たしたユニットが補充フェーズでマップ上に復活します。
(1) その領土が空になっている。(領土にいかなるユニットも存在しない)
(2) その領土に同じ連合色のユニットしかない。この場合、そのユニットが誰によるコントロールであるかは問題ではない。仮に、ある国家の領土に、その国家と異なる連合色のユニットがあり、同一のプレイヤーがその領土とユニットをコントロールしていても、補充フェーズでその国家にユニットが復活することはありません。

例1: Austria(青)の領土に、Turks(赤)によってコントロールされているHungarian(青)のユニットがある。Holy League(青)プレイヤーは、増強フェーズにおいて、AustriaにAustriaのユニットを置くことができる。
例2: 前述の例において、もしAustria(青)の領土に、Byzantine(緑)のユニットが置かれているなら、仮にそのユニットがHoly League(青)プレイヤーのコントロールであるとしても、Austria(青)の領土にAustriaのユニットを置くことはできない。

13.3 範囲
ユニットは、誰がコントロールしているかに係わりなく、非交戦国のユニットもふくめて、すべて置き戻します。ユニットの復活は、すべて同時に発生する、という前提で行います。円滑に行うために、例えば、「イニシアチブ・プレイヤー」(5.1)が最初に配置する、非交戦国のユニットは「イニシアチブ・プレイヤー」が配置する、などの取り決めをしてもよいでしょう。

13.4 復活したユニットのコントロール
ユニットを復活させた領土があるプレイヤーのコントロールにある時、そのユニットはそのプレイヤーのコントロール下に入ります。

13.5 制限
(1) 通常、一回の補充フェーズでひとつの領土に復活させることのできるユニット数は1です。ただし、その領土に、同じ連合色の「リーダー」ユニットが存在し、なおかつ、その領土がいずれかのプレイヤーのコントロール下にある場合、そのプレイヤーは、「リーダー」ユニットに記載されたCommand Valueの数までユニットを復活させることができます。この「リーダー」ユニットによる特典は、かならずしも実行する必要ありません。(プレイヤーの決定事項です。)
(2) その領土の補給力を超える結果となる数のユニットを復活させることはできません。
(3) 都市がその領土に存在する場合、ユニットを都市の中に置くこともできます。もちろん、都市のスタック制限の範囲内です。
(4) 船舶ユニットは、その領土の港か、領土に隣接する海のエリアに置くことができます。
(5) 「AE」「DE」の戦闘結果によってそのターンに除去されたユニットは、同じターンの補充フェーズで復活させることはできません。次のターンから通常通り補充フェーズで復活させることができます。わかりやすいようにターン記録トラックの上に置くと良いでしょう。

13.6 再帰
上記の制限の範囲において、ユニットは何回でもマップから除去され、復活させることができます。

13.7 リーダー
シナリオでは、特定の「リーダー」ユニットを、Stratagemプールの中に混ぜておくよう指定しているものがあります。プレイヤーがStratagemの中から「リーダー」ユニットを引いたら、裏面に印刷された領土名を見て、もしその領土が他のプレイヤーのコントロール下にあるなら、その「リーダー」ユニットは、その領土をコントロールしているプレイヤーのものになります。「リーダー」ユニットを得たプレイヤーは、同じ連合色のユニットが置かれている好みの領土に置くことができます。
もし、「リーダー」ユニットの裏面に印刷された領土を誰もコントロールしていないなら、その領土と同じ国家のユニットが置かれている領土に、その「リーダー」ユニットを置きます。もし同じ国家のユニットがマップ上に存在しないなら、「リーダー」ユニットは、Stratagemプールに戻して、マップには置きません。

 

[14.0] ランダム・イベントフェーズ

このフェーズでは、ダイスを二度振り、マップ右上に印刷された「RANDOM EVENT TABLE」を参照して結果を適用します。一度目のダイスで表の横列、二度目のダイスで表の縦列を参照します。

14.1 結果
「OUT」と「Plague」の場合は、マップ左下のREGION DETERMINATION CHARTを参照します。

14.2 他のプレイヤーへの影響
いくつかの結果は、手番プレイヤー以外の人にも影響を及ぼします。

RANDOM EVENT TABLE

Nation OUT "#" (国家の離脱)
「REAGION DETERMINATION CHART」(マップ左下)を参照し、新たにダイスをひとつ振り、出た目と"#"の交差する領土のコントロールが失われます。

例: 一度目のダイスで4、二度目のダイスで3が出た結果、「Nation OUT "A+B"」が適用された。「REAGION DETERMINATION CHART」を見ながら再度ダイスを振り、ダイスの目が1である場合、Byzantiumの「CONTROL」Stratagemを持っているプレイヤーは、それが手番プレイヤーであるか否かに関らず、また、その「CONTROL」Stratagemが裏側(使用中)か表側か否かに関らず、そのStratagemをStratagemプールに戻さなければならない。
次に、もう一度ダイスを振り、出た目が3であるなら、Translyvaniaの「CONTROL」Stratagemを持っているプレイヤーは、その「CONTROL」Stratagemを失う。

Plague "#" (疫病)
「REAGION DETERMINATION CHART」(マップ左下)を参照し、新たにダイスをひとつ振り、出た目と"#"の交差する領土で疫病が発生します。その領土にユニットを置いているすべてのプレイヤーは、その領土にある最強のユニット(もっとも戦闘力が大きいユニット)を除去します。さらに、「イニシアチブ・プレイヤー」は、その領土にある最強のユニットをもうひとつ除去します。除去の対象となる最強のユニットが二つ以上その領土に存在する場合(同じ戦闘力のユニットが複数存在する場合)、ダイスを振り、除去するユニットをひとつ、無作為に決定します。
さらに、「リーダー」ユニットが疫病の発生した領土にある場合、その「リーダー」ユニットをコントロールしている各プレイヤーは、複数の「リーダー」ユニットが存在する場合はひとつを任意に選び、ダイスを一個振ります。ダイスの目が、その「リーダー」ユニットのCommand Valueと等しいか小さい場合、その「リーダー」ユニットは除去されません。Command Valueよりダイスの目が大きい場合、そのユニットは除去されます。

Balance of Power (勢力の均衡)
もし、いずれかのプレイヤーが8つ以上の重要都市を占領しているなら、そのプレイヤー以外のすべてのプレイヤーは、おのおのがダイスを一個振り、出た目と同じ数の「Stratatem」チットを、Stratagemプールから取ります。

Civil War (内戦)
手番プレイヤーが4つ以上の重要都市を占領しているなら、ダイスを一個振り、そのプレイヤーが所有する、表面を上にした「Stratatem」チット(未使用の「Stratatem」チット)を、出た目と同じ数だけStratatemプールに戻します。戻すべき「Stratatem」チットは、無作為に選ばなければなりません。
さらに、もう一度ダイスを振り、出た目と同じ数だけの、裏面を上にした「CONTROL」Stratagem(使用中のもの)を、Stratatemプールに戻します。戻すべき「CONTROL」Stratagemは、無作為に選ばなければなりません。
このイベントで、「中核となる国家」のコントロールを失うことはありません。

Infighting (内輪もめ)
手番プレイヤーはダイスを一個振り、そのプレイヤーが所有する、表面を上にした「Stratatem」チット(未使用の「Stratatem」チット)を、出た目と同じ数だけStratatemプールに戻します。戻すべき「Stratatem」チットは、無作為に選ばなければなりません。裏面を上にした「Stratatem」チットは影響を受けません。

Economic Expansion (経済成長)
「イニチアチブ・プレイヤー」から順番に、「Stratatem」チットをStratatemプールから一個ずつ取ります。

Leader OUT (「リーダー」の離脱)
手番プレイヤーはダイスを一個振り、出た目と等しいCommand Valueの「リーダー」ユニットがマップにあるなら、それを除去します。除去すべき「リーダー」ユニットが複数存在する場合は、そのうちのひとつを手番プレイヤーが選び除去します。

Mercenaris Go On Strike (傭兵のストライキ)
手番プレイヤーは、いずれかのプレイヤーがコントロールしている「傭兵」ユニットをひとつ選びます。これは自分がコントロールしているユニットでもかまいません。そして、その「傭兵」ユニットの「MERCENARY」Stratagem(裏面を上にした使用中のもの)をStratatemプールに戻します。「MERCENARY」Stratagemが除去された「傭兵」ユニットは、そのままマップ上に残します。

Reformation/Schism (再編成/分裂)
ダイスをひとつ振り、影響を受ける国家連合を決めます。ダイスが1〜3の場合Holy League、4の場合Orthodox、5の場合Turks、6の場合Caliphateです。
影響を受けた国家連合のユニットは、同じ色同士で戦闘が可能になります。これは「傭兵」ユニット同士の場合も同様で、同じ色の「傭兵」ユニット同士で戦闘ができます。
このイベントで決定した効果は、そのゲームターンの終わりまで有効です。また、同一ゲームターン内で、「Reformation/Schism」イベントは何度でも発生させることができます。

例: ゲームターンの途中で、新たに「ランダム・イベント」によって「Reformation/Schism」を出し、それによって選ばれた「影響を受ける国家連合」が、現在「Reformation/Schism」の影響を受けている国家連合と異なる場合、従前の影響は無効になり、新たに選ばれた国家連合のみが影響を受ける。

War in the East (東方の戦争)
PersiaとTurcomanの「CONTROL」Stratagemを、Stratatemプールに戻します。但し、これらのStratatemは使用中(裏面を上にしている)であることが条件です。このイベントはすべてのプレイヤーに適用されます。

War in the West (西方の戦争)
Spain、Barbary States、German States、Papacyの「CONTROL」Stratagemを、Stratatemプールに戻します。但し、これらのStratatemは使用中(裏面を上にしている)であることが条件です。このイベントはすべてのプレイヤーに適用されます。

 

[15.0] リーダー

「リーダー」は、特別なユニットです。通常の戦闘に加わる以外に、戦闘に良い影響をもたらします。

15.1 「Stratagem」チット
「リーダー」ユニットのCommand Valueの数に応じて、引くことのできる「Stratagem」チットの数が増えます。(5.0)

15.2 移動
「リーダー」ユニットなしで部隊ユニットは移動できます。

15.3 戦闘力への影響
「リーダー」ユニットが参加する戦闘の戦闘力は、攻撃側であれ防御側であれ、「リーダー」ユニットに印刷されたCommand Valueを掛け算して算出します。この時の掛け算する前の戦闘力には「リーダー」ユニット自身の戦闘力も含まれます。Command Valueが「1」である「リーダー」ユニットは、戦闘力に何ら変化をもたらさないユニットです。

15.4 強行軍に関するルールは、11.0を参照。

15.5 補給に関するルールは、12.3を参照。

15.6 補充に関しては、15.6を参照。

15.7 「リーダー」の特典が使えるのは、1ターンあたり、1ユニット、1度までです。

15.8 リーダーの生存チェック
戦闘結果で「AD」「AE」「DD」「DE」「BB」が出た場合、「リーダー」ユニットを失う可能性が生じます。「リーダー」ユニットを失う場合、「リーダー」ユニットを所有しているプレイヤーはダイスを一個振り、生存チェックを行います。ダイスの目がその「リーダー」ユニットのCommand Valueと等しいか低い場合、リーダーは生存します。その「リーダー」ユニットは、もっとも近い位置にある同じ国家の部隊ユニットと同じ場所に置かれます。生存チェックでリーダーが生存し、なおかつ都市攻撃でその「リーダー」ユニットの置かれていた都市が相手プレイヤーに占拠された場合、「リーダー」ユニットは、その都市でない場所の、同じ国家のユニットと同じ場所に置かれます。もしそのようなユニットがマップ上に存在しない場合、「リーダー」ユニットは除去されます。
「AGENT OPERATION」の結果(20.2)、リーダーが暗殺された場合も生存チェックは行います。
15.81 一度除去された「リーダー」ユニットは、そのゲームの期間中、復活することはありません。

 

[16.0] 海

船舶ユニットは、地上ユニットと同じように機能しますが、海のエリアと港(錨のマークのついた都市)にしか入ることができません。

16.1 攻撃できるユニット
船舶ユニットが攻撃できるのは、海のエリアにいる他の船舶ユニット、あるいは港にいる船舶ユニット、もしくは港にいる地上ユニットです。

16.2 「船舶」リーダー
「船舶」リーダー(錨のマークのついた「リーダー」ユニット)は、おなじ海のエリアにいる船舶ユニットのみに影響を及ぼします。「船舶」リーダーは、陸上の戦いには影響を与えず、一方、船舶に乗った「地上リーダー」ユニットは、船舶ユニットの戦闘に影響を与えません。

16.3 海上輸送
16.31 次の手順で船舶ユニットは地上ユニットを輸送することができます。
(1) 海上輸送を行う地上ユニットは、ターン開始時に港か、海に接した領土にいる必要があります。次に、それらの地上ユニットを、船舶ユニットの上にスタックします。
(2) 次に、船舶ユニットと地上ユニットは同時に海エリアを移動します。
(3) 地上ユニットは、いつでも、他の港もしくは海に接した領土に降ろすことができます。

16.32 船舶ユニットへの乗り降りに際して、地上ユニットはいかなる移動力も消費しません。海エリアに接した領土の地上ユニットが、海エリアの船舶ユニットに乗る場合、船舶ユニットが1移動力を消費します。地上ユニットを乗せた、海エリアにいる船舶ユニットが、その海エリアに隣接した領土に地上ユニットを降ろす場合も、船舶ユニットが1移動力を消費します。港にいる地上ユニットを船舶ユニットに乗せたり降ろす場合は、地上ユニット、船舶ユニット、いずれも移動力を消費しません。

Designer Q & A: Aegean SeaにOttomansの船舶ユニットがあり、Ottomansの地上ユニットがOzmir港にいる。この状態で、Ottomansプレイヤーは、いかなる移動力も消費せずに、同一ターン内で、地上ユニットを船舶ユニットに乗せ、対岸のTessalonica港に降ろすことができる。あるいは、1移動力を消費することで、Ozmir港から乗せた地上ユニットを、BYZANTIUMに降ろすこともできる。


16.33 船舶ユニットの移動力が残っている限り、海上輸送は何度でも行えます。海上輸送を実行する地上ユニットは、そのターンは移動できません。地上ユニットは、同一ターンに一度しか海上輸送が使えません。ただし、強行軍を地上ユニットが使う場合はこの限りではありません。
16.34 ひとつの船舶ユニットは、ひとつの地上ユニットしか一度に輸送できません。ただし、「リーダー」ユニットは無制限に乗せることができ、地上ユニットと複数の「リーダー」ユニットを一度に運ぶことも可能です。

16.4 ターンの終了時
地上ユニットを船舶ユニットに乗せたまま、そのターンを終了させることもできます。

16.5 食糧ルール
船舶ユニットは、食糧ルール(12.0)が適用されます。それぞれの海エリアには、領土と同じように補給力が印刷されています。港にいる船舶ユニットは、その領土の補給力を計算に用います。

16.6 海戦
海エリアにおける船舶ユニットどうしの戦闘は地上の戦闘と同じように扱います。船舶ユニットに地上ユニットが乗っている場合は、その戦力も合算します。

例: 「船舶リーダー」ユニットが乗っている場合の海戦の戦闘力は、船舶ユニットの戦闘力と、「船舶リーダー」ユニットの戦闘力と、その船舶に乗っている地上ユニットの戦闘力を合計したものに、「船舶リーダー」ユニットのCommand Valueを掛けたものになる。この船舶に地上ユニットの「リーダー」が乗っていても、そのリーダーのCommand Valueは計算に用いない。しかし、「船舶リーダー」ユニットのCommand Valueの特典は、同じ船に乗る地上ユニットに対しても有効である。

16.61 港にいる船舶ユニットは、その港のある領土の地上ユニットから攻撃を受けます。都市攻撃と同じ手順を用います。

16.7 上陸作戦
船舶ユニットは、通常、陸上ユニットを攻撃しませんが、次の例外があります。すまわち、港に敵の陸上ユニットが置かれている場合、隣接する海エリアから攻撃することができるのです。
16.71 船舶に乗っている地上ユニットは、戦闘力に含めることができます。攻城従者(10.5)が乗っている場合、戦闘力は二倍になります。ただし、戦闘結果による港への前進でない限り、乗船している地上ユニットを陸上に降ろすことはできません。
16.72 上陸作戦において、地上「リーダー」ユニットのCommand Valueは用いません。「船舶」リーダーのCommand Valueを用います。

16.8 港にいる船舶ユニット
港にいる船舶ユニットは、地上ユニットと同じように扱われます。但し、船舶ユニットは、海エリアに移動/退却が可能です。港を攻撃する船舶ユニットも、地上ユニットと同じ方法で扱われます。敵のユニットが港に存在する場合、戦闘結果以外の方法で港に侵入することはできません。

16.9 船舶ユニットの除去
戦闘結果によって船舶ユニットが除去された場合、乗船しているすべての地上ユニットは失われます。「リーダー」ユニットは、生存チェックを受けます。(15.8)

 

[17.0] 傭兵

「傭兵」ユニットは、裏面に「MARC」と印刷されています。傭兵は、国家にとらわれず、比較的自由に配置できる戦力です。

17.1 「傭兵」ユニットのコントロール
プレイヤーは、裏面に「MERCENARY」と印刷されたStratagemを得た時、それに相応する「傭兵」ユニットを動かすことができます。その「傭兵」ユニットと同じ色の領土、もしくは都市に置くことができます。「傭兵」ユニットをマップに置いたら、その「MERCENARY」Stratagemは、裏面(「MERCENARY」と印刷されている側)を上にます。

17.2 コントロールの喪失
次の場合、プレイヤーは「傭兵」ユニットのコントロールを失います。
(1) その「傭兵」ユニットのStratagemを失った場合。当該「傭兵」ユニットはマップから除去され、除去された「傭兵」ユニットは、次にその傭兵のStratagemを取ったプレイヤーが使うことができます。
(2) 「傭兵」ユニットが除去された場合。その傭兵のStratagemはStratagemプールに戻されます。

シナリオによっては、どのプレイヤーからもコントロールされない「傭兵」ユニットを設定しているものがあります。(たとえば、「St.John 1」)。この場合、「St.John 1」のStratagemをStratagemプールから引いたプレイヤーが、「St.John 1」をコントロールすることができます。
誰からもコントロールされていない「傭兵」ユニットと戦闘し、その「傭兵」ユニットが生き残った場合、プレイヤーの中からその「傭兵」ユニットをコントロールする者を、無作為に決定します。

17.3除去された「傭兵」ユニット
除去された「傭兵」ユニットは、補充フェーズでマップに戻されることはありません。傭兵のStratagemを誰かが引いた時から再使用が可能になります。

17.4その他
Holy League(青)の「リーダー」ユニットの「ANDREA DORIA」は、誰かが「ANDREA DORIA」のStratagemを引くまで使用しません。また、一度マップから除去されると、ゲームに復活することはありません。

 

 

[18.0] 特別な領域

「Papal States」「the Kingdom of the Two Sicilies」「Moscovy」およびいくつかの島は、特別なルールが適用されます。

18.1 Papal States
「PAPAL」ユニットだけがこの領土に入ることができます。Romeは重要都市です。

 

18.2 Spain、the Kingdom of the Two Sicilies
18.21 「SPAIN 1500」(「CONTROL」Stratagem)は、第五ターン(1500-09)より以前のターンでは使用しません。もしプレイヤーがこの「CONTROL」Stratagemをプールから引いたら元に戻すなどしてください。

18.22 「SPAIN 1500」(青)の「CONTROL」Stratagemを取得したプレイヤーは、「the Kingdom of the Two Sicilies」(シシリー島と南イタリア)のコントロールも同時に得ます。これらの領土は「SPAIN」(青)のユニットしか入れません。最初に「SPAIN」(青)の地上ユニットを置く時は、Maltaに攻撃力2、移動力1のユニットをひとつ置くことから始めます。
SPAINを「中核となる国家」とすることはできません。これは歴史的事実をゲームに反映させるためです。

18.3Moscovy
「MUSCOVY」ユニットしか、この領土に入れません。
18.31 1500-09年以降から始まるシナリオ(SCENARIO 2)以外では、Moscovyを「中核となる国家」とすることはできません。

18.4 その他の島
Malta、Crete、Rhodes、Cyprusの「CONTROL」Stratagemはありません。従ってどのプレイヤーにもコントロールされない領土です。しかし、各プレイヤーはこれらの島を占領することはできます。MaltaとRhodesは都市であり、領土部分がありません。従って、複数の国家連合が同時にユニットを置くことは不可能です。


18.41 SPAINの「CONTROL」Stratagemが誰かに引かれプレイされるまで、どのプレイヤーもMaltaに進入することはできません。SPAINの「CONTROL」Stratagemが一度使われた後に失われた場合、Maltaはフリーエリアとなり誰でも侵入できます。SPAINがゲームに参加した時点で、攻撃力2、移動力1の「SPAIN」ユニットをMaltaに直ちに置きます。

18.5 Tyrrhenian海
「SPAIN」と「PAPAL」ユニットだけが入ることができます。この海で戦闘を行うことはできません。

 

[19.0]「Stratagem」チット

プレイヤーは、自分が所有している「Stratagem」チットをターン中に使用し政治的/軍事的な影響を作ることができます。

19.1チットを引く
プレイヤーが「Stratagem」チットを受け取るのは次の場合です。
1) Srtatagemフェーズ
2) 戦闘結果
3) AGENTオペレーション
4) ランダム・イベント

19.11「Stratagem」チットは、Stratagemプールの中から無作為に取ります。(27.2に例外があります。)

19.2チットの喪失
プレイヤーが「Stratagem」チットを失うのは次の場合です。
1) 戦闘結果によって。
2) AGENTオペレーションによって。

19.21失ったStratagemは、Stratagemプールの中に戻します。Stragatemを失わなければならない場合で、プレイヤーがStratagemを一個も持っていない場合は、そのままゲームを続けます。(ペナルティはありません。)

19.3取得したチット
Stratagemプールから取ったStratagemは、他のプレイヤーには内容がわからないように表面(「STRATAGEM」と印刷された側)を上にして置きます。「CONTROL」Stratagem(Stratagemの中で領土名の印刷されたもの)をゲームで使う時は、裏面(領土名の書かれた側)を上にします。その他のStratagemは、使用したらStratagemプールの中に戻します。但し、AGENTオペレーションの場合は例外があります。(20.0)

19.4制限
プレイヤーが持つことのできるStratagemの数は最大で15個です。ただし、領土名(裏面)を上にして置いた「CONTROL」Stratagem(すなわち、使用中のもの。その領土がプレイヤーのコントロール下にあることを意味する)はこの制限に含めません。(訳注: そしてたぶん、使用中の「MERCENARY」Stratagemも制限に含めない。)つまり、他のプレイヤーに見せないでおくことのできる(未使用の)「Stratagem」チットが最大で15個である、ということです。

 

[20.0]AGENT

裏面に「AGENT」と印刷されたStratagemは特別なStratatemで、詳細な説明を必要とするものです。次の6つのオペレーションとして使うことができます。
1) Assasin (暗殺) 他の「リーダー」ユニットを除去する。
2) Espionage (諜報) 他のプレイヤーのStratagemを見ることができる。
3) Coup (反逆) 他のプレイヤーの「CONTROL」Stratagemを除去する。
4) Treachery (裏切り) 他のプレイヤーのStratagemを失わせ、自分のものにする。
5) Diplomacy (外交) 他の領土のコントロールを得る。
6) Defense (防御) 「AGENT」の使用を宣言したプレイヤーが使う「AGENT」Stratagemに対抗し、ターゲットプレイヤーが防衛目的で「AGENT」Stratagemを使用する。

20.1 「AGENT」の使用
「AGENT」Stratagemは、プレイの最中、どんなタイミングでも、手番プレイヤーであってもなくても使うことができます。いずれかのプレイヤーが「AGENT」Stratagemを宣言すると、そこでプレイの進行は中断されます。「AGENT」Stratagemの使用を宣言したプレイヤーは、他のいずれかのプレイヤーを一人、ターゲットプレイヤーとして指名し、1〜6のどの目的で「AGENT」Stratagemを使うかを宣言します。
次に、双方のプレイヤーは、このオペレーションに何個の「AGENT」Stratagemを使うかを、秘密裏に決めます。ターゲットプレイヤーとして指名された側は、自分の「AGENT」Stratagemを全く使わなくとも良く、あるいはすべて使ってもOKです。
それぞれの「AGENT」Stratagemの個数が決まったら、双方のプレイヤーはその数をあきらかにし、その差の数にダイスを振って出た目を加え、マップ右下の「AGENT OPERATION TABLE」を参照します。そして、表の結果に従います。結果の如何に関らず、ここで使用した双方の「AGENT」Stratagemは、Stratagemプールに戻します。
20.11「AGENT」Stratagemによるオペレーションは、1ターンに何度でも可能です。(もちろん、その都度「AGENT」Stratagemは消費されます。)

20.2内部の裏切り
プレイヤーは、自分がコントロールしている「リーダー」ユニットに対しAssasin(暗殺)を行うことができます。これは例えば、自分の「中核となる国家」の色と異なる色の「リーダー」ユニットを自分がコントロールしている場合などです。このような暗殺の場合、ターゲットプレイヤーもまた自分であり、対抗するための「AGENT」Stratagemを出す必要はありません。もし、「AGENT OPERATION TABLE」の結果が「Retaliation(報復)」である場合、他のすべてのプレイヤーがひとつずつStratagemをプールから取ります。

20.3外交
Diplomacy(外交)として使う場合、対抗するプレイヤーは存在しません。

AGENT OPERATIONS TABLE

Retaliation (報復)
標的にされたプレイヤーは、ダイスを一個振り、出た目の数の「Stratagem」チットをStratagemプールから取ります。

Succeeds (成功)

Assassin (暗殺)
標的プレイヤーがマップ上でコントロールする「リーダー」ユニットをひとつ選ぶ。その「リーダー」ユニットは「生存」チェックを受け、失敗した場合は除去されます。
Coup (反逆)
次のいずれかを選択して行います。
(1) ダイスを一個振り、出た目と同じ数の「Stratagem」チットを無作為に標的プレイヤーから取り、Stratagemプールに戻します。
(2) 標的プレイヤーの持つ「Stratagem」チットをひとつ、無作為に選び自分の所有にします。
Treachery (裏切り)
マップ上にある、標的プレイヤーがコントロールする国家、もしくは「傭兵」ユニットのいずれかをひとつ選び、その「CONTROL」Stratagem、もしくは「MERCENARY」StratagemをStratatemプールに戻します。(標的プレイヤーは、それらのコントロールを失う。)但し、標的プレイヤーの「中核となる国家」に対して行うことはできません。
Diplomacy (外交)
非交戦国のユニットに対してのみ行うことができます。手番プレイヤーは、その非交戦国のユニットの「CONTROL」StratagemをStratatemプールから取り、自分の所有にし、裏面を上(使用中)にして置くことができます。あるいは、誰もコントロールしていない「傭兵)ユニットの「MERCENARY」Stratagemを自分の所有にし、コントロールすることができます。

 

[21.0]勝利条件

このゲームの目的は、自分の連合色による支配を拡大し、帝国を築くことです。しかし、その帝国の構築に、他のプレイヤーがコントロールするユニットが多大な貢献をしているなら、勝利はそのプレイヤーのものになります。

21.1 「帝国」的勝利
ゲームの終わりに、マップ全体の中の51%以上の「重要都市」を占拠している国家連合があるかどうかを判定します。51%以上、とは8つ以上の「重要都市」です。占拠の判定に際して、どのプレイヤーがコントロールしているユニットであるかは考慮しません。その国家連合のユニットが、誰にもコントロールされていない非交戦国のユニットであるかどうかも考慮しません。8つ以上の「重要都市」を占領している国家連合は、「帝国」です。
オプションルールを採用している場合:カウントには「PILLAGE」マーカーが置かれている都市も含めます。



21.11「帝国」的勝利
もし、前述の計算方法によって、いずれかの国家連合が「帝国」となったら、それぞれのプレイヤーは次の基準に従って勝利ポイントを計算します。
a. Constantinopleを「磐石な体勢」で占領している場合、4ポイント。
b. 「磐石な体勢」で占領している領土がある場合、その「重要都市」ひとつごとに、2ポイント。
c. 「磐石な体勢」で占領している領土がある場合、その領土の1補給値ごとに、1ポイント。
Papal States、the Kingdom of the Two Sicilies、Moscovyの領土も計算に含めます。

オプションルールを採用している場合:「磐石な体勢」で占領している領土に、「PILLAGE(略奪)」マーカーが置かれている場合は、1領土ごとに、1ポイントとなります。その領土の中に都市がある場合は、前述とは別に、1都市ごとに、1ポンイト加算します。
「磐石な体勢」で占領している領土に「CIVILIZATION」マーカーがある場合は、21.11のポイント計算に加えて、1マーカーごとに、1ポイント加算します。

21.12「帝国」的勝利における「磐石な体勢」とは、次の条件を満たす必要があります。
1) 自分がコントロールしているユニットだけが、その領土や都市に置かれている。
2) 占拠しているユニットの色(国家連合)が、21.11で判定した「帝国」と同一の色である。
3) 非交戦国のユニットがその領土ないし都市にない。自分がコントロールしているユニットであっても、「帝国」色以外のユニットがその領土ないし都市にない。

21.13 この計算に従って各プレイヤーは勝利ポイントを計算します。もっとも勝利ポイントの高いプレイヤーが勝ちです。注意しなければならないのは、ゲームの最初に決めた「中核となる国家」の色が「帝国」の色でなくても勝てるということです。
例:判定の結果、Turks(赤)が「帝国」になった。Byzantines(緑)を「中核となる国家」に選んだプレイヤーがコントロールするEMIRATE(赤)、RUMELLIA(赤)などのユニットがもっとも高い勝利ポイントを得たので、Byzantines(緑)プレイヤーが勝利した。

21.2 生存的勝利
いずれかの国家連合も「帝国」にならなかった場合、次の方法で勝利者を判定します。
a. Constantinopleを占領しているプレイヤー、2ポイント。
b. 「磐石な体勢」で占領している「重要都市」ひとつごとに、1ポイント。
c. 自分が選んだ「中核となる国家」と同じ色の領土に、自分がコントロールする「中核となる国家」と同じ色のユニットが「磐石な態勢」で占領している場合、その領土の1補給値ごとに、1ポイント。
d. 自分がコントロールする「中核となる国家」と同じ色のユニットが、自分の「中核となる国家」と異なる色の領土を「磐石な態勢」で占領している場合、それらのすべての領土の補給値を合計し、2で割った値を勝利ポイントに加算します。

オプションルールを採用している場合: 「磐石な体勢」で占領している領土に、「PILLAGE(略奪)」マーカーが置かれている場合は、1領土ごとに、1ポイントとなります。さらに、「磐石な体勢」で占領している領土に「CIVILIZATION」マーカーがある場合は、1マーカーごとに、1ポイント加算します。

21.12 生存的勝利における「磐石な態勢」とは、
1) 自分がコントロールするユニットしかその領土にない。
2) それらのユニットが「中核となる国家」と同じ色であること。
3) 他のプレイヤーがコントロールするユニットが、その領土に置かれていないこと。非交戦国のユニットがないこと。自分の「中核となる国家」と異なる色のユニットがないこと。

21.13 ゲーム開始時における、自分の「中核となる国家」と同じ色の領土のすべての補給値の合計よりも、このようにして計算した勝利ポイントが上回る場合、そのプレイヤーは生存的勝利を得ます。すなわち、生存的勝利者は複数発生する可能性があります。生存的勝利よりも、「帝国」的勝利の方が優ります。ゲーム開始時に、自分の「中核となる国家」と同じ色の領土のいずれかが他のプレイヤーに占領されている状態であったとしても、それらの領土は補給値の計算に含めます。

 

[22.0]オプションルール
(省略)

 


[26.0] シナリオ

SCENARIO 1: オットーマン帝国の興隆
このシナリオは、オットーマン帝国の、最盛期直前の拡大を描いている。ビザンチン帝国を滅亡させたConstantinopleの占領も含む。

1.0 時期
1450-59から1470-79年まで(3ゲームターン)。

2.0 中核となる国家
(1) 後述する特別ルール(4.0)の通り、いずれかのプレイヤーはOttomansを「中核となる国家」として選ばなければならない。Ottomans(赤)プレイヤーは、EmiratesとRumeliaの「CONTROL」Stratagemを持つ。
(2) それ以外のプレイヤーがどの領土を「中核となる国家」とするかは自由であるが、次に記す領土を選んだ場合、その右側に記された領土の「CONTROL」Stratagemを持つ。
Austria Tyrol
Venice Dalmatia
Byzantines Papacy
Poland Lithuania
Egypt Syria
(3) それぞれのプレイヤーは、シナリオの指定によって、他のプレイヤーが「CONTROL」Stratagemを持つ領土を「中核となる国家」とすることはできない。

3.0 開始時
(1) リーダー
(a) ユニットの裏面に「1」と印刷されている「リーダー」ユニットは、裏面に書かれている領土にゲーム開始時に置く。
(b) Turks(赤)の「リーダー」ユニットの「SELIM II」は使用しないので除外する。残りの「リーダー」ユニットの中で、「-」と裏面に印刷されているものはStratagemの山に混ぜておく。「2」と印刷されているものは別にわけておく。
(2) 「傭兵」ユニット以外の部隊ユニットを、以下の注意を参照しながらマップに展開する。
(a) 次のユニットは最初のゲームターンでは置かず、補充フェーズから通常通り使用する。Papal Gendarmes, Byzantine Militia, Achaean Gendarmes, Iraqi攻城従者, Iraqi船舶, Persian 船舶, Persian攻城従者, Egyptian攻城従者。

  
    

(訳注: ユニットにEgyptian攻城従者はない。2004年6月27日のErattaにより「Syrian攻城従者」が正しいとなっている。)
(b) 次のユニットはこのシナリオでは使用しない。SpanishとMuscoviteのユニット、German Professional Infantry、Austrian GendarmesとGrenzerユニット。



  

(3) 「傭兵」ユニット (裏面に「MERC」と印刷されたユニット)
(a) Ottomansプレイヤーがゲーム開始時からコントロールする「傭兵」ユニットは、「JANISSARY 1」と「JANISSARY 2」の2つであり、BursaもしくはThessalonicaに置かれる。

 

(b) Holy Leagueの「ST.JHON 1」は、Rhodesに置く。

(c) いずれかのプレイヤーがEgyptを「中核となる国家」として選んだなら、「Mamluks」をEgyptに置く。

(d) 残りの「傭兵」ユニットは、Stratagemの山に混ぜておき、プレイヤーが引いた時から使える。
(e) 「LANDSKNECHTS 1」と「LANDSKNECHTS 2」はこのシナリオでは使用しない。

 

(4) その他のユニット
戦闘力2、移動力1の「VENICE」のユニットを、Creteにひとつ、もうひとつをCyprusに配置する。

 

4.0 特別ルール
(1) いずれかひとりのプレイヤーは、Ottomansを「中核となる国家」に選ばなくてはならない。
(2) ゲーム開始時において、「BYZANTIUM」ユニットをThessalonicaに展開してはならない。Ottomansを選択したプレイヤーは、三つの「OTTOMAN」ユニット、「EMIRATE」「RUMELIA」「JANISSARY」を各1、Turksのいずれかの「リーダー」ユニットをThessalonicaに置くことができる。
(3) 一番最初のゲームターンにおいて、Ottomansプレイヤーが「イニシアチブ・プレイヤー」である。
(4) 裏と表のある「攻城従者」ユニットは、すべて表面(攻撃力の小さい方)を上にして置く。


SCENARIO 2: スレイマン大帝
このシナリオは、第一回Vienna包囲の時代からはじまり、Baghdadの占領、Malta島侵攻などが行われた、オットーマン帝国最強の時代をシュミレートする。

1.0 時期
1520-29から1560-69年まで(5ゲームターン)。

2.0 中核となる国家
(1) 後述する特別ルール(4.0)の通り、いずれかのプレイヤーはOttomansを「中核となる国家」として選ばなければならない。Ottomans(赤)プレイヤーは、Emirates、Trebizond、Georgia、Kurdistan、Syria、Egypt、Byzantium、Rumeria、Achaea、Albania、Serbia、Walachiaの「CONTROL」Stratagemを持つ。
(2) それ以外のプレイヤーがどの領土を「中核となる国家」とするかは自由であるが、次に記す領土を選んだ場合、その右側に記された領土の「CONTROL」Stratagemを持つ。
Austria Spain、Bohemia、Tyrol、Croatia
Venice Dalmatia
Poland Lithuania
Moscovy Russian Principalities
Persia Azerbaijan、Luristan
(3) Holy Roman EmpireのStratagemは、本シナリオでは使用しないので除外する。

3.0 最初のユニット
(1) 「リーダー」ユニット
 
(a) 裏面に「2」と印刷されているすべての「リーダー」ユニットを、そこに印刷されている領土名に置く。
(b) 次の「リーダー」ユニットは、本シナリオでは使用しない。 Beyazid、Selim I、Kaietbai、Uzan、Jehan、Abu Said、Haidar、Constantine、Skanderbeg、Brankovic, Vlad、Hunyadi、Matthias、Frederick、Maximilian。
(c) その他のリーダーはStratagemプールに入れる。
(2) 「傭兵」以外の戦闘ユニットをマップに置く。ただし、次の条件がある。
(a) 次のユニットは、最初はマップに配置せず、補充フェーズから通常通り扱われる。Bohemian Wagenburg、すべてのByzantineユニット、Achaean Gendarmesのユニットと船舶、Trebizond船舶、Spanish船舶、Egyptian feudal arrayと船舶、Syrian feudal array と船舶。

   
     

(b) 次のユニットは、裏面に記載された年(ターンに)から、補充ユニットとして使用する。Austrian Gendarmes、Moscovy Professional Infantry、Grenzerユニット。

   

(3) 「傭兵」ユニット
 
(a) Ottomansを「中核となる国家」に選んだプレイヤーは、Janissary 1、Janissary 2、Janissary 3をByzantiumに置く。

  

(b) St.John 1ユニットは、Rhodesに置く。

(c) Austriaを「中核となる国家」に選んだプレイヤーがいる場合、そのプレイヤーはLandsknecht 1のコントロールを得、そのユニットはAustriaに置く。

(d) Persiaを「中核となる国家」に選んだプレイヤーがいる場合、そのプレイヤーはQizilibashiのコントロールを得、そのユニットはPersiaに置く。
(e) その他の「傭兵」ユニットは、初回ゲームターンには登場せず、プレイヤーがそれぞれの「MARCENARY(傭兵)」Stratagemを引いた時から使用する。

(4) その他のユニット
 
(a) Venetianの戦闘力2、移動力1のユニットを、CreteとCyprusにひとつずつ置く。

 

(b) すべてのSpanishユニットを、the Kingdom of the Two Siciliesに置く。ただし、Spanishユニットの中で戦闘力2、移動力1のものは、次の指示に従う。

(c) いずれかのプレイヤーがSpainを選んだ場合、Spanishユニットの中で戦闘力2、移動力1のものは、Maltaに置く。

4.0 特別ルール
(1) いずれかのプレイヤーは、Ottomansを「中核となる国家」として選ばなければ成らない。
(2) 二人でプレイする場合、Ottomansと敵対するプレイヤーは、通常の規定に加えて、さらに8つの「Stratagem」チットをプレイヤー開始前に無作為にプールから取る。
(3) SpainとMoscovyは進入可能。
(4) 「城攻従者」ユニットを置く時は、戦闘力の強い面を上にする。
(5) オプションルールを使う場合、Turksの「Colonization」マーカーを、ByzantiumとTrebizondに置く。
(6) オプションルールを使う場合、「Civilization」マーカーを、Byzantiumに置く。


SCENARIO 3: トルコの発展

このシナリオは、ビザンチン帝国滅亡となったConstantinopleの占領から第一回Vienna包囲までの輝かしい時代を扱う。

1.0 時期
1450-59から1520-29年まで(8ゲームターン)。

2.0 中核となる国家
SCENARIO 1」と同じ。

3.0 最初のユニット
SCENARIO 1」と同じ。

4.0 特別ルール
SCENARIO 1」と同じ。「特別補充ルール」を追加で適用する。


SCENARIO 4: 新しい帝国
このシナリオはキャンペーンゲームであり、レパントの戦いまでのすべてをシュミレートする。

1.0 時期
1450-59から1570-71年まで(13ゲームターン)。

2.0 中核となる国家
SCENARIO 1」と同じ。

3.0 最初のユニット
SCENARIO 1」と同じ。

4.0 特別ルール
SCENARIO 1」と同じ。「特別補充ルール」を追加で適用する。

特別補充ルール
1.0セットアップ
(1) 以下のユニットは、マップ上に配置せず、補充でも使用しない。但し、シナリオで投入の時期が指定されているユニットは、その時期以降使用する。
Landsknecht 1と2、Austrian Gendarmes, German Professional Infantry, すべてのSpanishユニット、すべてのMuscoviteユニット、Grenzerユニット。
(2) 「リーダー」ユニットで裏面に「1」と印刷されているものは、シナリオ1でしか使用しない。「2」と印刷されているものは、シナリオ2でしか使用しない。その他の「リーダー」ユニットは、シナリオの指示に従う。
(3) すべての「城攻従者」ユニットは、表面(攻撃力の低い方)を上にして登場する。ただし、1500-09年から始まるシナリオはこの限りではない。

2.0 最初の登場
第4ターン(1480-89)の開始時において、Landsknecht 1と2をStratagemプールに加える。これらのユニットは、プレイヤーがプールから引いた時点から使用される。

 

第6ターン(1500-09)の開始時において、
  (1) すべての「城攻従者」ユニットを裏返し(戦闘力の強い側)にする。ゲームの終わりまで、戦闘力の強いユニットとして使う。
  (2)

裏側に「2」と印刷されたすべての「リーダー」ユニットと、Selim IIを、Stratatemプールに入れる。プレイヤーがプールから取った時点から使用できる。

  (3)

SpainとMoscovyの「CONTROL」StragatemをStragatemプールに入れる。その結果、すべてのSpainのユニットはゲームで使用可能になる。Moscovy feudal arrayと「城攻従者」ユニットが、ゲームで使用可能になる。

 

  (4)

German Professional Infantryが、このターンの補充フェーズ以降、使用可能になる。

第10ターン(1540-49)の開始時において、Austrian Gendarmesが、このターンの補充フェーズ以降、使用可能になる。

第11ターン(1550-59)の開始時において、Moscovy Professinal Infantryが、このターンの補充フェーズ以降、使用可能になる。

Grenzerユニットは、Austrianの補充ユニットである。Truks(赤)もしくはCaliphate(黄)のユニットが、HungaryもしくはCroatiaの領土の都市を占領したターンの補充フェーズから、Greznerユニットは使用可能になる。このユニットはAustriaへの補充ユニットとして用いられる。後のターンで、HungaryもしくはCroatiaが占領状態でなくなったとしても、GrenzerユニットはAustriaの補充ユニットとして、補充フェーズで使用できる。

[27.0] 戦闘結果表
AD Attacker Defeated
(1) 攻撃側は戦闘力の半分を失う。すなわち、攻撃側ユニットの攻撃力を合計し、2で割り、戦闘力がその数に等しくなるまで、ユニットを除去する。端数が出た場合は、その端数を満たすために、攻撃側は過分のユニットを除去しなければならない。攻撃側はユニットを「退却」させる。
(2) 防御側は、2個のStratagemを、Stratagemプールから取ることができる。
AE Attacker Annihilated
(1) すべての攻撃側ユニットは除去。
(2) 攻撃側はStratagemを1個失う。
(3) 防御側はStratagemを2個、Stratagemの山から取る。
BB Bloodbath
(1) 攻撃力の低い側のプレイヤーは、すべてのユニットを失う。攻撃力が高い側のプレイヤーは、攻撃力の低い側が失ったユニットの攻撃力と等しい攻撃力のユニットを失う。両者の攻撃力が等しいなら、両者ともすべてのユニットを失う。
(2) 都市における戦闘であり、なおかつ防御側がすべてのユニットを失った場合、攻撃側は直ちに都市に入ってもよい。
(3)
オプションルールを採用している場合:「略奪」ルールを使用している場合、領土は自動的に略奪される。ただし、いずれのプレイヤーもStragatemを取ることはできない。
DD Defender Defeated
(1) 都市に対する攻撃の場合、BBの結果を適用する。
(2) 都市への攻撃でない場合、防御側は戦闘力の半分を失う。すなわち、防御側ユニットの攻撃力を合計し、2で割り、戦闘力がその数に等しくなるまで、防御側のユニットを除去する。端数が出た場合は、その端数を満たすために、防御側は過分のユニットを除去しなければならない。防御側はユニットを「退却」させる。
(3) 都市への攻撃でない場合、攻撃側は、1個のStratagemを、Stratagemプールから取ることができる。
DE Defender Annihilated
(1) すべての防御側ユニットは除去。
(2) 防御側はStratagemを1個失う。
(3) 攻撃側はStratagemを2個、Stratageプールから取る。
(4) 都市への戦闘である場合、攻撃側は都市に入ってもよい。
 
 
除去
(1) ユニットを除去する時、戦闘力の計算は「リーダー」や都市などの効果によって二倍、三倍になる前の値を用いる。
(2) 除去するユニットは、それぞれのプレイヤーが自由に選択できる。特定のユニットを除去したくない場合、他のユニット、たとえそれが必要とされる戦闘力よりも大きい戦闘力を持ったユニットであっても、それを除去することで、特定のユニットを除去することをまぬがれることができる。
例: 攻撃側が12戦闘力で、都市にある4戦闘力のユニットを攻撃した場合、戦力比は12対8(都市は二倍)である。この戦闘において「BB」が出た場合、防御側のユニットをすべて除去されるが、攻撃側は4戦闘力に相当するユニットを除去する(8戦闘力ではない)。
(3) 「リーダー」ユニットのCommand Valueは、ユニットの除去の計算とは無関係である。「リーダー」ユニットを除去する場合、そのユニットの戦闘力を計算に用いる。

 
退却
退却する場合、退却ユニットは、隣接するいずれかの領土に移動しなければならない。また、退却する領土は一箇所であり、ユニットを複数の領土に分散して退却させることはできない。
(1) 退却先に敵対するユニット(色の異なるユニット)が存在しても、その領土に退却することができる。しかしながら、その退却ユニットは、同じターンに再度攻撃を受ける可能性が生じる。すべてのユニットは、1ターンあたり1度しか攻撃できないが、1ターンにおいて何度でも攻撃を受けることができる。
(2) 地上ユニットは、船舶ユニットに退却することができる。

 
戦闘後前進
都市を攻撃した結果、都市を防御しているユニットが皆無になった場合、攻撃側は攻撃に参加しているユニットのすべて、あるいは一部を都市に進めることができる。

27.2 「Stratagem」チットの説明
特別の規定のない限り、「Stratagem」チットは、手番プレイヤーのゲームターン中に、いつでも好みのものを使用することができます。使用した「Stratagem」チットは(「CONTROL」Stratagemと「MERCENARY」Stratagemを除いて)、Stratagemプールに戻します。
Administration
次の場合に使用します。
(1) ゲーム中、いつでも、自分の所有する、裏面(国家名が印刷された側)を上にして使用中の「CONTROL」Stratagemが失われる時、すなわち、領土のコントロールがひとつ失われる時、この「Stratagem」チットをひとつ消費することで、その「CONTROL」Stratagemを失わずに済みます。
(2) 一個の「Pillage」マーカーを自分の領土から除去できます。但し、その領土に自分がコントロールするユニットが少なくともひとつ置かれていることが条件です。
(3) 「Civilization」マーカーを一個、マップに置くことができます。(オプションルール)

Agent
「AGENT」Stratagemは、プレイの最中、どんなタイミングでも、手番プレイヤーであってもなくても使うことができます。(20.0)

Alliance (連合軍)
戦闘フェーズにおいて、国家色の異なるユニットをひとつのスタック(戦力)として、戦闘力を合算して戦闘ができます。ただし、それらのユニットが同一のプレイヤーによってコントロールされていることが条件です。「リーダー」ユニットのCommand Valueの特典は、同じ連合色のユニットに対してのみ有効です。
Crusade/Jihad (十字軍/聖戦)
他のいずれかのプレイヤーが8つ以上の重要都市を占領している時のみ使えます。ダイスを一個振り、出た目と同じ数の「Stratagem」チットをStratagemプールから取ります。
MERCENARY (傭兵)
補充フェーズで使用します。このStratagemを使う(裏面の傭兵名の印刷された側を上にしてテーブルに置く)ことで、プレイヤーはその傭兵のコントロールを得ます。コントロールを得たプレイヤーは、その「傭兵」ユニットを、同じ連合色のユニットがある領土に置くことができます。同じ連合色のユニットが置きたい領土にない場合、「傭兵」ユニットをマップに置くことはできません。
「AGENT」StatagemのTreachery (裏切り)によって「MERCENARY」Stratagemを得た場合、マップ上の「傭兵」ユニットの位置は変更されませんが、それらのユニットのコントロールは、「MERCENARY」Stratagemを持つプレイヤーのものとなります。
プレイヤーは、イベントやその他のルールによってその「MERCENARY」Stratagemを失うまで、それらの「傭兵」ユニットをコントロールできます。
CONTROL (コントロール)
国家のコントロールを得るStratagemです(6.0)。プレイヤーは、イベントやその他のルールによってその「CONTROL」Stratagemを失うまで、その国家をコントロールできます。
French Alliance (フランス連合)
Spainの「CONTROL」Stratagemを持つプレイヤーは、その「CONTROL」StratagemをStratagemプールに戻します。(そのプレイヤーのSpainへのコントロールは失われます。)
Holy Roman Empire (神聖ローマ帝国)
この「Srtatagem」チットは、いずれかのプレイヤーがAustriaを「中核となる国家」として選び、なおかつ、1500-09以降のゲームターンでのみ使用できます。このチットを使うことで、プレイヤーは、Spain、Bohemia、Tyrol、Croatiaのコントロールを得ます(「CONTROL」StratagemをStratagemプールから取ります)。もし、他のプレイヤーがこれらの国家の「CONTROL」Stratagemを持っている場合、それらを奪うことができます。
Honors of War (戦争の名誉)
攻撃側が、都市への攻撃を行う直前に使用します。戦闘結果で「BB」もしくは「DD」が出た場合、防御側のユニットはすべてその都市のある領土に退却し、攻撃側と防御側いずれも損害が発生しません。攻撃側は都市にユニットを進めることができます。その他の戦闘結果の場合は、通常のルールに従って適用します。防御している都市がMaltaとRhodesの場合、海のエリアを介して隣接するいずれかの領土に撤退します。この場合、「船舶)ユニットがなくとも海を渡ることができます。
Jesuits/Sufis
インター・フェーズ以外のすべてのターンで使うことが出来ます。ダイスの目が思わしくない時、プレイヤーは一度だけ、ダイスを振りなおし、二度目のダイスの結果を適用することができます。
Kaisar-i-Rum
Constantinopleにそのプレイヤーのコントロールする「リーダー」ユニットが存在する場合、次のいずれかが可能です。
(1) そのプレイヤーのStratagemフェーズにおいて、追加でダイスを一回振り、出た目と同じ数の「Srtatagem」チットをStratagemプールから取る。
(2) そのプレイヤーの補充フェーズにおいて、Bzantiumの領土にそのプレイヤーのコントロールする「リーダー」ユニットがある場合、Command Valueと等しい数の補給値を、追加の補給値として受け取ることができます。但し、追加の補給値を受け取るユニットは、Command Valueを使用する「リーダー」ユニットと同じ連合色である必要があります。(Byzantineの連合色と同じである必要はありません。)この補給を受け取るユニットは、13.5(2)のルールの例外となります。その他の13.0のルールは適用されます。
Medicis/Vizier
Srtatagemフェーズの終わりに使用します。プレイヤーは、Stratagemプールから取ったチットをひとつ、プールに戻し、プールの中の好みのチットと交換できます。
Minitary Advance
以下の4通りの中から選びます。
(1) 移動力アップ。いずれかのユニット、もしはひとつのスタックの移動力を+1にします。移動フェーズ、もしくは強行軍フェーズで使用します。
(2) 戦術的優位。戦闘において、ダイスを振る直前に使用します。どのような戦闘においても、プレイヤーの攻撃力を二倍にします。「COLONY」「Pillage」マーカーの置かれた領土の戦闘では使用できません。
(3) 補給従者。食糧フェーズで使用します。領土をひとつ選び、その領土における、そのプレイヤーがコントロールするユニットすべてを補給します。
(4) 強行軍。Professinalユニットは、「リーダー」ユニットなしで強行軍を行うことができます。(オプション・ルールのみ) 21.2を参照してください。
Portuguese in the East (ポルトガルの侵攻)
いずれかのプレイヤーが、Persia、Iraq、Egyptのひとつ、ないし複数コントロールしている時、このチットが出されることによって、Persia、Iraq、Egyptをコントロールする各プレイヤーは、未使用の「Stratagem」チット(表面を上に置いたチット)の中から無作為に2つを選び、Stratagemプールに戻します。仮に一人のプレイヤーがPersiaとIraqをコントロールしていても、そのプレイヤーがプールに戻すチットの数は2個です。
Trade Agreement (通商合意)
プレイヤーは、他の一人のプレイヤーを指名し、そのプレイヤーが同意した場合、両者はそれぞれダイスを振り、出た目の数だけの「Stratagem」チットをプールから取ります。
Truce (停戦)
自分の移動フェーズもしくは強行軍フェーズで使用します。このチットを使うことで、ひとつのユニット、もしくはひとつのスタックを、自軍と異なる連合色のユニットの置かれた領土を自由に通過することができます。ひとつの移動の中であれば、複数の領土に自軍と異なる連合色のユニットがあっても、自由に通過できます。都市に対しては何の特典もありません。この移動によって戦闘は生じません。(もちろん自発的に戦闘を行う場合は別です。)
Uprising (反逆)
補充フェーズで使用します。プレイヤーは、その領土に他の連合色のユニットがあっても、「Pillage」マーカーが置かれていても、その領土にユニットを復活させることができます。その他のルールは補充ルール13.0)に従います。
Urban's Gun
都市を攻撃している場合でなおかつ、その戦力の中に「城攻従者」ユニットが存在する場合に使用できます。このチットは、「城攻従者」の戦闘力における特典を二倍から三倍に変更します。
Weather (天候)
他のプレイヤーの移動、戦闘、強行軍フェーズで使用します。ダイスを一回振り、1〜3の場合は、何の効果も生じません。4〜6の場合、チットを使用したプレイヤーは、他のプレイヤーのひとつのユニット、もしくはひとつのスタックの移動を止めることができます。移動を止める場合、移動の最初でも途中でも止めることができます。あるいは、ダイスが振られる前であれば、ひとつの戦闘を止めることができます。
White Sheep Confederation
自分の補充フェーズで使用します。プレイヤーはTurks(赤)に属するIrregularユニットの中で既に除去されたユニットを、TurksかCalipateのいずれかの領土に置くことができます。これは、通常の補充に追加で行います。

[29.0] Designer Q & A
2004年6月15日エラッタ

「Portugese in the East (ポルトガルの侵攻)」のStratagemをプールから取った時、それは直ちに使わなければならないのか。というのは、自分はEgyptをコントロールしており、このStratagemを使うと自分の領土も失ってしまう。

直ちに使う必要はない。ルールに「直ちに使う」という規定がないのだからすぐに使う必要はない。

シナリオでは、特定の「リーダー」ユニットを、Stratagemプールの中に混ぜておくよう指定しているものがある(13.7)。プールから「リーダー」ユニットを引いたが、それは自分がコントロールする国家の「リーダー」ユニットではなかった。この場合、新たにStratagemチットを引くことができるか?

できない。

単に運が悪いと考えるべきなのか。

その通り。

ルールによれば、Stratagemチットは特段の指定がない限り自分のターンで使用する、とある。「CONTROL」Stratatemをプールから引いた場合、自分のターンでなくともそれを使うことができるか?

自分のターンでのみ使用できる。

いつStratagemチットを使うかについて、自分のターンのみで使えるのか、他のプレイヤーのターンでも使えるかがわかりにくい。

特段指定がない限り、Stratagemは自分のターンでのみ使うことができ、自分のターンであればいつでも使うことができる。(訳注: 20.1の「AGENT」がここで言う「特段指定」だと思われる。)

オプションルールの戦闘前退却について、攻撃を受けた船舶ユニットは、攻撃側より移動力が優るなら退却できるのか?

できる。船舶ユニットもまた、地上ユニットと同じように退却ができる。但し、船舶ユニットが退却できるのは海エリアであり、他のユニットを乗船させることができる。

AGENTのStratagemを非交戦国に対して使う場合、使用するStratagemの数に制限はあるか?

ない。非交戦国に対して、希望する数だけの「AGENT」Stratatemを使うことができる。

AGENT OPERATIONSのCoup (反逆)を行う場合、取ることのできるSratagemは、相手が表側を上にしたStratagem(未使用)だけなのか、裏側(使用中)も対象となるのか?

表側を上にしたStratagem(未使用)だけが対象である。6.11を参照。

戦闘結果によって空いた領域にユニットを前進させる場合、すぐに行っているがそれは正しいか? すなわち、防御側がいなくなったら直ちにその領域に攻撃側のユニットを進めている。反対に、攻撃側のユニットがなくなった場合も、直ちに防御側のユニットを進めている。

正しい。1ターン10年というゲームスケールから言っても正しい。

自分が動かしているユニットが進入した領土にはいかなるユニット(相手プレイヤーと非交戦国を含む)もなく、その領土の都市にのみそれらのユニットがある場合、その都市のユニットは、自軍のユニットの移動の妨げとなるか?

ならない。都市と領土は別個の領域である。


Joseph Miranda - Jun 27, 2004 10:47 am (#62 Total: 84)
Ottomans (S&T 222) Errata and Clarifications
2004年6月27日エラッタ

誤り:
マップ: Krimの領土が緑色(Orthodox)になっているが、Turks(赤)が正しい。

カウンター: Caliphate (黄)の「ZURISTAN」は、「Luristan」が正しい。Russian Principalitiesのユニットが抜けているので、戦闘力2、移動力1のOrthodox(緑)のMilita Unitで追加しなければならない。同様に、Russian Principalitiesの「CONTROL」Stratagemチットも一枚必要である。

←この画像を縮小してプリントアウトする(300dpi)。

SCENARIO 1の「Egyptian攻城従者」は、「Syrian攻城従者」が正しい。

[5.1( 2a)]補充説明。英語の原文は、"The number picked is equal to the leader value
of any one leader in his faction"となっているが、この意味するところは、「取ることのできる数は、第一プレイヤーがコントロールしている「リーダー」ユニットの中のいずれかのCommand Valueと同じ数です。」である。(訳注: 当初の日本語訳が正しい。)


[16.3]海上輸送の補充説明。船舶ユニットの上に地上ユニットを乗船させたり降船させる時、船舶ユニット自体は移動しない。すなわち、船舶ユニットは、港にいて、その船舶ユニットの上に地上ユニットが乗っていれば海上輸送ができるのである。あるいは、船舶ユニットが海のエリアにいて、その海のエリアに隣接する領土に地上ユニットが置かれていれば良い。

[16.3]海上輸送の説明の追加。海のエリアにいる船舶ユニットが港を攻撃する場合、港のある領土に置かれた他の地上ユニットと連携して攻撃することはできない。


[19.2]プレイヤーが喪失するStratatemチットは、表面を上(「Stratatem」と印刷された側)にしたチットのみであり、使用中のStratagemチット(「CONTROL」「MERCENARY」などと印刷された側を上にして置いたチット)は、6.2のルール以外で喪失されることはない。

[26.0] シナリオの補充説明。シナリオ3および4において、裏面に「1」と印刷された「リーダー」ユニットは、(a) もし1500-09年のターンになっても誰もStratagemプールから引いていないなら、そのままプールの中に混ぜておく。(b) いずれかのプレイヤーに引かれて、マップ上に展開しているなら、1500-09年のターンを過ぎてもそのままマップに置く。すなわち、1500-09年のターンになったからといって、裏面に「1」と印刷された「リーダー」ユニットがゲームから除去されるわけではない、ということである。一方、裏面に「2」と印刷された「リーダー」ユニットが1500-09年のターンから登場することは、ルール通りである。

プレイヤーズ・ノート: プレイヤーは、他のゲームのマーカーやポーカーチップ、ブロックなどを利用して、ゲームの間、どのプレイヤーがどのユニットをコントロールしているか、そしてどの領土がそれぞれのプレイヤーにとっての「中核となる国家」であるかをマップ上で明示する方が、ゲームを進めやすい。

 

2004/11/03
S&T#224に、印刷されていなかったOttomansのユニットが付属。