<-- 戻る
Flashpoint: Golan (VG) 日本語版ルールブックについて


Flashpoint: Golanの「日本語版ルールブック[改訂版]」は、General誌 vol.28 #1のエラッタが反映されているものです。

翻訳は正確ですが、次の点のみ注意が必要と思われます。
"Air Strike"と"Strike"の両方が日本語訳では「爆撃」と訳されていますが、ルールでは"Air Strike"と"Strike"とは、厳密に区別されています。原文で"Strike"と書かれている部分は、"Air Strike"と"Aritllery Strike"両方を含みます。P18では"Strikes"が「砲爆撃」となっています。
「通常爆撃」「通常砲爆撃」「通常砲撃」と書かれている部分は、すべて"Set-Piece Strike"です。


二つのルール明確化
次は日本語訳の問題ではなく、英文原文に起因する問題です。

1. HQ能力使用の制限
ルールブックには次のように記載されています。

一つのHQは、1移動フェイズ又は拡大移動フェイズに、
その能力の一つしか使用できません.イニシアティブ側のH
Qは、相手のリアクション(11.2)が行なわれた直後を除いて、
そのフェイズの間いつでも能力を使用できます.リアクテイ
プ側のHQは、イニシアティブ・プレイヤーがそのフェイズ
の全ての行動を終えた後でのみ.その能力を使用することが
できます.

誤: 一つのHQは、1移動フェイズ又は拡大移動フェイズに、その能力の一つしか使用できません.
正: 移動フェイズと拡大移動フェイズの両方において、各HQが消費できるHQ能力ポイント数の上限は、それぞれ1ポイントです。
(ただし、ルール記載の「例外:」は有効です。すなわち、対空防御射撃、対戦術弾道ミサイル(ATBM)、HQ探知の能力の使用はこのカウントに含まれず、 それぞれのフェイズで何回でも使用できます。また、弾薬切れの砲兵ユニットに対する給弾の数も例外です。)

誤:リアクテイプ側のHQは、イニシアティブ・プレイヤーがそのフェイズの全ての行動を終えた後でのみ.その能力を使用することができます.
正: リアクテイプ側のHQ能力は、「対空防御射撃」, 「SRBM」, 「ATBM」,「HQ検知」,「戦場での修理」を除き、イニシアティブ・プレイヤーがそのフェイズの全ての行動を終えた後に、その能力を使用することができます.

(理由: ルールブックの「プレイの例」の解析による。イスラエルNorthern Commandは、移動フェーズの最後に「砲兵への給弾」をした後、拡張移動フェーズで「SRBM攻撃」を行っています。イスラエルNatani師団HQは拡張移動フェーズの終わりに「急造陣地」を作っています。「対空防御射撃」「SRBM攻撃」「HQ検知」は、リアクティブプレイヤーが随時プレイの中で行っています。言うまでもなく「ATBM」はSRBM攻撃に対して直ちに行うものであり、「戦場での修理」は「戦闘解決後ただちに(7.4)」と書かれています。従って、ルールは上記のように書かれるべきです。)


2. 対空射撃修正の利益(13.0)

航空優勢レベルが中立(Neutral)でない場合は、優勢な側
が対空射撃修正の利益を受けます。この修正は、その軍の全
てのHQ探知のサイの目と.その軍の爆撃(空輸補給やヘリ
の活動には不可)に対して行なわれる対空射撃に適用されま

このルールは、次のように明確化されるべきです。

空爆の場合
対空防御射撃を受ける側(すなわち空爆を行う側)が、もし航空優勢レベルを獲得しているならば、対空防御射撃修正値を対空防御射撃のダイスの目に加算できます。(対空防御射撃を行う側は、たとえ航空優勢レベルを持っていても対空防御射撃修正の利益を得ることはない。ルールの「プレイの例」から解析)

HQ探知の場合
HQ探知を行う側が、もし航空優勢レベルを獲得しているならば、対空防御射撃修正値をHQ探知のダイスの目に加算できます。(HQ探知を受ける側は、たとえ航空優勢レベルを持っていても対空防御射撃修正の利益を得ることはない。ルールの「プレイの例」から解析)

攻撃ヘリ又は輸送ヘリに対する対空防御射撃の場合
対空防御射撃を行なうプレイヤーが、もし航空優勢を獲得しているならば、航空優勢レペル(「対空防御射撃修正値」ではない)の数字と等しい数が対空防御射撃のサイの目から差し引かれます。この修正は「近接による修正」に加算されます。(ルール15.0)


その他のメモ
どのリアクションがどのタイミングで行われるかは、常に注意が必要です。通常のリアクションは、その原因となるアクションが完了した後に実行されます (例: 砲撃が終わった後に、それに対する反撃砲撃リアクションが発生する、など)。しかしながら、対空防御射撃とATBMは、それが行われる原因となったアクション(空爆、攻撃ヘリ、SRBM)が実施される前に行われる特殊なリアクションです。

通常戦闘および遭遇戦闘において、砲兵によって火力支援を行った場合、それに対する敵側反撃砲撃リアクションは、戦闘結果のダイスを振った後の、戦闘結果を適用する前に実施されます。(11.2 P20)