THEY DIED WITH THEIR BOOTS ON, Volume 2
Mad Anthony & Pershing
S&T #242 May 2007

日本語訳第三版 2007年6月24日現在
(Decision Games社の許可を得て公開しています。)

 

[1.0] イントロダクション
[2.0] コンポーネント
[3.0] セットアップ
[4.0] ゲームシークエンス
[5.0] サブコマンドと活性化
[6.0] ヒロイズム
[7.0] 移動
[8.0]スタック
[9.0]ZOC
[10.0]戦闘
[11.0]戦闘後の後退
[12.0]追撃と追撃戦
[13.0]増援
[14.0]補給
[15.0]戦場の霧
[16.0]スクリーニング
[17.0]塹壕と砦柵
[18.0]エンジニア
[19.0]河川
[20.0]勝利条件
[21.0]シナリオ1: Mad Anthony
[22.0]シナリオ2: Pershing
[23.0]地形効果表

  注:
原文のcommand markerとsub-command markerは、サブコマンドマーカーに統一しました。
subcommandの日本語訳は「隷下部隊」のようですがサブコマンドとしました。
逐語訳に近い部分は黒、意訳はグレーです。(ウォーゲーマーにわかりきった部分は訳していません。)エラッタ、掲示板で訂正されているルールは青です。
このページの転載、印刷、配布などは自由です。
Original game components such as a map, units, rules of the game and charts are necessary to play this game.
[1.0] イントロダクション
  「They Died With Their Boots On, Volume 2 」は18世紀と20世紀のアメリカ陸軍の作戦をシミュレートしている。
[2.0] コンポーネント
[2.1] ゲームマップと駒が付属する。
[2.2] ゲームの駒
  駒はユニットとマーカーがある。
[2.3] ユニットの見方
 
[23.4] 砦守備隊
 

砦守備隊ユニットはPershingシナリオに2枚付属する。それぞれ「Fort Bliss(FC)」と「Fort Col(FC)」である。Mad Anthonyには付属しない。

[23.5] エンジニアユニット
 

エンジニアユニットはMad Anthonyに2枚、Pershingに2枚付属する。塹壕、砦柵の構築などを行う。[18.0]

[23.6] 補給ユニット
 

補給ユニットとは、補給ワゴンと補給トラックのユニットである。[14.0]

[3.0] セットアップ
[3.2] プール
 

プレイヤーはマグカップのような開口部の大きい容器を2個用意する。マグカップに入れるマーカーは、サブコマンド・マーカー(旗)と、ヒロイズム・マーカー(Ambush、Delusion of Grandeur、do or Dieなどと印刷)の二種類がある。サブコマンド・マーカーとヒロイズム・マーカーは、別々の容器に入れる。サブコマンド・マーカーの入った容器を「サブコマンド・プール」とし、ヒロイズム・マーカーの入った容器を「ヒロイズム・プール」とする。ゲーム中、各プレイヤーは無作為に容器からマーカーを引く

(注: ゲームのカウンターシートはユニットが、Mad Anthony(左)とPershing(右)とに別れて印刷され、それぞれの側に異なるセットのヒロイズム・マーカーが印刷されている。
これが、それぞれのミニゲーム用の別個のセットのヒロイズム・マーカーなのか、ゲーム共通、すなわちMad AnthonyとPershing両方のゲームにおいて、両方のヒロイズム・マーカーを混ぜて使うのかはルールには書かれていない。
Boardgamegee.comのJoseph Mirandaらの投稿によれば、両方のゲームにおいて左右のヒロイズム・マーカーを混ぜて使うそうである。シナリオで対応していないマーカー(例: パーシング戦における「Native Allies」マーカー)は、あらかじめはずしておくか、引いた場合無効として引きなおす、のだと言う。)

[3.3] どちらのプレイヤーが先にユニットをマップに配置するかはシナリオで指定している。ユニットは特定のへクスに置く場合と示された条件の複数のへクスの中から選択して置く場合とがある。すべての初期配置のユニットを置いたなら、残りのユニットは脇に置いておく。これらのユニットは増援ユニットである。
[3.4] 第一プレイヤー
  いずれのゲームもアメリカが第一プレイヤー(先手プレイヤー)である。(Boardgamegee.com)
 
[4.0] ゲームシークエンス
[4.1] 各ゲームターンは「フェーズ」と「サブフェーズ」から成る。各「作戦フェーズ」において、両プレイヤーは交互にサブコマンド・マーカーを引き、どの「サブ・コマンド」が移動/戦闘用に活性化されたかを決定する。選択された「サブ・コマンド」側のプレイヤーが手番プレイヤーとなる。手番プレイヤーは、そのターンに利用できる増援ユニットがあれば受け取ることができ、そしてその「サブ・コマンド」下にあるユニットの移動/戦闘をすることができる。「作戦フェーズ」でユニットの移動/戦闘を行っているプレイヤーを手番プレイヤーとし、もう一方のプレイヤーを非手番プレイヤーとする。
[4.2] ゲームシークエンス
各ゲームターンは次のゲームシークエンスから成る。
   
 
I. ヒロイズム・マーカー フェーズ
  第一プレイヤーは、シナリオに指定された数のヒロイズム・マーカーを容器から引く。次に第二プレイヤーが同じことをする。
       
II. 作戦フェーズ
  A. 第一作戦フェーズ
    第一プレイヤーは、サブコマンド・マーカーを1枚、サブコマンド・プールから引く。引いたマーカーに書かれたユニット名が活性化するユニットである。一般的に、いずれのプレイヤーが引いたかにかかわらず、引かれたサブコマンドの側が手番プレイヤーとなり、以下のサブフェーズを行う。(但し、[21.12][22.13]は例外)
    .1 増援サブフェーズ
      手番プレイヤーは、活性化したサブコマンド隷下の増援ユニットをシナリオや増援ルールに定められた方法で受け取り、配置する。
さらに、除去された補給ユニットの中の1枚をマップに復活させることができる。補給ユニットを置くことのできるへクスは通常の増援のへクスと同じである。[14.7]
    2. 移動サブフェーズ
      手番プレイヤーは、活性化したユニットのすべてあるいは一部を移動する。
    3. 戦闘サブフェーズ
      手番プレイヤーは、活性化したユニットで戦闘する。
       
  B. 第二作戦フェーズ
    第二プレイヤーは、前記Aと同じことを行う。引かれたサブコマンドの側が手番プレイヤーとなり前記1〜3を行う。
       
  C、D...
    サブコマンド・プールが空になるまで、あるいは両プレイヤーがパスするまでAとBを繰り返す。例えば5枚のサブコマンド・マーカーがサブコマンド・プールにある場合、最大5回の作戦フェーズが行われる。作戦フェーズの数は、ヒロイズム・マーカーによって変更される場合がある。
       
III. ゲームターン中間フェーズ
  A. リターン・フェーズ
    すべてのサブコマンド・マーカーをサブコマンド・プールに戻す。
       
  B. 消耗フェーズ
    第一プレイヤーが補給切れのユニットに対して消耗チェックを行う。次に第二プレイヤーが同じことを行う。
Mad Anthony: ゲームターン記録トラックに「Attrition」と指定されたターンで消耗チェックする。
Pershing: 消耗チェックはすべてのターンで行う。
       
  C. ゲームターン表示フェーズ
    ゲームターン記録トラックの表示マーカーを移動する。
   
[4.3] 一度引いたサブコマンド・マーカーは盤外に置く。サブコマンド・マーカーをサブコマンド・プールに戻すことができるのは「リターン・フェーズ」においてのみである。
[4.4]

盤外に置いたサブコマンド・マーカーは、そのサブコマンドのユニットが、「リターン・フェーズ」でマップ上に存在しなくとも、「リターン・フェーズ」が来たならサブコマンド・プールに戻さなければならない。ただし、シナリオに別途規定がある場合を除く。ユニットがマップに存在しないサブコマンド・マーカーを引いた結果、増援が発生する可能性はあるが、それ以外は何もおきない。

[4.5]

パス
各プレイヤーは、作戦フェーズをパスすることができる。両方のプレイヤーがパスした時、作戦フェーズは終わり、「III. ゲームターン中間フェーズ」に移る。

[4.6] 重複するサブコマンド・マーカー
シナリオによっては、同一のサブコマンドに対し複数のサブコマンド・マーカーが存在する場合がある。このような場合、そのサブコマンドは同一ターンに複数作戦を行うことができる。サブコマンド・マーカーが引かれた時に、そのサブコマンドは作戦を行う。
 
[5.0] サブコマンドと活性化
[5.1]

本ゲームの軍隊は、半独立した作戦単位のサブコマンド -隷下部隊 - から成る。サブコマンド名は、「NG」「WC」などの略語とカラーコードで印刷されている。各サブコマンドは、「II. 作戦フェーズ」でサブコマンド・マーカーがサブコマンド・プールから引かれた時に活性化する。[4.2]

[5.2] プレイヤーが自軍に属するサブコマンド・マーカーを引いた時、そのプレイヤーは手番プレイヤーとなり、活性化したサブコマンドの増援、隷下ユニットの移動/戦闘を行う。一般的に、もしプレイヤーが相手側に属するサブコマンド・マーカーを引いた時は、相手プレイヤーが手番プレイヤーとなり、そのサブコマンドの増援、隷下ユニットの移動/戦闘を行う。
[5.3]

一般的に、サブコマンドは、一回の作戦フェーズで一回活性化され、一度活性化されたサブコマンドは、その作戦フェーズが終了するまで二度と活性化されない。

[5.4] シナリオによっては、特定のサブコマンドや特定のユニットを、一回の作戦フェーズにで二度以上活性化するものがある。これらは前記規定の例外である。[6.7][21.12][22.8]
[5.5] 相手側に属するサブコマンド・マーカーを引いても、そのプレイヤーが相手側ユニットを動かすことは絶対にない。その場合、プレイヤーはサブコマンド・マーカーを相手プレイヤーに渡し、相手プレイヤーが手番プレイヤーとなって「作戦フェーズ」を行う。引かれるサブコマンド・マーカーの順番によっては、あるプレイヤーが作戦フェーズを連続して行い、その間、相手プレイヤーは何もできない、ということもありえる。[6.7][22.8]に例外。
[5.6] スタック
一般的に、サブコマンドの異なるユニットをスタックすることはできない。サブコマンドの異なるユニットは同じへクスを通過したり、戦闘後の撤退や前進をそれぞれが行うことはあるが、いかなるフェーズもしくはサブフェーズにおいても、スタックはできない。もしフェーズあるいはサブフェーズにおいて異なるサブコマンドのユニットがスタックしなければならないなら、そのユニットを所有するプレイヤーは、そのへクスに占めるユニットがひとつのサブコマンドになるまで、いずれかのユニットを除去しなければならない。
シナリオに定めがある場合、このようにして除去されたユニットは勝利ポイントの対象となる。
[5.7] 砦守備隊
砦守備隊ユニットが存在するへクスでは、複数の異なるサブコマンド・ユニットをスタックできる。
[5.8] 攻撃
異なるサブコマンドのユニットが同一の戦闘に参加することはできない。言い換えるなら、単一のサブコマンド下にあるユニットのみが一回の作戦フェーズの中で攻撃できる。
[5.9] 防御
ユニットの防衛は、所属するサブコマンド、敵味方の違い、活性化されているか否かにかかわらず、普通に行うことができる。異なるサブコマンドに属するユニットでも一緒に防衛できる。これは、例えば、異なる複数のサブコマンドが砦ヘクスを守備している場合である。この場合、異なるサブコマンド・ユニットの使用について、ペナルティが課せられることはない。
 
[6.0] ヒロイズム
[6.1] ヒロイズム・マーカーは無線がなかった時代の戦争にありがちな運の変動を表現する。
[6.2] ヒロイズム・マーカーを引く
  プレイヤーはヒロイズム・マーカーを無作為に引かなればならない。初期配置において、各プレイヤーはシナリオに定められた数のヒロイズム・マーカーを引く。もし、この時引いたヒロイズム・マーカーが、直ちに実行しなければならない性質のものであるなら、そのヒロイズム・マーカーをヒロイズム・プールに戻し、プレイヤーは新たなヒロイズム・マーカーをプールから引く。
各「I. ヒロイズム・マーカー フェーズ」において、プレイヤーはシナリオに規定された数のヒロイズム・マーカーを引く。戦闘結果によっては1枚以上のヒロイズム・マーカーを引くことがある。シナリオによってはその他の機会にもヒロイズム・マーカーを引く場合がある。
[6.3] ヒロイズム・マーカーの使用
  ヒロイズム・マーカーには、直ちに使用するものと、任意に使用するものとがある。一般的に、プレイヤーはヒロイズム・マーカーを手札として持ち、使用したい時に使用する。一ゲームターン中に使用できるヒロイズム・マーカーの数に制限はない。一回の戦闘で複数のヒロイズム・マーカーを使うことも可能である。
[6.4] 一般的に、使用したヒロイズム・マーカーはヒロイズム・プールに戻す。例外: 特定のヒロイズム・マーカーは、ヒロイズム・プールに戻さず、ゲームの終わりまで脇に除外するものがある。あるいは、次のターンが始まるまで除外するものもある。
[6.5] 各プレイヤーが持つことのできるヒロイズム・マーカーの数は最大6枚である。プレイヤーはゲーム中いつでも未使用のヒロイズム・マーカーを捨てることができる。ただし、マーカーの説明にすぐに使用すると書かれている場合はこの限りではない。
[6.6] ヒロイズム・マーカーの中には、プレイヤーが手札として持つヒロイズム・マーカーを使用せずにヒロイズム・プールに戻すよう指示するものがある。この場合、プレイヤーは手札の中から無作為にマーカーを選択しなければならない。プレイヤーは持っている数以上のマーカーをプールに戻すことはできない。マイナス分を作りそれを後のプレイで差し引くことは不可能である。
[6.7] ヒロイズム・マーカーの説明
  ヒロイズム・マーカーが影響するのはマップに置かれたユニットに対してであり、増援ユニットに対する影響はない。
 
ヒロイズム
フェーズ
Delusions of Grandeur
誇大妄想。相手プレイヤーがヒロイズム・マーカーをプールから引いた時に使用する。相手が引いたのと同じ数のヒロイズム・マーカーをプールから引くことができる。
From the Jaws of victory
「I. ヒロイズム・マーカー フェーズ」で使用する。相手プレイヤーの勝利ポイントが自軍の勝利ポイントより10、もしくは10以上多くある時、ダイスをひとつ振り、出た目と同じ数のヒロイズム・マーカーをプールから引くことができる。(引くことのできるマーカーの数の上限は[6.5]の制限内)
作戦
フェーズ
Mad Dash
「作戦フェーズ」でサブコマンド・マーカーを引く代わりに使用する。自軍の中から好みのサブコマンドをひとつ選び、活性化できる。活性化したサブコマンドは通常の作戦フェーズを行う。対象となるサブコマンドは、既に活性化されたサブコマンドでもよい。サブコマンド・プールにマーカーが残っているサブコマンドがMad Dashによって活性化された場合、そのサブコマンドはプレイヤーがサブコマンド・マーカーを引いた時に、もう一回活性化される。
Into the Valley of the Shadow of Death
相手陣営に属するサブコマンド・マーカーを引いた時に使用する。プレイヤーは、相手方の、そのサブコマンド下にあるいずれかのスタックをひとつ選択し、通常の移動ルールに従い、移動できる好みのヘクスに、そのユニットに与えられた移動力の範囲で移動することができ、その移動範囲には自軍ZOCも含まれる。ただし、移動中にスタックを分解してはならない。移動の終わりに、もしそのスタックがひとつ以上の自軍ユニットに隣接するなら、この相手方スタックは、通常の戦闘ルールに従い、自軍ユニットを攻撃しなければならない。([5.5]の例外)
Someone Blundered
相手方プレイヤーがサブコマンド・マーカーを引いた直後に使用する。そのサブコマンド・マーカーはゲームターン中活性化しない。除外されたサブコマンド・マーカーは、「A. リターン・フェーズ」でサブコマンド・プールに戻す。「Someone Blundered」マーカーを「Mad Dash」を無効にするために使用することはできない。
増援
Rally
自軍の「増援サブフェーズ」で使用する。除去されたユニットの中から、活性化したサブコマンド隷下のユニットをひとつ選び、同じサブコマンドユニットが存在するヘクスに置くか、そのサブコマンド用の通常の増援ヘクスに置く。そのユニットの除去によって失われた勝利ポイントは復活する。次にそのユニットが除去された時に通常の勝利ポイントが得られる。
Native Allies
Mad Anthony:

アメリカ側プレイヤーが「増援サブフェーズ」において「Native Allies」ヒロイズム・マーカーを出すと、アメリカ側プレイヤーは「Scott」サブコマンドのユニットのあるヘクス、もしくはそれに隣接するヘクスに「インディアン(frnd/Sc)」ユニットを置くことができる。
インディアン側プレイヤーが「Native Allies」ヒロイズム・マーカーを出した場合、盤上にある「インディアン(frnd/Sc)」ユニットは除去される。このようにして除去されたユニットは、アメリカ側プレイヤーが再び「Native Allies」ヒロイズム・マーカーを出ことで再度マップに置くことができる。[21.7]
移動
Ambush
相手プレイヤーの移動サブフェーズで、相手ユニットが自軍のZOCを通過しようとする時、いつでも使用できる。このマーカーが示されると、相手プレイヤーの当該ユニットは自軍の当該ZOCで移動を停止し、そのフェーズでそれ以上移動できなくなる。
Parlay
相手方のいずれかひとつのスタックが移動を開始する時、その上に置く。そのスタックが移動を行う場合、移動の終わりまでスタックを分解することができない。対象スタックの「戦闘サブフェーズ」中、そのスタックはいかなる攻撃もできない。(敵ZOCの効果は無視される。)
移動か戦闘

Inspired Subordinates
次のいずれかを行う。

  1. 「移動サブフェーズ」で、一ユニットもしくは一スタックを、さらに一ヘクス移動できる。スタック移動の場合、このヒロイズム・マーカーによる移動中にスタックを分解してはならない。
  2. 「戦闘サブフェーズ」でCRTで好みの方向に一コラムシフトする。
戦闘
Enemy out of Ammunition
「戦闘サブフェーズ」で使用する。戦闘結果表 (以下、「CRT」とする) で自軍に有利な方に一コラムシフトする。
Flank Success
攻撃側が使用する時、「側面攻撃」による通常の「1R」コラムシフトを「2R」にする。防御側が使用する時、攻撃側の「側面攻撃」によるコラムシフトを無効にする。

Last Stand
最後の抵抗。相手の「戦闘サブフェーズ」で使用する。戦闘結果のダイスが振られる前に「Last Stand」マーカーを出さなればならない。次の三つの効果が一つの戦闘に対し、すべて適用される。

  1. 「側面攻撃」の効果が無視される。
  2. 防御側に「撤退」の戦闘結果が出た場合、この効果は無視される。
  3. 防御側のユニットが除去された場合、攻撃側は二倍の勝利ポイントを得る。
Morale
士気。自軍の勝利ポイントが相手方より10ポイント以上ある時(10ポイントを含む)、 「戦闘サブフェーズ」で使用する。
攻撃側が使う場合、 「戦闘サブフェーズ」のすべての戦闘に「1R」コラムシフトが適用される。
防御側が使う場合、 「戦闘サブフェーズ」のすべての戦闘に「1L」コラムシフトが適用される。
コラムシフトはその戦闘サブフェーズ中のすべての戦闘に適用され、戦闘結果によって彼我の勝利ポイントが変更された場合でも、このコラムシフトはその「戦闘サブフェース」中適用される。

Sole survivor
戦闘結果によって、ひとつのヘクスからすべての自軍ユニットが除去された時に使用する。(そのヘクスに一枚しか自軍ユニットがなかった場合も適用する。)プレイヤーは、「Sole survivor」マーカーを脇に置いて保管し、ゲームの終わりに1VPを得る。脇に置いて保管中の「Sole survivor」マーカーは手札の制限数にカウントしない。

War Correspondents
Pershing:
戦闘結果によってヒロイズム・マーカーを引く時に使用する。どのような戦闘であれ、自分が引くヒロイズム・マーカーの数が二倍になる。

Wild Charge
自分が仕掛けた戦闘の中で、一回の攻撃(注: 一度のダイス判定)で使用する。次の三つの効果が一回の攻撃において、すべて適用される。

  1. 1R」コラムシフトする。追撃の結果が出た時、一ヘクス余分に追撃前進してよい。
  2. それに加えて、少なくとも一ヘクス以上追撃前進できるユニットが戦闘参加ユニットにある場合、そのユニットは追撃前進しなければならない。
  3. もし追撃したユニットが敵ユニットに隣接した場合、そのユニットは追撃戦を行わなければならない。
Do or Die
自分で振ったダイスを無効にし、もう一回振りなおす。振りなおしたダイスの目は必ず適用されなければならない。
その他 Staff Work
:ゲーム中に相手プレイヤーが出したヒロイズム・マーカーを無効にする。無効になったヒロイズム・マーカーはヒロイズム・プールに入れる。例外: 「Natural Catastrophe」は無効にできない。[6.2]

Natural Catastrophe
このマーカーは、引いたら直ちに実行しなければならない。例外: 初期配置中に引いたならヒロイズム・プールに戻し、新たなヒロイズム・マーカーを引く。
以下のすべてが適用される。第一に、両プレイヤーは手持ちのヒロイズム・マーカーの半分を失う(端数繰上げ)。次にダイスを一個振る。

1=地震: マップ上のすべての塹壕マーカーを除去する。さらに、このターンの終わりまで防御側のコラムシフトはない。
2〜4
=嵐: 現在の「作戦フェーズ」を直ちに終了する。終了するのは現在進行中のA、B、C、D...などの単独の「作戦フェーズ」のみであり、そのターンの残りすべてを含めた「作戦フェーズ」ではない。(Boardgamegee.com)
5
6=疫病: マップ上の各ユニット毎にダイスを一個振り1が出た場合、そのユニットは除去される。

Mad Anthony:
1791年のターンでこのマーカーを引いたなら、すべての結果を適用した後に、このマーカーをヒロイズム・プールから除外し、1794年のターンになった時点でヒロイズム・プールに戻す。1794年のターンでこのマーカーを引いたなら、すべての結果を適用した後にこのマーカーをプールから除外し以降のゲームでは使用しない。
Pershing:
すべての結果を適用した後にこのマーカーをプールから除外し以降のゲームでは使用しない。

Spies
いつでも使用できる。相手方ユニットが占めるヘクスをひとつ選び、スタックされたユニットの内容を調べることができる。
Special
Mad Anthony:
「Desertion」と解釈する。プレイヤーはこのマーカーを使うプレイヤーは1枚の敵ユニットを指定しダイスを一個振る。出た目の数がその敵ユニットの戦闘力より大きい場合、そのユニットは除去される。「Hamtramck」「Wilkinson」隷下のユニットは「Desertion」の対象とならない。1791年の終わりまでに「Desertion」によって除去されたユニットは、1794年の復活ユニットの対象となる。[21.22]
Pershing:
アメリカ軍プレイヤーが引いた時「US Morale Spike」:
アメリカ軍プレイヤーは、1枚以上のアメリカ軍ユニットが占拠しているメキシコ領内の「City」か「Town」を一箇所、指定する。アメリカ軍プレイヤーはそのヘクスに占めるユニットと同一のサブコマンド・ユニットで以前に除去されたものを1枚選び、そのヘクスに置く。ビリャ・プレイヤーはそのユニットの除去によって得たVPを失う。
ビリャ・プレイヤーが引いた時「Anti-US Uprising」:
ビリャ・プレイヤーは、1枚以上のアメリカ軍ユニットが占拠しているメキシコ領内の「City」か「Town」を一箇所、指定する。アメリカ軍プレイヤーはそのヘクスにあるユニットすべてを1ヘクス移動させる。次にビリャ・プレイヤーは、ゲームに登場していない「Villa」ユニットの中から1枚選び、そのヘクスに置く。[22.27]
 
[7.0] 移動
[7.1] ユニット(複数)は、移動力の範囲内で、「移動サブフェーズ」において移動する。移動力0のユニットは移動できない。
[7.2] 移動力は各ユニットに印刷されている。地形効果表[23.0]に従って移動力を消費する。
[7.3] 制限
  ユニットが移動できるのは、そのユニットが活性化された「移動サブフェーズ」においてである。プレイヤーがユニットから指を離したなら、そのユニットの位置は修正できない。
[7.4] 最小限の移動
  ユニットは敵ユニットが占めるヘクスに入ることができない。移動が禁止されているヘクスに入ることもできない。
[7.5] ZOC
 

敵ZOCは自軍の移動に影響しない。[9.0]

[7.6] 戦闘結果による追撃[11.0]と後退[12.0]は通常の移動とはみなさず、移動力も消費しない。
[7.7] 地形
  消費する移動力は地形によって変わる。
[7.8] 複数の地形
  同一ヘクスに複数の地形が印刷されている場合、もっとも移動コストの高い地形で計算する。次の例外がある。1) Trail、橋がある場合、その他の地形は無視される。[7.9] 2) 平底船による移動を行う時、常にその他の地形は無視して平底船の移動レートを用いる。
[7.9] 小道(Trail)・鉄道
  TrailヘクスからTrailヘクス、あるいは鉄道ヘクスから鉄道ヘクスに移動する時に必要な移動力は0.5である。鉄道ルールは[22.23]。
[7.10] 河川・湖
 

「River」ヘクス・「Lake」ヘクスに入る場合、あるいは「River」ヘクス・「Lake」ヘクスに入ったユニットがその河川・湖に沿って移動する場合、河川・湖以外の地形に従って移動力を消費する。「River」ヘクス・「Lake」ヘクスに入ったユニットが、河川・湖でないヘクスに移動する場合、あるいは当初入った「River」ヘクス・「Lake」ヘクスと異なる「River」ヘクス・「Lake」ヘクスに入る場合、ユニットは地形効果表に定めた余剰の移動コストを消費しなければならない。この余剰コストは、新規に入る非河川・湖ヘクスへの移動力と別に消費しなければならない。

[7.11] 橋の移動
  橋は、河川・湖ヘクスから脱出する際の余剰の移動コストを無効にする。この特典を利用するには、マップに橋のシンボルが描かれていなければならない。橋のシンボルなしで河川を横断するTrail(小道)には橋は存在しない。この場合、前記の余剰コストを消費しなければならない。
[7.12] 平底船・河川・湖の移動
 

Mad Anthonyのみに適用する。「River」ヘクス、「Lake」ヘクス、「Lake」ヘクスサイドに沿って移動するすべてのユニットは、平底船を利用することができ、低率の移動コストで移動できる。これを行うユニットは、移動開始の時点で補給源から補給ラインが引けなければならない。平底船による移動は、有効な河川ヘクス・湖ヘクス・湖ヘクスサイド相互間を移動力0.5で移動でき、他の地形効果は無視される。同一の「移動サブフェーズ」において、当該ユニットは平底船による移動と通常の移動を混ぜて行うことができる。移動開始時に補給ラインが引けるなら、移動の途中で補給ラインが切れても、そのユニットは、その「移動サブフェーズ」中、平底船による移動を行うことができる。ユニットは湖ヘクスの中で移動を終えることはできない。河川ヘクス・湖ヘクスサイドのユニットは、相手方がどの方向から攻撃したかに関わらず、通常の防御を行い、地形効果表に定めた戦闘判定の特典を得ることができる。

 
[8.0] スタック
[8.1] 同一ヘクスに存在する同一陣営のユニットはスタックしているとみなされる。スタックの制限数は地形効果表[23.0]を参照のこと。地形によって制限数が異なる。
[8.2] いずれのサブコマンドが活性化しているかにかかわらず、スタック制限は各「増援サブフェーズ」「移動サブフェーズ」「戦闘サブフェーズ」の終わりにチェックする。ユニットは味方ユニットが占めるヘクスを、余剰の移動力を消費することなしに通過することができ、これはその味方ユニットが異なるサブコマンドに属する場合も同様である。味方ユニットが占めるヘクスを通過する場合、そこに何枚のユニットがあってもかまわない。各「増援サブフェーズ」「移動サブフェーズ」「戦闘サブフェーズ」の終わりに、いずれかのヘクスに制限を越えるユニットがスタックされている場合、そのユニットの所有プレイヤーの選択によって余剰のユニットは除去されなければならない。
[8.3] 敵ユニットが存在するヘクスに入ることは絶対にできない。
[8.4] スタックの制限を受けないユニット
  塹壕マーカーと平底船マーカーはスタックの制限数にカウントしない。
[8.5] スタック移動
 

一般的に、ユニットはスタック移動を行わない。サブコマンドによって活性化したユニットは、移動開始時にスタックされていても、ひとつずつ移動させる。例外、追撃[11.0]後退[12.0]。

[8.6] スタックの順序
  一般的に、スタックするユニットの順番は自由である。例外は砦守備隊で、このユニットがスタックにある場合、常に一番上に置かなければならない。
[8.7] サブコマンド間スタック
  一般的に、異なるサブコマンドのユニットはスタックできない([8.2])。例外は砦守備隊ユニットが置かれたヘクスで、この場合、異なるサブコマンドのユニットをスタックできる。
 
[9.0] ZOC
[9.1] ユニットを囲う6つのヘクスがそのユニットの支配地域 - ZOC - である。ZOCは移動と追撃に影響しないが後退に影響する。活性化されたユニットが「戦闘サブフェーズ」開始時に敵ZOCにいる場合、その活性化されたユニットは敵ユニットを攻撃しなければならない。
[9.2] 一般的に、ユニットはどのフェーズ、どのサブフェーズ、どのターンにおいてもZOCを持つ。敵ZOCが他のユニットの影響で無効になることはない。例外[9.3]
[9.3] 砦守備隊ユニットとZOC
 

Pershing: 砦守備隊ユニットが置かれたヘクスはZOCを持たない。(砦守備隊ユニットそのものがZOCを持たない。)砦守備隊ユニットが置かれたヘクスに敵ユニットが隣接しても、砦守備隊側はこの敵ユニットを攻撃する義務はない。また、隣接した敵ユニットも、砦守備隊側を攻撃する義務はない。砦守備隊はZOCを持たない唯一の例外ユニットであり、その他は地形に地形効果表[23.0]に記載したZOCの例外がある。

[9.4] 重なり合うZOC
  同一ヘクスに重なり合う敵味方のZOCは相互に有効である。複数のユニットが同一ヘクスにZOCを持ったとしても、ZOCの効果が二重、三重となることはない。[9.2]の例外を除いて、味方ユニットが敵ZOCにいるということは、敵ユニットもまた味方ユニットのZOCにいることを意味する。
[9.5] ZOCと移動
  ZOCは、それが敵味方いずれのものであっても移動に影響しない。
[9.6] ZOCと戦闘
  活性化したユニットがその「戦闘サブフェーズ」において敵ZOCにいる場合、隣接する敵ユニットをすくなくともひとつ攻撃しなければならない。
 
[10.0] 戦闘
[10.1] 活性化したユニットがその「戦闘サブフェーズ」において敵ZOCにいる場合、隣接する敵ユニットを必ず攻撃しなければならない。手番プレイヤーが攻撃側となり、非手番プレイヤーが防御側となる。CRTは「SKirmish、(前衛・分遣隊間の)小競り合い」と「Charge、突撃」の二種類がある。
[10.2] 戦闘は以下の手順で行う。
 
1) 攻撃宣言
  手番プレイヤーは、どのユニット(スタック)がどの敵ユニット(スタック)を攻撃するか宣言する。敵ユニット(スタック)は、単一のサブコマンドに属することもあれば複数のサブコマンドに属する場合もある。次に、手番プレイヤーはいずれのCRTを用いるかを宣言する。
2) ヒロイズム・マーカーの使用
  双方のプレイヤーは秘密裡に戦闘で使用するヒロイズム・マーカーを選択し、同時に相手に示す。例外は「Do or Die」[6.7]
3) 戦闘力判定
  攻撃側の戦闘力を防御側の戦闘力で割ったものに100を掛ける。[10.13]
4) 最終判定
  CRTで前記戦闘力を参照し、コラムシフトが発生する場合、それを行う。
5) 戦闘解決
  ダイスを一個振り、戦闘結果を参照する。戦闘結果は直ちに適用される。後退、追撃、追撃戦を行う。
[10.3] 戦闘を行うユニット
  活性化しているサブコマンドのユニットのみが戦闘を行う。
[10.4] 攻撃の宣言
  一回の「攻撃サブフェーズ」の中で複数の戦闘が発生する場合、手番プレイヤーは戦闘を好みの順序で行うことができる。「攻撃サブフェーズ」のはじめに、手番プレイヤーはどの自軍ユニット(スタック)がどの敵方ユニット(スタック)を攻撃するか宣言しなければならない。
[10.5] すべての敵ZOCにいる活性化ユニットは攻撃を行わなければならない。活性化しているユニットにZOCを及ぼす敵方ユニット(スタック)はすべて攻撃されなければならない。この条件を満たすならば、手番プレイヤーは好みの組み合わせで戦闘を行ってよい。ZOCを持たない敵ユニット(注: 砦守備隊など)への攻撃は任意である。
[10.6] 防御側は隣接する6つのすべてのヘクスから同時に攻撃を受けることがある。攻撃側は複数のヘクスのユニットの攻撃力を合算して隣接するヘクスを攻撃できる。
[10.7] 一般的に、一回の「攻撃サブフェーズ」の中でユニットが行う攻撃は一回限りであり、ユニットが受ける攻撃も一回限りである。ただし[12.8]追撃に例外がある。
[10.8] スタックによる戦闘
  「戦闘サブフェーズ」において、スタックしているユニットは一個の戦闘単位としてみなされる。すなわち、攻撃側も防御側も、スタックしているユニットを分離して攻撃したり防御したりできない。スタックしているユニットの攻撃力は合計され、その戦闘の中で用いる。例外は追撃と後退[12.4][11.2の6]
[10.9] 複数のヘクスの戦闘
  1枚の自軍ユニットが敵ユニットが存在する複数のヘクスに隣接する場合、このユニットはすべての敵スタックを攻撃しなければならない。ただし、この敵ヘクスのいずれかが、他の自軍ユニットによって攻撃される場合はこの限りではない。
複数の自軍ユニットが複数のヘクスに存在し、それらがひとつの敵ユニットに隣接する場合、自軍ユニットの攻撃力を合計し一個の戦闘単位とする。攻撃に含めるユニットの枚数に制限はない。複数のユニットの戦闘を一回の攻撃としてまとめるには、すべての攻撃側ユニットがすべての防御側ユニットに隣接している必要がある。
[10.10] 牽制攻撃
  複数の攻撃が発生する場合、プレイヤーは特定の攻撃を不利にすることで、他の攻撃を有利にすることができる。
[10.11] 戦闘力の不可分性
  1枚のユニットの中の攻撃力と防御力は不可分である。攻撃側、防御側を問わず、戦闘力を他の戦闘のために分割することはできない。
[10.12] CRTの選択
  二種類のCRTのいずれをとるかは攻撃側が選択できる。例外[16.0]
「Charge」CRTを使用するには補給ライン[14.0]が引けなければならない。「Skirmish」CRTは常に選択できる。
[10.13] 戦闘比(%)
  攻撃側の戦闘力を防御側の戦闘力で割った数に100を掛けたものが戦闘比(%)である。ダイスを一個振り、CRT上で戦闘比(%)と交差する戦闘結果を求める。
例: 攻撃側が20戦闘力、防御側が13戦闘力である時、20÷13=1.53、と計算される。これに100を掛けた数153が戦闘比(%)である。CRTの「150-199%」の欄を使用する。
[10.14] コラムシフト
  側面攻撃[10.16]、地形[10.18]、砲兵[10.17]、ヒロイズム・マーカー[6.7]、工兵[18.4]、追撃[12.0]の場合、コラムシフトが発生する。
[10.15] 1L」とは、参照するCRTのコラムがより%が引くなる方に1段階シフトすることであり、防御側に有利になる。「1R」とはその逆である。複数のコラムシフトが発生する場合、結果は累積的に適用される。49%より低い戦闘比(%)は49%、500%より高い戦闘比(%)は500%として扱う。
[10.16] 側面攻撃
  防御側ヘクスに対し、正反対の二箇所の隣接するヘクスに攻撃側ユニットが存在する場合、あるいは攻撃側ヘクスの全周囲を攻撃側ユニットが取り囲む場合、「側面攻撃」が適用され、CRTで「1R」のコラムシフトが発生する。他の戦闘を行う攻撃側ユニットが当該防御ヘクスに隣接している場合、この攻撃側ユニとは側面攻撃の恩恵を受けない。側面攻撃が成立するのは防御側が1ヘクスのみに存在する場合であり、防御側が複数のヘクスに存在する場合、側面攻撃にならない。防御側が砦守備隊、砦柵(さいさく)、塹壕である場合、側面攻撃は成立しない。防御側が攻撃側に対し側面攻撃の形をとっても、いかなる恩恵も発生しない。[6.7]「Flank Success」ヒロイズム・マーカーは側面攻撃のシフトを変化させる。
[10.17] 砲兵
 

砲兵ユニットとは「+」が印刷された火砲の絵のユニットである。
砲兵ユニットが攻撃側に存在する場合1砲兵ユニットごとに「1R」のコラムシフト、防御側に砲兵ユニットが存在する場合1砲兵ユニットごとに「1L」のコラムシフトが発生する。ただし、砲兵によるコラムシフトの数はその戦闘に参加している非歩兵ユニットの数を上回ることはない。コラムシフトと別に、砲兵の戦闘力は全体の戦闘力に加えられる。
例: 攻撃側は2個の歩兵ユニットと3個の歩兵ユニットを持つ。防御側は3個の砲兵ユニットと1個の歩兵ユニットを持つ。攻撃側は「2R」、防御側は「1L」のコラムシフトを受ける。
注意しなければならないのは、コラムシフトは砲兵ユニットの枚数に対してであり、砲兵ユニットの戦闘力に対してではないことである。

[10.18] 地形
  ヘクスの地形によって防御側に有利なコラムシフトが発生する。ヘクスに複数の地形がある場合、[10.19]の例外を除いて、もっとも防御側に有利なコラムシフトを採用する。[23.0]地形効果表
[10.19] 塹壕、砦柵(さいさく)、砦守備隊の例外
 

防御側ヘクスに砦柵(さいさく)、塹壕、砦守備隊がある時、地形のコラムシフトと別に「1L」のコラムシフトが発生する。

[10.20] ヘクスサイド
  ヘクスサイドによる戦闘結果への影響は本ゲームで採用していない。
[10.21] コラムシフトは[6.7]ヒロイズム・マーカーによっても発生する。
[10.22] 戦闘のコラムシフトの例
  攻撃側は1戦闘力、防御側は10戦闘力であるとする。戦力比(%)は「<=49%」である。攻撃側が「3R」、防御側が「1L」のコラムシフトである時、結果的に「2R」のコラムシフトが発生し、参照する戦力比(%)は「100-149%」である。
[10.23] 戦闘結果の説明
  ユニットの除去を行う場合、除去するユニットの選択はそのユニットを所有するプレイヤーが行う。
 
AC (Attacker Catastrophe)
  1) 攻撃側ユニットはすべて除去
2) 防御側はヒロイズム・マーカーを2枚引く
3) 追撃なし
AD (Attacker Defeated)
  1) 攻撃側は総戦闘力の半分に相当するユニットを除去 (端数繰上げ)
2) 攻撃側は、残存する攻撃ユニットを2ヘクス後退
3) 追撃なし
4) 防御側はヒロイズム・マーカーを1枚引く
AS (Attacker Skirmished)
  1) 攻撃側ユニットをひとつ除去
2) 追撃なし、後退なし、双方ヒロイズム・マーカーを引かない
AW (Attacker Withdraws)
  1) 攻撃側は、すべての攻撃ユニットを1ヘクス後退
2) 追撃なし、双方ヒロイズム・マーカーを引かない
BB (Bloodbath)
  1) より少ない攻撃力側のユニットをすべて除去
2) もう一方のプレイヤーは、除去されたユニットと少なくとも同じ数の攻撃力になるまで自軍のユニットを除去
3) 追撃なし、後退なし、双方ヒロイズム・マーカーを引かない
DC (Defender Catastrophe)
  1) 防御側ユニットはすべて除去
2) 攻撃側は追撃 (歩兵とエンジニアは2ヘクス、騎兵は3ヘクス) 、追撃戦を行う
3) 攻撃側はヒロイズム・マーカーを2枚引く
DD (Defender Defeated)
  1) 防御側は総戦闘力の半分に相当するユニットを除去 (端数繰上げ)
2) 防御側は、残存する攻撃ユニットを2ヘクス後退
3) 攻撃側は追撃 (歩兵とエンジニアは1ヘクス、騎兵は2ヘクス) 、追撃戦を行う
4) 防御側はヒロイズム・マーカーを1枚引く
DS (Defender Skirmished)
  1) 防御側ユニットをひとつ除去
2) 追撃なし、後退なし、双方ヒロイズム・マーカーを引かない
DT (Defender Routed)
  1) 防御側は総戦闘力の半分に相当するユニットを除去 (端数繰上げ)
2) ダイスを一個振り、防御側は、残存する防御ユニットを出た目の数分のヘクス数後退させる。後退路は攻撃側が決める
3) 攻撃側は追撃 (歩兵とエンジニアは2ヘクス、騎兵は3ヘクス) 、追撃戦を行う
4) 攻撃側はヒロイズム・マーカーを2枚引く
DW (Defender Withdraws)
  1) すべての防御側ユニットは1ヘクス後退する。後退路は防御側が決める
2) 攻撃側は追撃 (歩兵、エンジニア、騎兵いずれも1ヘクス) 、追撃戦はできない
3) 双方ヒロイズム・マーカーを引かない
NE (No Effect)
  何も発生しない
 
[11.0] 戦闘後の後退
[11.1] 戦闘結果によってユニットに後退が求められた場合、プレイヤーは直ちに指定されたへクス分だけユニットを戦闘へクスから遠ざけなければならない。後退は通常の移動と異なり移動力を消費せず、指定されたヘクス数だけ後退する。さらに、後退へクスは[11.2]を満たす範囲で可能な限り直線でなければならない。後退の単位は移動力ではなくへクスの数である。後退するへクスの地形は無視される。
[11.2] 後退は次の制限がある。
 
  1. 敵ユニットが占めるへクスに入ることはできない。また、移動が禁止されているへクスに侵入できず、マップ外に出ることもできない。他に選択肢がなくこれらの状況に陥る時、その後退ユニットは除去される。
  2. 後退するスタックは敵ZOCに後退できるが、敵ZOCに入る時にスタックから1ユニット除去しなければならない。除去するユニットはユニットを所有するプレイヤーが選択する。敵ZOCに入った後退スタックは、敵ZOCでないへクスに出るまで移動を続けなければならず、敵ZOCに進入した以降の、敵ZOCでないヘクスに出るまでの移動ヘクスは後退へクスのカウントに含めない。複数の敵ZOCを通過して後退することは可能だが、敵ZOCに入る度に1ユニットを後退スタックから除去しなければならない。単独のユニットが後退によって敵ZOCに入った場合、そのユニットは単純に除去される。
  3. スタックは、味方ユニットが存在するへクスに後退できる。ただし、後退を終えたへクスにおいて、すべてのスタックルールとサブコマンドルールに従わなければならない。もし後退を終えたへクスでこれらのルールに違反しているなら、後退スタックの中から1ユニット除去し、条件を満たすへクスまで移動しなけばならない。
  4. ひとつの後退へクスにおいて、前記2と3に同時に該当するなら、後退スタックの中から2ユニット除去する。
  5. 後退するスタックは、戦闘結果によって示された数の後退へクスで後退を終えなければならない。しかし、前記2と3の場合、後退するへクス数は戦闘結果による数を上回る。もし後退が、戦闘結果によって求められた後退へクス数を下回るへクス数しかできない場合、それらの後退ユニットは、後退を続けることのできる最後のへクスまで後退した後に除去される。
  6. ここまで記したすべての条件を満たす範囲で、スタックは後退中に分解できる。後退ユニットを動かすプレイヤーは、後退するスタックを複数のスタックや単独のユニットに分解して後退させることができる。
  7. ユニットを除去したりスタック制限をこえないで後退できるへクスがある場合、後退スタックはそれらの後退へクスを進まなければならない。
[11.3] 砦守備隊ユニット、砦柵と後退
  砦守備隊が存在するへクスのユニット、あるいは砦柵へクスのユニットが後退を求められた場合、これらのユニットは後退してもしなくてもよい。外部のスタックが後退によって味方砦守備隊が存在するへクスに後退した場合、そのへクスで後退を終えてよい。そのスタックの後退しなければならないへクス数に残存がある場合、残存数は無視する。このルールは塹壕マーカーには適用されない。
外部のユニットが後退によって「砦柵」に後退し、それでもそのユニットに後退しなければならないへクス数に残存がある場合、そのユニットは砦柵で後退を終えてはならない。(Boardgamegee.com)
[11.4] 砦守備隊はZOCを持たないから、敵の砦守備隊に隣接するヘクスに後退しても、後退プレイヤーは1ユニットを失うことはない。
 
[12.0] 追撃と追撃戦
[12.1] 追撃は戦闘結果によって生じる特殊な形態の移動と戦闘である。
[12.2] 戦闘結果で追撃が出た場合、プレイヤーは直ちに、戦闘に参加したユニットの一部あるいはすべてを追撃へクスとして示された数だけ移動させることができる。追撃はまったくおこなわなくともよい。追撃で最初に移動するへクスは防御側ユニットが占めていたへクスである。第二追撃へクスはどの方向でもよい。
[12.3] 追撃は移動力を消費しない。ただし、追撃できるへクスはそのユニットが通常の移動で移動可能なへクスである。敵ZOCは追撃ユニットに何ら影響を及ぼさない。
[12.4] 追撃へクスが複数である時、ある追撃ユニットは第一へクスで止まり、他の追撃ユニットのみが第二、第三へクスに進むことは可能である。ユニットのタイプによって追撃できるへクス数は異なる。追撃へクス数が、鉄道、小道、平底船によって変化することはない。
[12.5] 追撃戦
 

追撃移動を終えたユニットが敵ユニットに隣接する場合、追撃ユニットの所有プレイヤーは次のいずれかを行う。

  1. 何もしない。
  2. 追撃戦を行う。追撃戦を行うユニット(スタック)の上に、裏返しにしたBurnedマーカー「追撃」マーカーとして置く[12.7]。これらのユニットは、現在の「戦闘サブフェーズ」で、通常のルールに従い攻撃しなければならない(マストアタック)。追撃ユニットは、あたかも最初の戦闘を行わなかった新規ユニットのように戦闘を行う。戦闘は、追撃ユニットだけで行ってもよいし、まだ戦闘をしていない他の活性化している味方ユニットを加えてもよい。しかしながら、その「戦闘サブフェーズ」で宣言した攻撃内容(注: 攻撃の組み合わせ)を変更することはできない。すなわち、追撃によって発生しうる相違は、当初決定した攻撃ユニットの組み合わせに追撃ユニットが加わることで、戦力比(%)が自軍にとって有利になることである。
[12.6] 追撃ユニットが攻撃できる敵ユニットは、その追撃戦の原因となった敵ユニットに限る必要はない。しかしながら、追撃戦は、その「戦闘サブフェーズ」に複数の戦闘の組み合わせがある場合、別なユニット(スタック)による次のまったく新しい攻撃が行われる前に解決されなければならない。
[12.7] 追撃移動をした結果、複数の追撃ユニット(スタック)が複数のヘクスに存在する場合、「追撃」マーカーを置くことのできるユニット(スタック)は、その中のひとつのみである。同一サブコマンドの異なる攻撃スタックが、異なるへクスから追撃を行い、同一のへクスでスタックした場合、そのスタックの上にひとつの追撃マーカーを置けばよい。これらのユニットは一個の単位として追撃戦を行うことができる。
[12.8] 追撃ユニットが戦闘を行い、その結果新たな追撃の判定が出た場合、そのユニットは追撃できる。このようにして追撃したユニットは新たな戦闘ができ、追撃の結果が出た場合さらに追撃できる。一回の「戦闘サブフェーズ」の中において、戦闘後追撃と戦闘は無限に繰り返す。
[12.9] 追撃戦において、防御側ユニットは一回の「戦闘サブフェーズ」の中で二回以上攻撃されることがありえる。これは通常の戦闘規定の例外である。
 
[13.0] 増援
[13.1] ゲームを通じてプレイヤーが受け取る追加のユニットが増援ユニットである。増援ユニットは、シナリオに規定されたターンの、活性化したサブコマンドの「増援サブフェーズ」で登場する。
[13.2] 「増援サブフェーズ」にマップに置かれた増援ユニットは、その直後から通常の移動/戦闘を行うことができる。
[13.3] 制限
  増援ユニットは敵ユニットが占めるへクスに置くことができない。しかし、増援ユニットは、シナリオに別途規定がない限り、敵ZOCに置くことができる。スタック制限を越えるへクスに増援ユニットを置くことはできない。増援ユニットを置くことのできるすべてのへクスがこれらの規定に引っかかる場合、それらの増援ユニットの登場は遅れる。次回ターン以降の「増援サブフェーズ」で、いずれかのへクスに増援ユニットを置くことができる時に、登場が遅れた増援ユニットはマップに登場する。増援ユニットが置ける状況であるなら、プレイヤーは必ず増援ユニットをマップに登場させなければならない。プレイヤーは任意に増援ユニットの登場を遅らせてはならない。
[13.4] 増援ユニットは、マップの端から移動して増援へクスに登場するわけではない。増援ユニットは単純に増援へクスに置かれる。増援ユニットがマップに登場する時、移動力は消費しない。
[13.5] 特別な増援
  特別な条件と一致しない限り行えない増援もある。ヒロイズム・マーカーによって登場する増援もある。
[13.6] 退却 (Withdrawals)
  ゲームによってはユニットに退却を求めるものがある。この場合、退却するユニットは単純にマップから取り除く。
[13.7] マップから脱出
  シナリオの特別ルールでは、ユニットを盤外に出すものがある。これを行うには、ユニットをマップの一番端のいずれかのへクスまで、通常の移動方法によって移動させる。そのユニットは残りの「移動サブフェーズ」中、そのへクスから動いてはならない。その「移動サブフェーズ」の終わりにユニットは盤外に出される。一度盤外に出たユニットはマップに戻ることができない。追撃や後退によってマップから出ることはできない。
[13.8] 増援プール
  シナリオに「増援プール」と指定がある場合、対象ユニットはマグカップなどに入れ、プレイヤーは無作為にそこから増援ユニットを引く。指定がない場合、増援ユニットは増援スケジュールに従い特定的に選ばれ、マップに登場する。
 
[14.0] 補給
[14.1]

自軍の補給シンボルが描かれたへクス、もしくは自軍の補給ユニットが置かれたへクスが補給源である。Mad Anthonyでは自軍ユニットが置かれた砦柵ヘクスもまた補給源となる。[17.5]
補給ラインとは、ユニットと補給源を結ぶ連続したヘクスである。補給ラインは「Charge」CRTを使用するために必要である。さらに、無補給状態のユニットは、「消耗サブフェーズ」で消耗チェックを受けなければならない。

[14.2] 補給下にあるユニット
 

次のユニットは補給下にある。

  1. 補給源にあるユニット
  2. 補給源まで補給ラインを引くことのできるユニット
  3. 補給ユニット自身。シナリオによって規定された他のユニット
  4. 増援プールのユニット、マップから出たユニット、退却したユニット
[14.3] 補給ライン
  補給ラインは敵ZOCを通ることができない。ただし、そのへクスに味方ユニットが存在する場合はこの限りではない。すなわち、補給ラインを引く上で、味方ユニットは敵ZOCを無効にする。補給ラインのへクス数を計算する時、補給源の存在するへクスは計算に入れないが、補給されるユニットが存在するへクスはカウントする。
[14.4] 戦闘補給は、一回ごとの攻撃(attack)ごとに、それらの攻撃を行う前に、その攻撃に参加するすべてのユニットに対して個別に判定する。もし攻撃側のすべてのユニットが補給外であるなら攻撃側は「Skirmish」CRTしか選ぶことができない。防御側の戦闘力は補給状態に影響されない。包囲下にある場合でも側面攻撃[10.16]の適用を受けるだけである。
[14.5] 消耗
  マップ上のすべての双方のプレイヤーのユニットは「消耗サブフェーズ」において消耗チェックを受ける。その時点で補給外であるユニットに対し、個々にダイスを振り、6が出たユニットは除去される。ダイスの目に対する修正はない。ダイスの結果は除去かマップに残るかいずれかである。
[14.6] サブコマンド間の補給
  補給ラインは味方の他のサブコマンドに対しても引くことができる。
[14.7] 補給の復活
  すべてのターンの各サブコマンドの「増援サブフェーズ」において、双方のプレイヤーは除去された補給ユニットをマップに復活させることができる。除去された補給ニットの中に、現在活性化しているサブコマンドの補給ユニットがある場合、プレイヤーその中から1枚をマップに復活させることができる。復活できる補給ユニットは一回の「増援サブフェーズ」あたり1枚であり、ユニットを置くことのできるへクスは通常の増援のへクスと同じである。
[14.8] 補給ラインの最大へクス数
  Mad Anthony: 3へクス
Pershing: 5へクス
いずれのゲームでも補給源のタイプによって最大へクス数が変わることはない。補給ラインは、ヘクスの地形にかかわらず1ヘクスに対し1で計算する。
[14.9] 補給ラインの障害
  Mad Anthony: 補給ラインは「All-lake」ヘクスおよび「All-lake」サイドを通ることはできない。しかしながら「Rough」ヘクスを通ることはできる。
Pershing: 補給ラインは「All-lake」ヘクスサイドを通ることはできない(「Seasonal lake」は可)。「Rough」ヘクスを通ることはできない。
[14.10] 移動の時、補給切れとなるヘクスに意図的にユニットを移動させてもよい。
 
[15.0] 戦場の霧
[15.1] 両プレイヤーは、戦闘解決を行う時だけ相手方スタックの内容を知ることができる。ひとたび宣言した戦闘は取り消しできない。
[15.2] 偵察
 

活性化したサブコマンドの中に偵察ユニットがある場合、そのプレイヤーは「偵察」ができる。偵察は、「移動サブフェーズ」ですべてのユニットの移動を終えた後に行う。手番プレイヤーは、活性化している偵察ユニットから2ヘクス以内にある敵スタックの内容を見てよい。手番プレイヤーの偵察ユニットがスタックの中にある場合、手番プレイヤーは相手方プレイヤーにその偵察ユニットを見せなけばならない。
Mad Anthony: 「Tecumseh 2-8」インディアンユニット(1枚)が偵察ユニットである。(注: 2枚付属しているが1枚は「Wyandot」の印刷ミス)
Pershing: 「GHQ Aero」「MC 1-9」「Patton」のモーターサイクルユニットが偵察ユニットである。

 
[16.0] スクリーニング
[16.1] 通常、戦闘で使用するCRTは攻撃側が選択するが、ある条件下においては防御側が選択できる(スクリーニング)。スクリニーニングは「戦闘サブフェーズ」の「攻撃宣言」で防御側が宣言を行い、防御側が戦闘判定で使用するCRTを指定する。
[16.2] スクリーニングの条件
 

防御側のユニットが騎兵(馬に人が乗ったアイコン)かモーターサイクルのみである時、なおかつ攻撃側に騎兵もモーターサイクルもいずれも含まれない場合、防御側はスクリーニングが宣言できる。防御側は騎兵とモーターサイクルが混ざっていてもよい。

[16.3] スクリーニングを行うかどうかは防御側の選択である。
 
[17.0] 塹壕と砦柵
[17.1] 塹壕
  Mad Anthony: イギリス軍歩兵ユニットのみが塹壕を作る。アメリカ軍ユニットは塹壕を作ることができない。[17.5]
Pershing: 両プレイヤーのすべての歩兵とエンジニアユニットが塹壕を作る。
砦柵および砦守備隊ヘクスに塹壕を作ることはできない。
[17.2]

塹壕を作るには、

  1. 塹壕を作るユニットは補給下になければならない。
  2. 塹壕を作るユニットは、「移動サブフェーズ」の開始時から終了時まで同一ヘクスに留まる。
  3. その「移動サブフェーズ」の終わりにユニットの所有プレイヤーはダイスを一個振る。
    1〜3の目が出た時、塹壕マーカーをそのヘクスに置く。
    4〜6の時、塹壕構築の試みは失敗する。
  4. そのヘクスに歩兵ユニットが何枚あっても、振るダイスの数は1ヘクス当たり1個である。
  5. ただしPershing1枚以上のエンジニアユニットがそのヘクスに存在する場合、1〜5の目が出た時に塹壕マーカーを置くことができる。
    Pershingでメキシコ政府軍の歩兵ユニットは1〜5の目が出た時、塹壕を作る。ビリャの歩兵ユニットはダイスで1が出た時、塹壕を作る[22.24]。その他のユニットは[17.2]に従い塹壕を作る。
[17.3] どのユニットが作ったかにかかわらず、その塹壕を構築したユニットと同じ陣営に属するすべてのユニットは、塹壕マーカーの置かれたヘクスに入ることで[17.4]の特典を得る。一度置かれた塹壕マーカーは、フェーズもしくはいずれかのサブフェーズの終わりに、そのヘクスを占有する味方ユニットが皆無になるまで置かれる (すなわち、味方ユニットが移動や戦闘結果による除去によってゼロになるまで)。塹壕ヘクスに入るための追加の移動コストはない。塹壕ヘクスから出る時も追加の移動コストはない。マップから除去された塹壕マーカーはゲーム中繰り返し使用される。
[17.4] 塹壕ヘクスで行われる戦闘は防御側に「1L」のコラムシフトを与える。
[17.5] 砦柵
 

Mad Anthonyのみ。砦柵は、塹壕と同じ方法で構築する。ただし、次の条件がある。

  1. アメリカ軍の歩兵ユニットとエンジニアユニットだけが砦柵を構築できる。インディアンユニットは、それがどちらの陣営に属するものであっても砦柵を作ることができない。
  2. すくなくとも1枚以上の味方ユニットが砦柵ヘクスに存在する限り、そのヘクスは補給源となる。[14.1]
  3. 1791年の最終ターンに、砦柵ヘクスに味方ユニットが存在するなら、その砦柵マーカーは次年度のターンにも存在する。
  4. シナリオの指定によって、いくつかの砦柵はゲーム開始時からマップ上に存在する。
  5. ゲームコンポーネントで支給された砦柵マーカーの総数が、本ゲームで砦柵を使用する回数の上限である。一度除去された砦柵は、どのような方法でもマップに再登場しない。
  6. 砦柵で行われる戦闘は防御側に「1L」のコラムシフトを与える。
  7. 砦柵のユニットはZOCを持つ。
 
[18.0] エンジニア
[18.1] エンジニアユニットは[17.2]の他に、ユニットの移動、塹壕の構築、砦守備隊・砦柵・塹壕に対する攻撃において次の特別の能力を持つ。
[18.2] 浮橋の建設
  活性化しているエンジニアユニットが、「移動サブフェーズ」の開始時から終了時まで、同一の「River」ヘクスに留まるなら、他の活性化ユニットは、その「移動サブフェーズ」において、そのヘクスに橋があるものとして移動できる(すなわち河川による余剰の移動コストを支払う必要がない)。浮橋は現在活性化している「移動サブフェーズ」の終了時に消滅するものとする。次回以降のターンにおいてそのヘクスで浮橋移動を行うには、前記プロセスを再度行わなければならない。1枚のエンジニアユニットが1個の「River」ヘクスに浮橋を作る。浮橋は、その橋を作ったエンジニアユニットの「移動サブフェーズ」中に、同一のサブコマンドユニットに対してのみ有効である。
[18.3] 塹壕
  エンジニアユニットは塹壕や砦柵の建築を行い、あるいは補助する[17.2]。
[18.4] 工兵 (Sappers)
 

砦守備隊、砦柵、塹壕へクスに対する攻撃において、CRTが「Charge」である場合、なおかつ攻撃側に1枚以上のエンジニアユニットが存在する場合、「1R」のコラムシフトが発生する。攻撃側に何枚のエンジニアユニットが存在してもコラムシフトは「1R」である。

 
[19.0] 河川
[19.1] 本ゲームに河川ユニットはない。
 
[20.0] 勝利条件
[20.1]

シナリオで規定。双方が勝利ポイント (VP) を計算する。

[20.2] ゲームの終わりにVPの多い方から少ない方を引き、次の表を参照する。
 
VPの差 判定
0〜9 引き分け
10〜19 僅差で勝利
20〜29 輝かしい勝利
30以上 歴史を塗りかえる勝利

 
[20.3] 勝利するには最低限10VP以上の差をつけなければならない。
[20.4] 勝利ポイントは、そのポイントが発生したら直ちにポイントに加える。例外として、ターンやゲームの終わりに加えるVPもある。「占拠(occupation)」と規定されているVPを得るには、ユニットやスタックが規定された時点にそのヘクスに存在しなければならない。敵ユニットの辞去によってVPを得るには、そのユニットが戦闘もしくはスタック制限のオーバーによって除去されなければならない。シナリオに特別の記載がない限り、「消耗チェック」による除去ないしはその他の理由による除去はVPの対象とならない。

[21.0] シナリオ1: Mad Anthony
[21.1] プレイヤー
  アメリカ・プレイヤーとインディアン・プレイヤーとが戦う。インディアン・プレイヤーはインディアンユニットとイギリス軍ユニットを操作する。アメリカ・プレイヤーには「友好的インディアン」ユニット(frnd/Sc)が付属する。ルール中、「インディアン」と記載されている部分は、両方のタイプのインディアンユニットに適用する。軽竜騎兵 (Dragoons) はルール中「騎兵」とする。
[21.2] スケール
  1ターン = 1〜4週間
1ヘクス = 平行するヘクスの辺の間隔が10マイル(16km)
ユニット単位 = 大隊、連隊、歩兵batteries、インディアン部族、その他の戦術単位
[21.3] ゲームの長さ
  ゲームは、1791年と1794年の二つのキャンペーンを含む。もしいずれかのプレイヤーが1791年の終わりに「歴史を塗りかえる勝利(30ポイント以上の差)」を得た場合、ゲームは終了する。そうでない場合、1794年のゲームを続ける。それぞれのキャンペーンは8ターンであるから、このシナリオは最大で16ターンになる。
[21.4] セットアップ
  アメリカ側プレイヤーが先にユニットを並べ、その後にインディアン側が並べる。
[21.5] アメリカ側の初期配置
 
  1. 砦柵
    「Fort Finney (1026)」「Fort Washington (1432)」に各1枚。


     
  2. 「St. Clair (St)」サブコマンド
    次のユニットを「Fort Washington (1432)」のヘクスもしくはそれに隣接するヘクスに置く。
    「歩兵(1US/St)」, 「歩兵(2US/St)」, 「Bedinger (Be/St)」, 「Butler (Bu/St)」, 「Clarke (Cl/St)」, 「Gaither (Ga/St)」, 「Patterson歩兵(Pa/St) 」, 「Faulkner軽歩兵(Fa/St)」, 「Truman軽竜騎兵(Tr/St)」, 「砲兵(St)」と 「補給ワゴン(St)」を各1枚


     
  3. 「Scott (Sc)」サブコマンド
    「Ohio River」沿いのいずれかの「US Town」に次のユニットを置く。
    「Kentucky 軽竜騎兵(1Ky/Sc)」「Kentucky 軽竜騎兵(2Ky/Sc)」「補給ワゴン(Sc)」
    (「軽竜騎兵(3KY/Sc)」と「軽竜騎兵(4KY/Sc)」は1794年に登場する。「インディアン(Frnd/Sc)」は[21.7] に従う。)




     
  4. 「Militia (M)」サブコマンド
    6枚の「Militia (M)」ユニットはいずれかの「US town」に置く。ただし1ヘクスに置ける枚数は1枚。「FW/M」は「Fort Washington (1432)」、「FF/M」はFort Finney (1026に置く)。


     
  5. ゲーム開始時のヒロイズム・マーカーはゼロ。
[21.6] アメリカ側の増援
 

1791年の終わりまでにいずれのプレイヤーも「歴史を塗りかえる勝利」を得られない場合、アメリカ側プレイヤーは次の手順を行う。

  1. 「St. Clair (St)」サブコマンドのすべてのユニットを除去する。
  2. マップに残存するすべてのアメリカ側ユニットを「Ohio River」ヘクスを含む「Ohio River」より南側の、敵側に占拠されていない任意のヘクスに配置する。通常のスタックルールが適用される。
  3. すべての「Wilkinson (Wlk)」、「Hamtramck (Hm)」サブコマンドユニット、「Scott (Sc)」の2枚の軽竜騎兵を、アメリカのコントロールにある「US Town」もしくは砦柵ヘクスに置く。
    「歩兵(1RW/Wlk)」, 「歩兵(2RW/Wlk)」, 「歩兵(1Lw/Hm)」, 「歩兵(2Lw/Hm)」, 「軽歩兵(RW/Wlk)」, 「軽歩兵(Lw/Hm)」, 「軽竜騎兵(RW/Wlk)」, 「軽竜騎兵(Lw/Hm)」, 「軽竜騎兵(3Ky/Sc)」, 「軽竜騎兵(4Ky/Sc)」, 「エンジニア(RW/Wlk)」, 「エンジニア(Lw/Hm)」, 「砲兵(RW/Wlk)」, 「砲兵(Lw/Hm)」, 「補給ワゴン(RW/Wlk)」, 「補給ワゴン(Lw/Hm)」
     

     
  4. 「St. Clair (St)」サブコマンド・マーカーはプールから永久に除外する。
  5. 「Wayne」「Wilkinson (Wk)」「Hamtramck (Hm)」サブコマンド・マーカーをサブコマンド・プールに入れる。
  6. アメリカ側プレイヤーはすべての手札のヒロイズム・マーカーをヒロイズム・プールに戻す。次に、アメリカ側プレイヤーはプールの中から無作為に2枚のヒロイズム・マーカーを引く。
[21.6] アメリカ側ユニットの裏面
  ユニットの裏面に「1791」と印刷されているすべてのユニットは初期配置を行うユニットである。「1794」と印刷されているユニットは1794年開始時に配置する。[21.7]に例外。
[21.7] 友好的インディアン
 

両キャンペーンにおいて、アメリカ側プレイヤーは「Scott (Sc)」の隷下のインディアンユニットを1枚持つ。このユニットは「Native Allies」ヒロイズム・マーカーを引くことでマップに登場する。[6.7]


 

[21.8] アメリカのサブコマンド
  1791年のアメリカ側サブコマンドは、「St. Clair (St)」「Scott (Sc)」「Militia (M)」である。1794年のアメリカ側サブコマンドは、「Wayne」「Hamtramck (Hm)」「Wilkinson (Wlk)」「Scott (Sc)」「Militia (M)」である。「Wayne 」サブコマンドの隷下直属ユニットは付属しないが、代わりにすべてのアメリカ側ユニットを隷下に置く。いずれかのプレイヤーが「Wayne 」サブコマンドを引いた時、その作戦フェーズの中で、すべてのアメリカ側ユニットが活性化される。


 
[21.9] インディアン側の初期配置
 
  1. スタック制限の範囲で、いずれかの「Indian village」ヘクスに、「Tecumseh (Tecumsh)」「Delaware (Delwre)」 「Wyandot」 「Shawnee」 「Ottawa」 「Miami」 「Seneca」 「Pottawatomie (Potowat)」 「Chippewa (Chipwa)」 「Mohawk & Kickapoo (Kickpo)」ユニットを配置する。
    本ゲームにおいてTecumsehは部族の長でありインディアン全体のリーダーではない。「Tecumseh」ユニットは2枚あるが、これは印刷の間違いで2枚目は「Wyandot」である。S&T245号で正しいユニットを提供する予定である。


     
  2. 「Fort Miami (3236)」に砦柵マーカーとイギリス歩兵(CB/Br)。


     
  3. 「Fort Detroit (3737)」に砦柵マーカーとイギリス歩兵(DB/Br)。


     
  4. いずれかの「Indian village」に隣接するヘクスにイギリス歩兵(CA/Br)。


     
  5. 2枚のヒロイズム・マーカーを無作為に引く。
初期配置でマップに置くインディアンユニットは「Creeks」「Mohawk」以外のすべてである。
[21.10] インディアンの増援と復活ユニット
 

1791年の終わりまでにいずれのプレイヤーも「歴史を塗りかえる勝利」とならない場合、インディアン・プレイヤーは次の手順を行う。インディアン・プレイヤーが以下を行う前に、アメリカ・プレイヤーは[21.6]を行わなければならない。

  1. インディアン・プレイヤーは「Mohawk」ユニットを増援として受け取る。インディアン・プレイヤーは、1791年の最終ターンで残った自軍のすべてのユニットとこの増援ユニットを、その時点で燃やされておらず、なおかつアメリカ側ユニットに占拠されていない、いずれかの「Indian Village」に置く。


     
  2. インディアン・プレイヤーは、その時点で燃やされていない「Indian Village」と同数の復活ユニットを受け取る。すなわち、1791年のキャンペーンで除去されたインディアン・ユニット(イギリス軍ユニットは含まれない)の中から、その時点でアメリカ側に占拠されておらず、なおかつ燃やされていない「Indian Village」の数と同数のユニットを無作為に引く。引いたユニットは、これらの「Indian Village」にスタック制限の範囲内で自由に置くことができる。カウントした「Indian Village」の数が除去されたインディアン・ユニットより多くても追加の復活ユニットは発生しない。
    例: 復活ユニットのカウントで有効な「Indian Village」が8つ存在し、除去されたインディアン・ユニットが2枚なら、復活ユニットとして得られるのは、この2枚のユニットである。
  3. イギリス軍ユニットは復活しない。1791年の最終ターンで残ったイギリス軍ユニットが「Town」もしくは砦柵にいる場合、そのヘクスに留まる。それ以外のヘクスに存在する場合、インディアン・プレイヤーは、イギリス軍ユニットもしくはインディアンユニットがコントロールする「Town」もしくは砦柵へクスに、スタック制限内で、それらのユニットを置く。もし有効な「Town」もしくは砦柵へクスがない場合、それらのイギリス軍ユニットはマップから除去される。
  4. インディアン・プレイヤーが手札として持つヒロイズム・マーカーをすべてプールに戻し、新たに2枚のヒロイズム・マーカーを無作為に引く。
[21.12] インディアン側プレイヤーのサブコマンド
  インディアン側プレイヤーが「Little Turtle」か「Blue Jacket」のサブコマンド・マーカーを引いた場合、インディアン・プレイヤーはイギリス軍ユニットを除くすべてのインディアンユニットを活性化する。アメリカ側プレイヤーがこれらのサブコマンド・マーカーを引いた場合、アメリカ側プレイヤーはマーカーをインディアン側に渡さない。引いたマーカーは盤外に置き、「III. ゲームターン中間フェーズ」の「リターン・フェーズ」でサブコマンド・プールに戻す。



インディアン側プレイヤーがイギリス軍のサブコマンド・マーカーを引いた場合、インディアン・プレイヤーはすべてのイギリス軍ユニットを活性化できる。アメリカ側プレイヤーがこれらのサブコマンド・マーカーを引いた場合、アメリカ側プレイヤーはマーカーをインディアン側に渡さない。引いたマーカーは盤外に置き、「III. ゲームターン中間フェーズ」の「リターン・フェーズ」でサブコマンド・プールに戻す。
[21.13] サブコマンド・プール
 

ゲーム開始時に「St. Clair」「Scott」「Milita」「Blue Jacket」「Little Turtle」「British」サブコマンド・マーカーをサブコマンド・プールに入れる。



1794年が始まる時、「St. Clair」をプールから除去し、「Wayne」「Hamtramck」「Wilkinson」をプールに加える。


 

[21.14] ヒロイズム・プール
  「War Correspondents」を除いたすべてのヒロイズム・マーカーをヒロイズム・プールに入れる。「War Correspondents」はこのシナリオで使用しない。各ターンにおいてプレイヤーが引くことのできるヒロイズム・マーカーの数は、「ゲームターン記録ボックス」に記した数字である。アメリカ側プレイヤーは左側、インディアン側プレイヤーは右側の数字を用いる。
[21.15] アメリカの勝利ポイント
 
  1. 戦闘によってインディアンユニットを除去する毎に1VP。さらにユニットの1戦闘力ごとに+1VP
  2. 1791年のターンの終わりに計算する。燃やした「Indian Village」数 X 2VP
  3. 1794年のターンの終わりに計算する。燃やした「Indian Village」数 X 1VP
    1791年に燃やした「Indian Village」もこの計算の対象となる。
  4. 1791年のターンの終わりに計算する。燃やされていない「Fort Miami」「Fort Detroit」を占拠している時、各Fortごとに +3VP
  5. 1794年のターンの終わりに計算する。燃やされていない「Fort Miami」「Fort Detroit」を占拠している時、各Fortごとに +2VP
    1791年にVPにカウントしたFortもこの計算の対象となる。
[21.16] インディアンの勝利ポイント
 
  1. 戦闘によってアメリカ側ユニットを除去する毎に1VP。さらにユニットの1戦闘力ごとに+2VP
  2. 1791年のターンの終わりに計算する。燃やされた「Indian Village」の数がゼロである時 5VP
  3. 1791年のターンの終わりに計算する。燃やした「US Town」数 X 2VP
  4. 1794年のターンの終わりに計算する。燃やした「US Town」数 X 2VP
    1791年に燃やした「US Town」もこの計算の対象となる。「US Town」は一度燃やせばよい。1791年に燃やした「US Town」は1794年に再度燃やす必要はない。
[21.17] 勝利ポイントの移行
  両プレイヤーは、1791年の終わりまでに得たVPをそのまま1794年のターンに持ち越すことができる。1791年のゲーム開始時点の双方のVPはゼロである。
[21.18] あからさまな米英の衝突によるVP
  「Town」もしくは砦柵を防衛するアメリカ軍ユニットを最初にイギリス軍が攻撃した時、あるいは「Town」もしくは砦柵を防衛するイギリス軍ユニットを最初にアメリカ軍が攻撃した時、防御側プレイヤーはダイスを一個振り、出た目と同数のVPを得る。アメリカに友好的なインディアンユニットはこの条件の対象とならない。このVPはゲーム中一回だけ発生する。各プレイヤーごとに一回発生するのではない。
[21.19] スタック
 

「移動サブフェーズ」と「戦闘サブフェーズ」の終わりにイギリス軍ユニットとインディアンユニットはスタックしてはならない。同様に、アメリカ軍ユニットとアメリカに友好的なインディアンユニットは「移動サブフェーズ」と「戦闘サブフェーズ」の終わりにスタックしてはならない。

[21.20] 放火
 

インディアン側プレイヤーは「US Town」と砦柵を燃やすことができる。アメリカ軍ユニットは「Indian Village」のみを燃やすことができる。放火は自軍の「戦闘サブフェーズ」で行う。1枚以上のユニットを燃やすことのできるヘクスに移動し、「放火!」と宣言、炎のマーカーをそのヘクスに置く。一度燃えたヘクスはゲームの終わりまで燃えた状態になる。燃やされたヘクスの最大スタック数は永久に2となり、戦闘時の防御側への地形によるコラムシフトは発生しない。1794年の最初のターンから、これらのヘクスに増援や復活ユニットを置くことはできない。
イギリス軍ユニットもアメリカ軍側の「US Town」と砦柵を燃やすことができる。(Boardgamegee.com)


 

[21.21] 補給
 

両プレイヤーのインディアンユニットは常に補給下にある。イギリス軍は通常の補給チェックを行い、イギリス軍が占拠する砦柵まで補給ラインが引けなければならない。アメリカ軍ユニットは、自軍の補給ユニットもしくは自軍が占拠する砦柵まで補給ラインが引けなければならない。さらに、アメリカ軍の「Militia」サブコマンドは、燃やされていない「US Town」にいる時、あるいは「Ohio River」ヘクス上もしくはそれより南のヘクスにいる時、補給下にある。

補給ヘクス数は、Mad Anthonyの場合、最大3へクス。[14.8]
補給ラインは「All-lake」ヘクスおよび「All-lake」サイドを通ることはできない。「Rough」ヘクスを通ることはできる。[14.9]

[21.22] 「Special」ヒロイズム・マーカー
  「Special」ヒロイズム・マーカーは「Desertion」と解釈する。プレイヤーはこのマーカーを使うプレイヤーは1枚の敵ユニットを指定しダイスを一個振る。出た目の数がその敵ユニットの戦闘力より大きい場合、そのユニットは除去される。「Hamtramck」「Wilkinson」隷下のユニットは「Desertion」の対象とならない。1791年の終わりまでに「Desertion」によって除去されたユニットは、1794年の復活ユニットの対象となる。
 
[22.0] シナリオ2: Pershing
[22.1] プレイヤー
  アメリカ軍プレイヤーとPancho Villa (ビリャ)プレイヤーとが戦う。メキシコ政府軍は、いずれかのプレイヤーが動かす。
[22.2] スケール
 

1ターン = 1ヶ月
1ヘクス = 平行するヘクスの辺の間隔が10マイル(16km)
ユニット単位 = 大隊、連隊、正規でないより小さい編成

[22.3] ゲームの長さ
  1916年3月から1917年1月まで11ターン。
[22.4] セットアップ
  アメリカ側プレイヤーが先にユニットを並べ、その後にビリャ側が並べる。
[22.5] アメリカ軍の初期配置
 

以下をスタック制限の範囲で配置する。

  1. 「FC/Col」を「Columbus (4107)」
  2. 「FC/Bliss」を「Fort Bliss (4214)」


  3. 「West Column (WC)」サブコマンド
    裏面にStartと印刷されたすべての「WC」ユニット(4枚)を「 Culberson Ranch (3900)」もしくはそれに隣接するヘクスに置く。


  4. 「East Column (EC)」サブコマンド
    裏面にStartと印刷されたすべての「EC」ユニット(6枚)を「Columbus (4107)」「Fort Bliss (4214)」もしくはいずれかに隣接するヘクスに置く。


  5. ヒロイズム・マーカーを1枚無作為に引く。
  6. 「GHQ」サブコマンド
    裏面にStartと印刷されたすべての「GHQ」ユニット(2枚)は、他のアメリカ軍ユニットが存在するヘクスに置く。これは「異なるサブコマンドはスタックできない」の例外である。(Boardgamegee.com)

[22.6] アメリカ軍の増援
  裏面に月が印刷されているユニットはその月のターンに増援として登場する。増援ユニットは「Columbus」もしくは「Fort Bliss」ヘクスの中に置き、どちらに置くかはアメリカ軍プレイヤーが決定する。もし何らかの理由で両方のヘクスが敵側に占拠された場合、増援ユニットはマップの北端のいずれかのヘクスに置く。
[22.7] アメリカ軍ユニットの裏面
  裏面には「Start」もしくは月が印刷されている。
[22.8] アメリカ軍サブコマンド
  「GHQ」「East Column (EC)」「West Column (WC)」「North Column (NC)」「Frontier Command (FC)」「National Guard (NG)」の6つがある。いずれかのプレイヤーが「GHQ」を引いたなら、アメリカ軍プレイヤーはすべての「GHQ」サブコマンドのユニットを活性化できるだけでなく、他のサブコマンドをひとつ選び、そのサブコマンドのすべてのユニットを活性化できる。それとは別に、[22.13]の通り、アメリカ軍プレイヤーはメキシコ政府軍を味方ユニットとして活性化する機会がある。


 
[22.9] 「National Guard (NG)」の制限
  「National Guard (NG)」ユニットはメキシコ領内に入ることも、同領内で戦闘することもできない。「NG」ユニットは国境を越えてメキシコ領内にZOCを及ぼさない。さらに、各「NG」ユニットはスタック数を数える時、1ユニットを2枚のユニットとして計算する。これは、これらのユニットが正規アメリカ陸軍のように連隊編成でなく旅団編成だからである。「NC」サブコマンドの「1NM」連隊と「2Ma」連隊は、テクニカルには「National Guard (NG)」ユニットだが、オフィシャルには懲罰遠征隊の一部なのでここに記したルールの対象ではない。


 
[22.10] パンチョ・ビリャ軍の初期配置
 
  1. 「Dorados (Do)」サブコマンド
    すべてのユニット(3枚)をメキシコ内のいずれかの「City」か「Town」ヘクスに置く。スタック制限内ならどのように置いても良い。


     
  2. ヒロイズム・マーカーを 2枚無作為に引く。
[22.11] パンチョ・ビリャ軍の増援
 
  1. ビリャ軍は「Dorados (Do)」「Division of the North (DN)」「Bandito (B)」の計3個のサブコマンドを持つ。
  2. いずれかのプレイヤーが「Division of the North (DN)」サブコマンド・マーカーを引いた時、ビリャ・プレイヤーはマップに登場していない「DN」隷下のユニットの中から無作為に3枚引き、スタック制限の範囲でメキシコ内のいずれかのヘクスに置く。このようにして登場した「DN」ユニットは、他の、既にマップにある「DN」ユニットと同様に、そのターンから通常の作戦行動ができる。
  3. いずれかのプレイヤーが「Bandito (B)」サブコマンド・マーカーを引いた時、ビリャ・プレイヤーはマップに登場していない「B」隷下のユニットの中から無作為に1枚引き、スタック制限の範囲でメキシコ内のいずれかのヘクスに置く。このようにして登場した「B」ユニットは、他の、既にマップにある「B」ユニットと同様に、そのターンから通常の作戦行動ができる。

[22.12] 「Division of the North (DN)」の制限
  「Division of the North (DN)」ユニットはアメリカ国内に入ることも、同国で戦闘することもできない。「DN」ユニットは国境を越えてアメリカ国内にZOCを及ぼさない。


 
[22.13] メキシコ政府軍の初期配置
 
  1. 最初に、ビリャ・プレイヤーが「Chihuahua Militia (CM)」の中から6枚のユニットを一枚ずつ無作為に引く。引いたユニットはメキシコ領内の「City」もしくは「Town」に、1ヘクス1枚を上限に置く。ビリャ・プレイヤーは、各「CM」ユニットを引く前に、これから引くユニットをどのヘクスに置くかを宣言しなければならない。「Juarez (4014)」と「Chihuaha (2115)」には必ず「CM」ユニットを配置しなければならない。


     
  2. 次にアメリカ軍プレイヤーが、「Rurales (R)」の中から3枚のユニットを一枚ずつ無作為に引く。引いたユニットはメキシコ領内の「City」もしくは「Town」に、1ヘクス1枚を上限に置く。どのヘクスに置くかはアメリカ軍プレイヤーが決定する。「R」ユニットは「CM」ユニットの置かれたヘクスに置いてはならない。


     
  3. ゲーム開始時のメキシコ政府軍のヒロイズム・マーカーはゼロ。メキシコ政府軍は「Trevino (T)」「Murgria (M)」「Rurales (R)」「Chihuahua Militia (CM)」の計4個のサブコマンドを持つ。各サブコマンド隷下のユニットは、そのサブコマンド・マーカーを引いたプレイヤーがそのターン中、コントロールする。
    最後にどのプレイヤーがメキシコ政府軍のマーカーを引いたかで、マップ上のすべてのメキシコ軍の敵性はいっきに変わる。
    例: アメリカ軍プレイヤーが「Chihuahua Militia (CM)」サブコマンドを引いた後のターンでビリャ軍プレイヤーが「Trevino (T)」を引いたとする。そして、その次のターンにアメリカ軍プレイヤーが「East Column (EC)」を引いたとする。すると、この時点ですべてのメキシコ政府軍ユニットはアメリカに敵対しているので、ECユニットはCMユニットの占めるヘクスを通過することができない。
    (Boardgamegee.com)
[22.14] メキシコ政府軍の増援
 
  1. いずれかのプレイヤーが「Trevino (T)」か「Murgria (M)」サブコマンド・マーカーを引いた時、引いたサブコマンドの隷下ユニットがまったくマップに登場していないなら、ダイスを一個振る。1〜2で引いたサブコマンドは活性化され、そのマーカーを引いたプレイヤーが、すべての隷下ユニットをマップの南端ヘクスのいずれかに置く。ただし、敵ユニットもしくは異なる味方のサブコマンド・ユニットが存在するヘクスに置くことはできない。ダイスの目が3〜6である時、そのサブコマンドは活性化せず、引いたサブコマンド・マーカーはそのターンが終了した時点でサブコマンド・プールに戻す。そしてここに記したプロセスを繰り返す。


    (それぞれ6枚の隷下ユニットを持つ。)
     
  2. いずれかのプレイヤーが、既にマップに展開しているメキシコ政府軍のサブコマンド・マーカーを引いたなら、そのプレイヤーは引いたターン中、その隷下ユニットを[22.15]の制限内でコントロールできる。
[22.15] メキシコ政府軍の制限
 
  1. メキシコ政府軍ユニットはアメリカ国内に入ることも、同国で戦闘することもできない。メキシコ政府軍ユニットは国境を越えてアメリカ国内にZOCを及ぼさない。
  2. 「T」 「M」サブコマンド・ユニットは、スタック制限のカウント時、1枚を2枚として計算する。
  3. すべてのメキシコ政府軍ユニットは、アメリカ軍やビリャ軍ユニットとスタックできない。メキシコ政府軍ユニットは、他のサブコマンドのメキシコ政府軍ユニットが存在するヘクスを通過できるが、そのヘクスにとどまることはできない。
  4. いずれのプレイヤーも、メキシコ政府軍に自軍のユニットを攻撃させることはできない。
[22.16] サブコマンド・プール
  ゲーム開始時にサブコマンド・プールに入れるマーカーは「GHQ」「NG」「WC」「EC」「NC」「FC」「Do」「DN」「B」「M」「T」「CM」「R」および「Aero」である。[22.22]ドイツ軍ユニットは[22.28]オプションルールで使用する。


 
[22.17] ヒロイズム・プール
  すべてのヒロイズム・マーカーをプールに入れる。各プレイヤーは各ターンで1枚のヒロイズム・マーカーを引く。
[22.18] アメリカ軍の勝利ポイント
 
  1. 戦闘によって「Dorados(Do)」を除去する毎に、そのユニットの1戦闘力ごとに3VP
    さらに、3枚のすべての「Do」ユニットが除去された時に9VP
    Doradosはビリャのエリート部隊であり、幹部を含む。Doradosの3枚のユニットが除去されたことは、おそらくビリャが殺害されたか捕獲されたかを意味する。
    メキシコ軍ユニットによって「Do」が除去された場合もアメリカ軍プレイヤーは勝利ポイントを得る。(Boardgamegee.com)
  2. 戦闘によって上記以外のビリャ側ユニットを除去する毎に、そのユニットの1戦闘力ごとに1VP
  3. メキシコ政府軍サブコマンドがアメリカ軍ユニットを攻撃する度にダイスを一個振り、出た目の数がアメリカ軍のVPとなる。
  4. あからさまな敵対行為によるVP。[22.21]
[22.19] ビリャの勝利ポイント
 
  1. 戦闘によってをアメリカ軍ユニット除去する毎に、そのユニットの1戦闘力ごとに2VP
  2. 「US Town」もしくは「City」を襲撃([22.20])すると直ちに次のVPを得る。(ヘクスに対するVP)
    そのヘクスがアメリカ軍の補給源でない時、2VP
    アメリカ軍の補給源である時、5VP
  3. ゲームの終わりに計算する。1枚以上のビリャ側ユニットによって占拠されているメキシコ領内の「City」の数 X 5VP
  4. ゲームの終わりに計算する。1枚以上のビリャ側ユニットによって占拠されているメキシコ領内の「Town」の数 X 2VP
  5. メキシコ政府軍サブコマンドがビリャ側ユニットを攻撃する度にダイスを一個振り、出た目の数がビリャ側のVPとなる。[22.21]
  6. 「Columbus(4107)」「Fort Bliss(4214)」の二ヶ所を襲撃した時。[22.20]
  7. あからさまな敵対行為によるVP。[22.21]
[22.20] 襲撃
  ビリャ・プレイヤーが「US City」「US Town」ヘクスに進入すると、「襲撃(Raid)」したものとみなされる。「襲撃」はビリャ側の移動もしくは戦闘サブフェーズの終わりに成立し、ビリャ・プレイヤーは「襲撃!」と宣言して「Raided」マーカーをそのヘクスに置く。一度襲撃されたヘクスはゲームの終わりまでその状態が続き、襲撃されたヘクスを再度襲撃することでVPは生じない。(襲撃されたヘクスは、双方のプレイヤーが通常の方法で移動/戦闘できる。)襲撃されたヘクスの戦闘で防御側が何らかの恩恵を受けることはなく、そのヘクスが補給源であるなら襲撃後も補給源であり続ける。ただしビリャ・プレイヤーは[22.19の2]のVPを得る。もしアメリカ軍の補給源(「Columbus(4107)」「Fort Bliss(4214)」の二ヶ所が襲撃されたなら、二ヶ所目の補給源へクスが襲撃された時点でゲームは終了し、ビリャ・プレイヤーの「サドンデスによる歴史を塗りかえる勝利」となる。
[22.21] あからさまな敵対行為によるVP
  アメリカ軍ユニットが最初にメキシコ政府軍ユニットを攻撃した時、あるいはメキシコ政府軍ユニットが最初にアメリカ軍ユニットを攻撃した時、防御側プレイヤーはダイスを2個振り、出た目と同数のVPを得る。アメリカ軍とメキシコ政府軍とが交戦したからといって、他のルールは変化しない。たとえば、「National Guard (NG)」ユニットは国境を越えることができない。メキシコ政府軍のサブコマンドはマーカーを引いた側がそのターン中コントロールする。[22.13]
アメリカ軍ユニットがメキシコ政府軍ユニットに隣接した場合、その時点でアメリカとメキシコが敵対関係にない限り、アメリカ軍はメキシコ政府軍を攻撃する必要はない。ZOCのMUST ATTACKルールは、敵対関係にあるユニットにのみ適用する。 (Boardgamegee.com)
[22.22] アメリカ軍の航空機ユニット
 

ゲーム開始時、アメリカ軍「Aero」ユニットはサブコマンド・プールに入れる。アメリカ軍プレイヤーが「Aero」ユニットを引いた時、次のいずれかひとつを行うことができる。

  1. ビリャもしくはメキシコ政府軍の、ひとつのスタックの内容を見る。
  2. ひとつのアメリカ軍サブコマンドを活性化する。

ビリャ・プレイヤーが「Aero」を引いた時、そのターンの終わりまで脇に置き除外する。(しかしビリャ・プレイヤーはサブコマンドマーカーを引いたとみなされる。)いずれのプレイヤーが引いたかにかかわらず、「Aero」ユニットは「III. ゲームターン中間フェーズ」の「リターン・フェーズ」でプールに戻され、再使用する。

[22.23] 鉄道
 

すべてのサブコマンドの機動ユニットは、マップ上のすべてのヘクスを道路とみなす(地形効果表参照)。さらに、アメリカ軍とメキシコ政府軍は鉄道移動ができる。これを行うには、ユニットは補給下でなければならず、そのユニットの「移動サブフェーズ」開始時に自国領の鉄道へクスの上にいなければならない。この条件を満たしたユニットは自国内に限り、その鉄道へクスからつながった鉄道へクス上を無制限に移動できる。鉄道移動を行ったユニットは、そのターンに他の移動はできない。鉄道移動するユニットは敵ユニットが占めるヘクスに入ることができない。しかし敵ZOCは鉄道移動に影響しない。すべてのサブコマンドの機動ユニットは、それがアメリカ領内であるかメキシコ領内であるかにかかわらず、すべての鉄道へクスを道路とみなして移動できる。移動力ゼロであるユニットおよび「Villa」ユニットは鉄道移動ができない。

"cavalry", "supply wagon","supply trucks"は機動ユニットである。(Boardgamegee.com)

[22.24] 塹壕
  メキシコ政府軍の歩兵ユニットは、ダイスで1〜5の目が出た時、塹壕を作る。ビリャの歩兵ユニットはダイスで1が出た時、塹壕を作る。
[22.25] マップから出る
  マップから出たユニットは盤外に置く ((マップに戻ることはできない)。
[22.26] 補給
 

すべてのアメリカ軍ユニットの補給ラインは[14.0]に従って引く。ビリャのすべてのユニット、および「CM」「R」ユニットは常時補給下にある。「M」「T」は[14.0]に従う。
アメリカ軍は、自国領内のヘクスに印刷された補給シンボルにすくなくとも1枚のアメリカ軍ユニットが占拠している時、補給源として使用できる。メキシコ政府軍は、補給シンボル(「Jiminez(1121)」と「Chihuaha(2115)」)にすくなくとも1枚のメキシコ政府軍ユニットが占拠している時、補給源として使用できる。メキシコ政府軍ユニットは、その時、いずれのプレイヤーがどのメキシコ軍ユニットをコントロールしているか、あるいは、それがメキシコ軍の異なるサブコマンドであるか否かにかかわらず、他のメキシコ政府軍ユニットから補給ラインを引くことができる。


 

補給ヘクス数は、Pershingの場合、最大5へクス。[14.8]
補給ラインは「All-lake」ヘクスサイドを通ることはできない(「Seasonal lake」は可)。「Rough」ヘクスを通ることはできない。[14.9]

[22.27] 「Special」ヒロイズム・マーカー
 

アメリカ軍プレイヤーが引いた時:
「US Morale Spike」。アメリカ軍プレイヤーは、1枚以上のアメリカ軍ユニットが占拠しているメキシコ領内の「City」か「Town」を一箇所、指定する。アメリカ軍プレイヤーはそのヘクスに占めるユニットと同一のサブコマンド・ユニットで以前に除去されたものを1枚選び、そのヘクスに置く。ビリャ・プレイヤーはそのユニットの除去によって得たVPを失う。

ビリャ・プレイヤーが引いた時:
「Anti-US Uprising」。ビリャ・プレイヤーは、1枚以上のアメリカ軍ユニットが占拠しているメキシコ領内の「City」か「Town」を一箇所、指定する。アメリカ軍プレイヤーはそのヘクスにあるユニットすべてを1ヘクス移動させる。次にビリャ・プレイヤーは、ゲームに登場していない「Villa」ユニットの中から1枚選び、そのヘクスに置く。

[22.28] 第二次メキシコ・アメリカ戦争 (オプションルール)
 

次の修正は、アメリカとメキシコの全面戦争になった場合をプレイするためのものである。

  1. 「National Guard (NG)」「Division of North (DN)」およびメキシコ政府軍ユニットが国境を越えていけないルールを撤廃する。この結果、すべてのユニットはマップ上のどこにでも移動できる。
  2. ビリャ・プレイヤーがメキシコ政府軍のサブコマンド・マーカーを引いた時点で、すべてのメキシコ政府軍はビリャ・プレイヤーのコントロールにあるとする。アメリカ軍プレイヤーがメキシコ政府軍サブコマンド・マーカーを引いた時、そのサブコマンドは活性化しない。(しかしアメリカ軍プレイヤーはサブコマンド・マーカーを引いたとみなされる。)
  3. ドイツの介入。「German Mexico Abteilung (MA)」サブコマンド・マーカーをサブコマンド・プールに入れる。いずれのプレイヤーがこのマーカーを引いてもビリャ・プレイヤーが「MA」をコントロールする。「MA」ユニットは常に補給下にある。
  4. 通常の勝利ポイントに加え、ゲーム終了時に、アメリカ軍プレイヤーは、1枚以上のアメリカ軍ユニットによって占拠されているメキシコ領内の「City」ひとつごとに5VP、1枚以上のアメリカ軍ユニットによって占拠されているメキシコ領内の「Town」ひとつごとに2VPを得る。

[23.0]地形効果表
Mad Anthony:

地形   移動 戦闘 スタック
Clear 1 - 4
Forest 2 1L 3
Rough 2 1L 3

Town 1 1L* 4 (燃やされた時は2)
Indian village 1 1L、インディアンのみ 4 (燃やされた時は2)
Trail 1 - 他の地形効果による
Riverヘクス +2 [7.12]参照 1L 他の地形効果による
部分的Lakeヘクス**

他の地形効果による。[7.12]

他の地形効果による 他の地形効果による
  All-Lakeヘクス/ヘクスサイド** [7.12]参照 不可 不可

*インディアンが防衛側である時、コラムシフトは発生しない。
**これらのヘクスに置かれたユニットはZOCを持たない。

[7.10]
「River」ヘクス・「Lake」ヘクスに入る場合、あるいは「River」ヘクス・「Lake」ヘクスに入ったユニットがその河川・湖に沿って移動する場合、河川・湖以外の地形に従って移動力を消費する。「River」ヘクス・「Lake」ヘクスに入ったユニットが、河川・湖でないヘクスに移動する場合、あるいは当初入った「River」ヘクス・「Lake」ヘクスと異なる「River」ヘクス・「Lake」ヘクスに入る場合、ユニットは地形効果表に定めた余剰の移動コストを消費しなければならない。この余剰コストは、新規に入る非河川・湖ヘクスへの移動力と別に消費しなければならない。

[7.12]
Mad Anthony:
「River」ヘクス、「Lake」ヘクス、「Lake」ヘクスサイドに沿って移動するすべてのユニットは、平底船を利用することができ、低率の移動コストで移動できる。これを行うユニットは、移動開始の時点で補給源から補給ラインが引けなければならない。平底船による移動は、有効な河川ヘクス・湖ヘクス・湖ヘクスサイド相互間を移動力0.5で移動でき、他の地形効果は無視される。同一の「移動サブフェーズ」において、当該ユニットは平底船による移動と通常の移動を混ぜて行うことができる。移動開始時に補給ラインが引けるなら、移動の途中で補給ラインが切れても、そのユニットは、その「移動サブフェーズ」中、平底船による移動を行うことができる。ユニットは湖ヘクスの中で移動を終えることはできない。河川ヘクス・湖ヘクスサイドのユニットは、相手方がどの方向から攻撃したかに関わらず、通常の防御を行い、地形効果表に定めた戦闘判定の特典を得ることができる。


Pershing:

地形   移動 戦闘 スタック
Clear 1 - 4
Rough 2 1L 砲兵と補給ユニットはスタックできない。
他は2
Desert/Seasonal Lake 2 塹壕を作ることができない。 2

City 1 2L 6

Town 1 1L 4
Railroad 0.5[7.9]
[22.23]参照
- 他の地形効果による
Riverヘクス +2 [7.12]参照 1L 他の地形効果による
  All-Lakeヘクスサイド** 不可 不可 不可

**これらのヘクスに置かれたユニットはZOCを持たない。
スタックを数える時、「National Guard(NG」「Trevino(T)」「Murgria(M)」は1枚で2枚分とする。[22.9][22.15]



  コラムシフトのまとめ
[6.7] ヒロイズム・マーカー
 

Enemy out of Ammunition
自軍に有利な方に1コラムシフトする。

lank Success
攻撃側が使用する時、「側面攻撃」が「2R」になる。
防御側が使用する時、「側面攻撃」による攻撃側のコラムシフトを無効にする。

Inspired Subordinates
自軍に有利な方に1コラムシフトする。

Morale
攻撃側が使う場合、 「戦闘サブフェーズ」のすべての戦闘に「1R
防御側が使う場合、 「戦闘サブフェーズ」のすべての戦闘に「1L

Wild Charge
一度のダイス判定で「1R

Natural Catastrophe
ダイスが1の時、 このターンの終わりまで防御側のいかなるコラムシフトも発生しない。
 

[10.16] 側面攻撃で「1R
防御側が砦守備隊、砦柵(さいさく)の時、側面攻撃は成立しない。
[10.17] 1砲兵ユニットごとに「1R」か「1L
[10.18]
[23.0]
「Forest」「Rough」「River」ヘクスで「1L
ヘクスに複数の地形がある場合、[10.19]の例外を除いて、もっとも防御側に有利なコラムシフトを採用する。

Mad Anthony:

「Town」をインディアン以外のユニットが守る時「1L
「Indian Village」をインディアンが守る時「1L
燃やされたヘクスでは、戦闘時の防御側への地形によるコラムシフトは発生しない。[21.20]

Pershing:
「City」で「2L
[10.19] 砦柵(さいさく)、塹壕、砦守備隊がある時、地形のコラムシフトと別に「1L
[18.4] 工兵 (Sappers)。砦守備隊、砦柵、塹壕へクスに対する「Charge」攻撃で、攻撃側に1枚以上のエンジニアユニットが存在する場合、「1R
   
  塹壕のまとめ
[10.0] 戦闘
[10.16] 側面攻撃は成立しない。
[10.19] 地形のコラムシフトと別に「1L」のコラムシフトが発生する。
[18.4] 工兵 (Sappers)
塹壕への攻撃において、CRTが「Charge」である場合、なおかつ攻撃側に1枚以上のエンジニアユニットが存在する場合、「1R」のコラムシフトが発生する。攻撃側に何枚のエンジニアユニットが存在してもコラムシフトは「1R」である。
 
[11.0] 戦闘後の後退
[11.3] 砦柵と砦守備隊ヘクスが受ける恩恵はない。(通常の後退ルールを適用する)
 
[17.0] 構築
[17.1] 砦柵および砦守備隊ヘクスに塹壕を作ることはできない。
[17.3] 敵方が作った塹壕を使うことはできない。
塹壕ヘクスからすべての味方ユニットが出た時、塹壕マーカーは除去される。
塹壕ヘクスに入るための追加の移動コストはない。塹壕ヘクスから出る時も追加の移動コストはない。
 
 
  砦柵のまとめ
[10.0] 戦闘
[10.16] 側面攻撃は成立しない。
[10.19] 地形のコラムシフトと別に「1L」のコラムシフトが発生する。
[18.4] 工兵 (Sappers)
砦柵への攻撃において、CRTが「Charge」である場合、なおかつ攻撃側に1枚以上のエンジニアユニットが存在する場合、「1R」のコラムシフトが発生する。攻撃側に何枚のエンジニアユニットが存在してもコラムシフトは「1R」である。
 
[11.0] 戦闘後の後退
[11.3] 砦柵へクスのユニットが後退を求められた場合、後退してもしなくてもよい。外部のスタックが後退によって味方砦守備隊が存在するへクスに後退した場合、後退しているスタックはそのへクスで後退を終えてよい。後退しなければならないへクス数に残存がある場合、残存数は無視する。
 
[14.0] 補給
[14.1] 自軍ユニットが置かれた砦柵ヘクスは補給源である。
 
[17.0] 構築
[17.1] 砦柵ヘクスに塹壕は構築できない。
[17.5] 塹壕と同じ方法で構築する。
アメリカ軍の歩兵ユニットとエンジニアユニットだけが砦柵を構築できる。インディアンユニットは砦柵を作ることができない。
1791年の最終ターンに、砦柵ヘクスに味方ユニットが存在するなら、その砦柵マーカーは次年度のターンにも存在する。
ゲームコンポーネントで支給された砦柵マーカーの総数が、本ゲームで砦柵を使用する回数の上限である。
 
[21.20] 放火
 

インディアン側プレイヤーは砦柵を燃やすことができる。
燃やされたヘクスの最大スタック数は永久に2となり、戦闘時の防御側への地形によるコラムシフトは発生しない。1794年の最初のターンから、これらのヘクスに増援や復活ユニットを置くことはできない。
イギリス軍ユニットもアメリカ軍側の砦柵を燃やすことができる。(Boardgamegee.com)

[21.21] 補給
  イギリス軍は通常の補給チェックを行い、イギリス軍が占拠する砦柵まで補給ラインが引けなければならない。
 
  砦守備隊のまとめ
[8.0] スタック
[8.6] 砦守備隊ユニットがスタックにある場合、一番上に置かなければならない。
[5.7] 砦守備隊ユニットが存在するへクスでは、複数の異なるサブコマンド・ユニットをスタックできる。
 
ZOC
[9.3] ZOCを持たない。砦守備隊ユニットが置かれたヘクスに敵ユニットが隣接しても、砦守備隊側はこの敵ユニットを攻撃する義務はない。また、隣接した敵ユニットも、砦守備隊側を攻撃する義務はない。
 
[10.0] 戦闘
[10.16] 側面攻撃は成立しない。
[10.19] 地形のコラムシフトと別に「1L」のコラムシフトが発生する。
[11.0] 戦闘後の後退
[11.3] 砦守備隊へクスのユニットが後退を求められた場合、後退してもしなくてもよい。外部のスタックが後退によって味方砦守備隊が存在するへクスに後退した場合、後退しているスタックはそのへクスで後退を終えてよい。後退しなければならないへクス数に残存がある場合、残存数は無視する。
[11.4] 砦守備隊はZOCを持たないから、砦守備隊に隣接するヘクスに後退しても、後退プレイヤーは1ユニットを失うことはない。
 
[17.0] 構築
[17.1] 砦守備隊ヘクスに塹壕は構築できない。
 
[22.20] 襲撃
  「Columbus(4107)」「Fort Bliss(4214)」の二ヶ所が襲撃されたなら、二ヶ所目が襲撃された時点でゲームは終了し、ビリャ・プレイヤーの「サドンデスによる歴史を塗りかえる勝利」となる。
 

ゲーム・サマリー
タイトル They Died With Their Boots On, Volume 2
デザイナー Joseph Miranda
メーカー Decision Games
発売  2007年
価格 22ドル

ゲームシークエンス チットによる活性化
戦闘発生  隣接する敵ユニット
攻撃発生 マストアタック (砦守備隊は例外)
ZOC
味方ユニットとのスタック 2〜4枚
敵ユニットのヘックスへの進入 不可 (例外なし)
イニシアチブ ×
戦闘結果 除去
砲爆撃支援 ×
航空支援 ×
航空戦 ×
水上戦 ×
補給ルール
コマンド・コントロール
気象ルール ×
増援ルール
勝利条件 勝利ポイント

ユニットスケール 大隊、連隊、その他の戦術単位
ターンスケール  1ターン1〜4週間
マップスケール 1ヘックス10マイル(16km)
シナリオ数 2
ユニット数

Mad Anthony: 54
Pershing: 64

マーカー数 約100
マップ ハーフマップ2枚
別紙チャート あり
英文ページ数 16ページ
類似ルール They Died With Their Boots On, Volume 1

consimworld.com

Question: The GHQ units in 'Pershing' have the word 'Start' on the back. But there are no directions in the rules (at least that I have found...) that say where they go.

Joseph Miranda
They may be deployed with any of the other starting US groups.

Question: The counter sheet is split in half; counters to the left belonging to Mad Anthony and counters to the right belonging to Pershing. But there are Heroism markers on both sides of the counter sheets. When you put the Heroism markers in the cup (before the start of the game), do you use the markers from both sides or just from the side of the ciounter sheet for the appropriate game?

Ty Bomba
Looking at the finished countersheet, I now see that we finally decided to go with the one-big-combined-chit-set approach.

Question: By the way, what do Joe and you, Ty, think of using these boots 2 chits plus the one extra one for 1775 from boots 1, IN BOOTS 1, or would that skew the % of drawing certain chits and such off?

Joseph Miranda
It might skew hings a bit, but given the nature of the game system, that would be a good thing. The more chaos, the better.

Question: I assume the numbers on the MA turn track separated by a slash are the number of hero counters to be picked by each side per turn, but I didn't understand which number went with which side from my reading. Maybe I just missed it.

Joseph Miranda
Mad Anthony: Left of slash = USA; right of slash = Indians. This is in rule [21.14].
Pershing: each player picks one marker per turn. Rule [22.17].

Question: Does the added wording to the e-rules that the GHQ sub command in the Pershing game starts stacked with any other US units imply that particular sub command is allowed to stack with other sub commmands throughout the game?

Joseph Miranda
This is an exception.

Question, Pershing: I cannot find set-up instructions for the US GHQ units, although the reverse side of three of their units are marked "start". I just placed them adjacent to the WC force.
Joseph Miranda
Can place them anywhere on the US side.

Question, Pershing: There's no explanation of the "Native Allies" heroism marker in the Pershing scenario rules. Should that marker be removed from the cup.
Joseph Miranda
Yes.

Question, Pershing: Who is the First Player for this scenario?
Joseph Miranda
US.

Question: can't tell who is the "first player" in either scenario. I assume in both cases it is the US.
Joseph Miranda
US.

Question, Pershing: Is the Native Allies heroism chit used in Pershing? If so, how?
Joseph Miranda
In Pershing, treat the Native Allies marker as no effect.

Question, Pershing: Natural Catastrophe heroism chit result "Storm" -- does this mean the current Operations Phase (i.e. the last chit pulled) immediately ends, or all operations phases for the rest of the turn are lost?
Joseph Miranda
Just the current phase.

Question, Pershing: If USA units move adjacent to Mexican Army units MUST they attack them? The ZOC rules would suggest "yes", but the state of non-belligerency would suggest "no" unless the US player chose to start hostilities..

Joseph Miranda
Only if currently belligerents. The must attack if enemy ZOC provision applies only to enemy units.

Question, Pershing , Raiding: do the raiding units have to STOP movement in the raided town, or can they zip through and just drop off a RAID marker?

Joseph Miranda
Raids are placed at the end of the operations phase.

Question, Pershing: If Mexican government forces eliminate a Dorados unit, does the US player get the VPs?
Joseph Miranda
Yes.

Question, Pershing: GHQ units can stack w/units from other US commands, correct?
Joseph Miranda
Yes.

Question, Pershing: Open Hostilities: if the US player attacks the mexican Government forces, the 2d6 worth of VPS goes to the Villa player?
Joseph Miranda
Yes.


Question, Pershing: [22.8]GHQ Sub-Commands
Joseph Miranda
When players pick the US GHQ sub-command, can the US player activate ALL Mexican Government sub-commands in the turn? (If it is so, I feel that the US player is so strong that the Villa player can not win.)
No. The US GHQ marker can activate only US units.

Question, Pershing: [22.13] Mexican Government Sub-Commands
Suppose that in the current game turn, 1. the US player picked Chihuahua Militia (CM). He moved the CM units.
2. the Villa player picked Trevino (T). He moved the T units.
3. Then, the US player picked East Column (EC).
Can the US player move the EC units though the hex containing CM? (The question is about Mexican hostilities. I assumed that the US units could not go through CM hexes.)
Joseph Miranda
No, they can not move through each other.

Question, Pershing: [22.23] mobile units
Are “cavalry”, “supply wagon”,"supply trucks" all mobile units?
Joseph Miranda
Yes.

Question, Mad Anthoy:
If units from outside retreat into a stockade hex, can they cease their retreat? Rule [11.3] states only about Fort Garrison hexes.
Joseph Miranda
No.

Question, Mad Anthoy:
[21.20] Can British units burn US towns and stockades?
Joseph Miranda
Yes.